COVID-19関連追加(2020106日)

 

【どのようにCOVID-19は広がるか−米国CDC Updated Oct 5, 2020

本日CDCは,COVID-19の原因となるウイルスの空気を介した拡散(airborne spread of the virusの可能性について「How COVID-19 Spreads」のウェブサイトのガイダンスを更新する.

CDCは現在の科学に基づき,COVID-19患者との距離が長かろうが近かろうが感染する可能性があると考えている. 限られた,まれな状況においては,COVID-19感染者から6フィート以上離れた場所にいた人が感染する,あるいはCOVID-19陽性者がその場所を離れて間もなく感染したという報告があることを認識している.これらの事例では,歌や運動のようにより大きい呼吸(heavier breathing)が生じる行為を伴う,換気の悪い閉鎖空間で感染が起こっていた. このような環境や行為はが,ウイルスを運ぶ粒子の蓄積に寄与する可能性がある.

CDCの推奨は,既存の科学に基づいて,ガイダンスの徹底的な技術的な見直しを行った後も変わらない.

COVID-19の原因となるウイルスから身を守るには,他の人から少なくとも6フィートは離れた場所にいること,鼻と口を覆うマスクを着用すること,頻繁に手を洗うこと,触れた表面をしばしば掃除すること,調子が悪ければ家にいることが挙げられる.

 

How It SpreadsUpdated Oct. 5, 2020

COVID-19は,主として,物理的に近くにいる人同士(約6フィート以内)を含む,人から人への密接な接触によって広がると考えられている.感染していても症状が出ていない人が他の人にウイルスを広げることもある.ウイルスがどのように広がっていくのか,どのような重篤な状態を引き起こすのかについては,詳細はわかっていない.

[COVID-19 spreads very easily from person to person]:

ウイルスが人から人へとどのくらい簡単に広がるかは様々である.COVID-19の原因となるウイルスは,インフルエンザよりも効率よく広がっているように見えるが(appears to spread,人に影響を与えることが知られている最も伝染性の高いウイルスの一つである麻疹ほど効率的ではない

[COVID-19 most commonly spreads during close contact]:

COVID-19 感染者に物理的に近く(6 フィート以内)にいる人,またはその人と直接接触している人は,感染の危険性が最も高くなる.

COVID-19感染者による咳,くしゃみ,歌唱,会話,呼吸によって,呼吸飛沫(respiratory dropletsが産生される.これらの飛沫の大きさは,大きな飛沫(目に見える)から小さな飛沫まで様々である.小さな飛沫(small droplets)はまた,気流の中で,非常に速く乾燥して粒子(particles)を形成することができる.

●感染は,主として(mainlyCOVID-19感染者と人が密接に接触しているときに,呼吸飛沫に曝露されることによって起こる.

●呼吸飛沫は,吸入されたり、鼻や口の中といった粘膜に付着したりすることで感染を引き起こす.

●呼吸飛沫はCOVID-19感染者から遠ざかるにつれて飛沫濃度が低下する.より大きな飛沫は重力により空気中から落下する.より小さな飛沫と粒子は空気中で離れて広がっていく.

●時間の経過とともに,呼吸飛沫中の感染性ウイルスの量も減少する.

[COVID-19 can sometimes be spread by airborne transmission]:

●感染症には,空気中に数分から数時間漂う小さな飛沫や粒子に含まれるウイルスにさらされることで感染が広がるものがある.これらのウイルスは,感染した人から6フィート以上離れた場所にいる人や,その人がその空間を離れて間もなく感染することがある(may be able to infect

このような広がりは空気を介した感染伝播(空気感染)(airborne transmissionと呼ばれ,結核麻疹水痘のように感染症が広まる重要な経路である

特定の条件下では,COVID-19感染者が6フィート以上離れた場所にいる他の人に感染させるらしい(seem to)エビデンスがあるこれらの感染伝播は,換気が不十分である閉鎖空間で起こっている.時には,感染者は歌唱運動といった大きな呼吸(breathing heavilyをしていた

〇科学者たちは,このような状況下で,COVID-19感染者によって生成された感染性ある小さな飛沫と粒子が,ウイルスを他の人に広げるのに十分なほど濃縮されたと考えている.感染した人は,同じ時間帯あるいはCOVID-19感染者が離れてからの短い間同じ空間に滞在していた

●利用可能なデータは,COVID-19の原因となるウイルスは,空気感染よりもCOVID-19を持つ人との濃厚接触によって広がることの方がはるかに一般的であることを示している1)

[COVID-19 spreads less commonly through contact with contaminated surfaces]:

●呼吸飛沫は,表面や物体に付着することもある.ウイルスが付着した表面や物体に触れた後,自分の口や鼻,目に触れることで感染しうる(could)可能性がある(possible).

表面に触れたことによる拡散は、COVID-19の一般的な拡散形式とは考えられていない(not thought to be a common way

[COVID-19 rarely spreads between people and animals]:

COVID-19の原因となるウイルスは,状況によっては人から動物に感染させうるようだ(appear).CDCは,COVID-19の原因となるウイルスに感染したと報告されている猫や犬を含む世界のペットの数が少ないことを認識しており,ほとんどがCOVID-19感染者との濃厚接触の後に感染している.ペットを飼っている場合の対処法を学ぼう.

●現時点では,COVID-19が動物から人に感染伝播するリスクは低いと考えられている.COVID-19とペットなどの動物について知っておこう.

[Protect yourself and others]:

病気にならないようにするには,このウイルスに感染しないようにするのが一番である.広がるのを遅らせるための対策をとることができる.

可能な限り,他の人から少なくとも6フィート離れた場所にいよう.これはCOVID-19の感染拡大を防ぐために非常に重要である.

他の人の近くにいるときは,マスクで口と鼻を覆うこれは,濃厚接触や空気感染による感染が広がるリスクを減らすのに役立つ

石鹸と水で頻繁に手を洗う.石鹸と水が使えない場合は,アルコールが60%以上含まれている手指消毒剤を使用する.

混雑した屋内空間を避け,可能な限り外気を取り入れることで,屋内空間が適切に換気されていることを確認しよう一般的に,屋外や換気の良い空間にいることで,感染性のある呼吸飛沫に曝露するリスクを減らすことができる

調子が悪い時は家にいよう.そして他の人と隔離する.

頻繁に触れる表面を定期的に清掃し,消毒する

 

パンデミックは,特に他の人と離れているときにストレスを感じることがあるこういう時には,社会的なつながりを維持し,精神的な健康をケアすることが重要である

 

1) Pathogens that are spread easily through airborne transmission require the use of special engineering controls to prevent infections. Control practices, including recommendations for patient placement and personal protective equipment for health care personnel in healthcare settings, can be found in Section 2 of Interim Infection Prevention and Control Recommendations for Healthcare Personnel During the COVID-19 Pandemic.

 

 

 

 

SARS-CoV-2の空気感染airborne transmission

Kimberly A. Prather, Linsey C. Marr, Robert T. Schooley, Melissa A. McDiarmid, Mary E. Wilson, Donald K. Milton. Airborne transmission of SARS-CoV-2. Science. Oct 5, 2020:

eabf0521. DOI: 10.1126/science.abf0521.

SARS-CoV-2の吸入がCOVID-19の主要な感染経路という圧倒的な証拠がある.最も効果的な制御戦略を確保し,すべての人に明確で一貫性のある指針を提供するために,分野を超えたウイルス感染経路に関する議論を合わせていくことが急務となっている.そのためには,エアロゾル(aerosols)と飛沫(droplets)を区別するための用語を明確にし,サイズは従来の5μmではなく,100μmの閾値を使用しなければならない1)このサイズは、エアロゾルの空気力学的挙動(aerodynamic behavior),吸入されうる性質(ability to be inhaled),そして介入の有効性をより効果的に区別する

飛沫(100μm以上)に含まれるウイルスは,通常,発生源から2m以内に数秒で地面に落下し,小さな砲弾(tiny cannonballs)のように近くにいる人に噴霧されうる.その移動範囲が限られているため,物理的な距離を置くことで,これらの飛沫への曝露を減らすことができる.エアロゾル(100μmより小さい)に含まれるウイルスは,煙のように空気中に数秒から数時間にわたって浮遊したままになり吸入されうるこれらは感染者の近くに高濃度に濃縮されているため,近くにいる人に最も簡単に感染させてしまう.しかし,感染性ウイルスを含むエアロゾル2)は,2mを超えて移動し換気が不良である屋内空間の空気中に蓄積し,超拡散現象(superspreading events3)を引き起こす

COVID-19患者(その多くは症状がない)は呼吸会話をしているときに,何千ものウイルスを含んだエアロゾルを放出するが,飛沫ははるかに少ない4)-6).したがって,人は噴霧された飛沫よりもエアロゾルを吸い込む可能性がはるかに高いので7),空気感染から防御することに注意のバランスをシフトしなければならない.マスクの着用義務,ソーシャルディスタンス,および衛生面での取り組みといった既存の対策に加えて,我々は,活動を屋外に移すこと,換気やろ過を利用した屋内空気の改善,および高リスク労働者の保護を改善することの重要性についての明確な指針を追加することを公衆衛生当局に強く求める8)

References

1) National Academies of Science, Engineering, and Medicine, “Video 31—CQ1 reflection and syntheses: Identifying opportunities and gaps on the path ahead by Kim Prather” (Airborne Transmission of SARS-CoV-2: A Virtual Workshop, 26 to 27 August 2020); www.nationalacademies.org/event/08-26-2020/airborne-transmission-of-sars-cov-2-a-virtual-workshop.

2) J. A. Lednicky et al., Int. J. Infect. Dis. S1201-9712(20)30739-6 (2020).

doi:10.1016/j.ijid.2020.09.025pmid:32949774.

3) S. L. Miller et al., Indoor Air (2020). doi:10.1111/ina.12751pmid:32979298.

4) K. A. Prather, C. C. Wang, R. T. Schooley, Science 368, 1422 (2020).

doi:10.1126/science.abc6197pmid:32461212.

5) V. Stadnytskyi, C. E. Bax, A. Bax, P. Anfinrud, Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 117, 11875 (2020). doi:10.1073/pnas.2006874117pmid:32404416.

6) J. Ma et al., Clin. Infect. Dis. ciaa1283 (2020).

doi:10.1093/cid/ciaa1283pmid:32857833.

7) W. Chen, N. Zhang, J. Wei, H.-L. Yen, Y. Li, Build. Environ. 176, 106859 (2020).

doi:10.1016/j.buildenv.2020.106859.

8) L. Morawska et al., Environ. Int. 142, 105832 (2020).

doi:10.1016/j.envint.2020.105832pmid:32521345.