COVID-19関連追加(2020112日)

 

【重症COVID-19を合併するアスペルギルス症】

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侵襲性アスペルギルス症は,重度免疫抑制患者,特に血液悪性腫瘍や移植との関連がしばしばみられる.血管浸潤の可能性と,出血や壊死を反映した特徴的な画像所見を認める,気管支または下気道組織を介した菌糸体の浸潤が特徴である.しかし,アスペルギルス属は,気道内の炎症や急性および慢性の浸潤によって病理学的に特徴づけられる,より広範な肺疾患のスペクトラムを引き起こし,宿主のリスクに大きく依存する1).最近の研究では,重度のウイルス感染症,特にインフルエンザやCOVID-19,の後に発生するアスペルギルス症の疫学とその意義に焦点が当てられている.

重症インフルエンザウイルス感染症に伴うアスペルギルス症(IAA: Aspergillosis associated with severe influenza virus infectionは,剖検で空洞性侵襲性肺アスペルギルス症を認めた女性の致死的感染例が,1951年にAbbottらによって報告された2).その後も散発的な報告はあった; Adaljaらは1952年〜2011年における27例の報告をまとめており,インフルエンザA感染後に優位で,リンパ球減少を伴い,しかし既存の肺疾患をもっていない幅広い年齢層(14歳〜89歳)に発症することを報告している3)2009年のインフルエンザA(H1N1)パンデミック時およびその後に報告された症例数は増加している3)-10)2016年,Crum-Cianfloneは文献から57例をまとめた; そのほとんど(70%)がH1N1インフルエンザに関連していた11).侵襲性アスペルギルス症が記載され,15.8%に気管支炎を合併していた.1952年〜2018年に報告された症例(68/128例)はVanderbekeらによってまとめられた12)

2015年以降に行われた大規模コホート研究から,IAAに対する理解が深まってきた.ベルギーとオランダの集中治療室(ICU)を対象とした7年間のレトロスペクティブ研究では,免疫応答正常者における14%から免疫不全者における31%まで様々である13).インフルエンザ感染患者のコホートでは,男性,血液悪性腫瘍,APACHE IIacute physiological assessment and chronic health evaluation)スコア高,およびコルチコステロイドの使用がIAAと関連していたが,糖尿病はより低いリスクと関連していた.カナダ,中国,台湾で実施されたコホート研究では,同様のリスクプロファイルが報告されており、季節やウイルス疫学によって発症率が異なることが報告されている14)-17).これらのデータにもかかわらず,最近の2つの調査研究では,ヨーロッパの国々以外ではリスクの認識が不十分であることが報告されている18)19).国際的な調査に回答した集中治療医のうち,IAAに精通しているのは63%にすぎず,米国(17%)と欧州(58%)の医師において差が顕著であった19).同様に、米国疾病管理予防センターが主催した感染症専門医を対象とした調査では、回答者114人のうち26%しかIAAに精通していなかったと報告されている18)

重症COVID-19に関連した同様の症候群を記述した報告が増加している20)-45)本研究では、この文献に加え、スペインと米国の2施設から20例の追加症例を報告し,COVID-19関連肺アスペルギルス症(CAPA: COVID-19associated pulmonary aspergillosisという新たな病態を記述した文献のレビューを提供する

Methods

Case Series:

ジョンズ・ホプキンス大学(米国メリーランド州ボルチモア)およびバルセロナホスピタルクリニック(スペイン,バルセロナ)において,両施設の機関審査委員会の承認を得て,微生物学的および感染症相談データを再検討することにより,20203月〜6月にかけてCAPA症例を同定した.

症例は,胸部X線写真またはCTスキャンにおける新たな局所浸潤を伴う呼吸器症状の悪化あるいは新たな発熱を臨床的に示す二次肺炎の可能性が示唆される呼吸液(気管支分泌物,喀痰,BALF)あるいは陽性血清(index 1)あるいはBALマーカーから,アスペルギルス属の回復として定義された.

Fungitell β-d Glucan Assay https://www.fungitell.comExternal Link)の結果は入手可能な場合に報告されたが,確定診断には十分ではなかった; 60pg/mLは中間値とみなされ,

80pg/mL以上は陽性とみなされた.この期間中,どちらの施設でも真菌感染症に対するPCR検査は行われなかった.人口統計学的,臨床症状,臨床転帰データを要約するために,発症日,入院日およびICU入院日を含むチャートが総括された.CAPA診断時の世界保健機関(WHO)の順序尺度スコア(08)が推定された46)

Analyses:

すべてのデータについて記述統計を計算した.これらの値は,頻度,平均値(±SD),中央値(範囲付き),および比率として示される.

Results

Characteristics of Cases:

患者データは,ジョンズ・ホプキンス医療センターおよびバルセロナホスピタルクリニックで20206月以前に認められた症例を対象に集計された(Table).全体的な転帰が不良であった症例は,高齢,基礎疾患としての高血圧と肺疾患であった.患者2人は免疫抑制患者であった.CAPAに関連する最も一般的な免疫抑制剤は,全身性または吸入ステロイドであり,COVID-19に関連する炎症状態の補助的な管理のために最も頻繁に使用されていた.CAPAは,発症から中央値で11日後,ICU入院から9日後に認められた.これらの患者のほとんどは,炎症またはARDSを特徴とする段階で入院したか,またはその後,肺傷害によったICUに入院し,呼吸サポートを必要としていた.したがって、CAPA診断時のWHO序列尺度スコアは≧5であった46)

 

Figure 1: Representative computed tomography (CT) scans for 9 patients with aspergillosis complicating severe viral pneumonia in patients with coronavirus disease.

結節そして空洞結節は赤矢印.GGO内の気道壁肥厚と気管支拡張は赤星印.

 

Representative computed tomography (CT) scans for 9 patients with aspergillosis complicating severe viral pneumonia in patients with coronavirus disease. Scans were obtained at or around diagnosis of coronavirus disease–associated pulmonary aspergillosis in this series of patients, described in the Table (https://wwwnc.cdc.gov/EID/article/27/1/20-2896-T1.htm). Corresponding case-patients are indicated with lettered superscripts in the radiology column of Table 1. Examples of nodules and cavitating nodules are indicated by red arrows, and prominent airway thickening and bronchiectasis in ground glass opacities are indicated by red stars.

 

CTスキャンが実施された症例では,一般的に,ウイルスに起因する所見(GGOおよびcrazy-paving),気道炎症および粘液の詰まり(mucoid impaction)を伴う所見(気管支拡張,気道壁肥厚および不規則性),および気道侵襲性疾患を伴う画像所見(consolidationtree-in-bud nodules)が混在していた(Table; Figure 1.いくつかの症例では,壊死と空洞を伴うより大きな結節が認められた。空洞を伴う結節壊死は報告されているが,血管侵襲を示唆する典型的な画像所見(haloサイン)を強調する報告はなかった47)

気管支鏡検査はほとんど行われておらず,多くの診断は気管吸引培養によって行われた; 血清バイオマーカーが陽性の患者はほとんどいなかった17例(85%)は培養陽性であった; ほとんどの症例(12/17, 71%)はA. fumigatusが検出されたほとんど使用されなかったが,Fungitell β-d glucan assayの結果は、血清galactomannan assayと比較して,結果はより陽性であった2例を除くすべての患者に抗真菌薬(voriconazole, posaconazole, liposomal amphotericin Bを含む)が静脈内投与された.ある患者(#12)は死亡1日前にCAPAと診断されたが,抗真菌療法は受けなかった.

 

 

Table 1: Case series of aspergillosis complicating severe viral pneumonia in 20 persons with coronavirus disease.

 

 

Synopsis of Literature:

Figure 2: Timeline of cases, series, and cohort studies reported to describe emergence of coronavirus disease–associated pulmonary aspergillosis.

Timeline of cases, series, and cohort studies reported to describe emergence of coronavirus disease–associated pulmonary aspergillosis. Reports from China are indicated according to relative times that patients were given care; case series describing CAPA cases are depicted according to approximate time publication became available (preprint or publication), except as indicated (*). BAL, bronchioalveolar lavage; CAPA, coronavirus disease–associated pulmonary aspergillosis; ECMO, extracorporeal membrane oxygenation; EU, European Union; ICU, intensive care unit; IL-6, interleukin 6.

 

SARS-CoV-2感染後に二次性アスペルギルス症が発生することは中国で最初に明らかになったが,ヨーロッパの症例シリーズによってより明確になった.我々は,CAPAと呼ばれるようになったCOVID-19感染者に発生した二次性アスペルギルス症についての研究の時系列をFigure 2に示した23)-45).中国からの初期の報告では,侵襲性アスペルギルス症を示唆するCT所見が指摘されているが,微生物学的または臨床的な詳細はほとんど記載されていない.具体的な引用はないが,米国国防総省のCOVID-19に関する文書では,中国での死後の検査でアスペルギルス症が記録されたと述べられている23).経験的抗真菌薬の使用は頻繁に行われており,死亡の危険因子を評価した大規模な研究では,”50%の人が二次感染を起こし,22%の人に抗真菌薬治療が行われた”とされている21)22).画像所見は侵襲性病変を示唆するものであった; 患者51人の画像所見の研究では,11人(22%)にハローサインまたは逆ハローサインが認められた20).これらのコホート研究では,患者固有のデータがないにもかかわらず,WHOのステージII-IIIの患者における二次性真菌感染症は重要な問題であることが示された.血清インターロイキン6値が上昇した患者の転帰を評価した中国の研究では,重症患者48人の27.1%で混合真菌感染が発生している24).別の中国の研究では,COVID-19患者の14%で呼吸液からアスペルギルス属が検出された24)

ヨーロッパから,小規模な症例シリーズがすぐに発表された.ヨーロッパにおける最初のCOVID-19症例シリーズでは,5人中1人に胸部画像所見で肺胞浸潤が認められ,気管吸引液からのアスペルギルス属の培養が認められた25).その後,オーストリア,ベルギー,フランス,ドイツ,オランダ,イタリアの各施設から報告が散見されるようになった(Figure 2).診断方法や症例定義の違いにより,発症率には大きなばらつきがある(ICU入院者の3.8%34%24)-45).中国のある施設によると,COVID-19が原因で入院した人を分母にした率を報告しており,104人のうち7%CAPAが発症したと報告されている33).気管支鏡検査の実施頻度はばらつきがあり,頻度は低いが,洗浄液培養,galactomannan,アスペルギルスPCR陽性が認められ,粘液分泌物が目視で確認され,時に潰瘍のような気管支炎症を伴うこともあった33)Wangらは,多変量解析を用いて,COVID-19患者におけるCAPAのリスクとして,高齢,慢性肺疾患,過去のβ-d glucan assay陽性結果,抗菌薬投与,機械的人工呼吸換気を報告している33).気道培養または洗浄液のgalactomannanCAPAの定義を満たし,肺生検または剖検された患者の中において,すべてではないが、一部の患者で病理組織学的な真菌浸潤の証拠が指摘されている32)38)42)azole耐性A. fumigatus分離株によるCAPAが,オランダで最初に報告され,その後イギリスとフランスでも報告された34)-36)

3つの前向き研究から,発症率,時期,臨床的有用性について正確な推定がなされた.イタリアの機械換気患者108人を対象にした血清バイオマーカーと気管支鏡によるスクリーニングを用いた多施設前向き研究では,30人(27.7%)がCAPA基準を満たしたと報告された(中央値はICU入院から4日後,COVID-19診断から14日後)38)CAPA患者の死亡率は対照群よりも高かった; 抗真菌治療後,生存率の改善および経過観察時におけるgalactomannanレベルの低下傾向がみられた.オランダの別の研究では,閉鎖回路吸引カテーテルを用いて機械換気後中央値2日後(range 0-8日)にnondirected  BALを行ったところ,患者42人中9人(21.4%)が培養あるいはgalactomannan BAL陽性でCAPAの基準を満たしていたと報告された; CAPA患者はICU入室期間が長かった41).最後に,血液および呼吸器サンプル,抗原アッセイ((galactomannan enzyme immunoassay [GM EIA], β-d glucan assay),アスペルギルスPCRを用いた別の前向き研究では,患者135人中19人が,同時に画像所見を考慮すると,CAPAの診断基準を満たしたと報告されている45)

Discussion

何十年にもわたり報告されてきた症例報告や大規模なコホート研究にもかかわらず,多くの臨床医は,アスペルギルス属が重症インフルエンザ患者に破壊的な炎症性および侵襲性病理変化を引き起こす可能性があることを認識しておらず,その培養結果を良性の気道におけるcolonizationと誤認している18)19).この点を考慮すると,複数の施設からの報告(Figure 2)で示されているように,CAPAという疾患概念の急速な理解には,ヨーロッパの施設での過去からの学習と意識づけ,および新たな未知の病原体に遭遇したときに生じる臨床的な精緻さを反映していると考えられる.我々は,CAPAに関する文献の蓄積に20例を追加した.これまでに報告された観察から,複数の病態生理,臨床,診断に関する考慮事項が浮かび上がる.

Figure 3: Schematic of coronavirus disease–associated pulmonary aspergillosis.

Schematic of coronavirus disease–associated pulmonary aspergillosis. Aspergillus conidia in airway are cleared poorly because of ≥1 defects in primary pulmonary immunity or secondary defenses, enabling conidial germination into hyphal morphotypes, which elicit increased inflammatory responses in the airway and potential invasion into the lungs. A mixed constellation of inflammatory to invasive airway disease, and invasive pulmonary aspergillosis leads to multiple manifestations, including tracheobronchitis and obstructive pneumonia, and complications of invasive fungal pneumonia (nodules, necrosis with cavities, pleural invasion). A) Airways. Aspergillus overgrowth causes pathologic airway inflammation and excess mucous production. B) Alveoli. Hyphal growth causes invasive pneumonia. C) Invasive aspergillosis tracheobronchitis postobstructive bacterial pneumonia.

気道内のアスペルギルス胞子(conidia)は,一次肺免疫(primary pulmonary immunity)または二次防御(secondary defenses)が1つ以上,欠陥があるとクリアランスが不良となり,胞子の菌糸状形態への発芽を可能にし,気道内の炎症反応の増加と肺への潜在的な浸潤を誘発する.炎症性から侵襲性気道疾患の混在,および侵襲性肺アスペルギルス症は,気管・気管支炎,閉塞性肺炎,および侵襲性真菌性肺炎の合併症(結節,空洞を伴う壊死,胸膜浸潤)を含む複数の症状をもたらす.A気道.アスペルギルスの過剰増殖は,病的な気道の炎症と過剰な粘液産生を引き起こす.B肺胞.菌糸体増殖は侵襲性肺炎を引き起こす.C閉塞性細菌性肺炎後-侵襲性アスペルギルス症気管・気管支炎

 

まず,この疾患の病態生理は,この文脈では区別されており,古典的に免疫抑制下にある人に起こる侵襲性アスペルギルス症と必ずしも類似していない.アスペルギルス属がアレルギー症状を引き起こすようなアレルギー性気管支肺アスペルギルス症,そして血管浸潤を伴う重度の侵襲性肺炎を引き起こすことは広く理解されているが,慢性壊死性または準侵襲性(semiinvasive)アスペルギルス肺疾患の形態はあまりよく理解されていない.これらのタイプの感染症は,より慢性的な免疫抑制状態,特に長期化したステロイド投与,および慢性閉塞性肺疾患に発生する.これらの症候群の病態生理は,胞子のクリアランス不良によって,気管支の炎症と浸潤が生じ,緩やかな壊死の進展を伴う気道浸潤を示唆する画像所見と臨床所見を特徴とし,しばしば血管浸潤がない活動性および慢性気管・気管支炎を呈し,血清による診断が困難であるものである48).重症呼吸器ウイルス感染症,特にインフルエンザやSARS-CoV-2感染症は,他の肺感染症と同様に,アスペルギルスの気道内増殖によって複雑化する可能性が示唆される証拠が蓄積されている(Figure 3).

気道のcolonizationとアスペルギルス属による潜在的な疾患を区別することは常に困難であるIAAの場合と同様のアプローチを用いて,診断法と定義の標準化に向けた努力がなされてきた49-51)本研究で報告された症例は,気管吸引や喀痰培養が微生物学的基準を満たしていれば,CAPAの可能性が高いと考えられる3つの前向きコホート研究では、抗真菌薬による治療が臨床転帰を改善する可能性が示唆されているが38)41)45),臨床的有用性の決定的な証拠を得るには,予防または早期治療に抗真菌薬を使用する大規模な比較研究が必要である.

ほとんどの発表された研究では,”機械的換気を行っている授章COVID-19患者の2030%”にCAPAが発生していることが示唆されている24)-45)おそらく最も正確な発症率の推定値は,強固な前向きスクリーニングを導入し,発症率1420%と推定し抗真菌薬治療によって改善される可能性を示した3つの研究から得られたものであろう38)41)45).別の研究では,CAPAの発症率が特に低い(3.8%)と報告されている40).診断の違いがばらつきの一因と考えられる.

診断検査の性能は,疾患の免疫原性に応じて変化する.気道内外に広範囲に浸潤している場合は,気管内腔に限定された場合よりも血清GM EIA陽性を示す頻度が高い.このため,血清GM EIAの感度は血液内科/腫瘍内科の患者では6080%と最も高いが,ICU患者では3050%と低いと推定されている48)-52)CAPA症例では,血清GM EIAが陽性になることはまれである.我々の症例シリーズでは,β-d glucan assayは陽性が多かったが,交差反応性のために偽陽性が予想された52).前向き研究では,カンジダ症患者のβ-d glucan assayで陽性となった症例の割合が比較的多かったことが報告されている38)BALFに適用した場合,GM EIAはより陽性となり,洗浄液中の定量PCRGM lateral flow testの有用性を提唱している研究者もいる24)-45).しかし,これらの検査はいずれも非血液学的な背景のために開発・最適化されたものではないため,性能は異なるカットオフ値によって変動する可能性がある.

診断上の限界はあるが,いくつかの研究では,COVID-19患者における真菌バイオマーカーのルーチン使用および早期スクリーニング,特にBALを対象とした有用性が指摘されている.Leiらは,酸素飽和度が94%未満,または呼吸数が29呼吸/分以上のCOVID-19患者181人を対象に,β-d glucan assayGMを用いて残留血清サンプルを調査し,患者181人中32人(17.7%)でβ-d glucan assayが陽性であり,181人中14人(7.7%)はGM EIAが陽性であったことを報告している53)この研究では,ほとんどはCOVID-19の症状が出てから14日後に陽性が認められており,CAPAが認識されるタイミングと一致している.彼らの後ろ向き研究は,臨床・転帰データが不足していたために制限されるが,バイオマーカーによるスクリーニング戦略によって,少なくともいくつかの症例が同定される可能性を示唆している.この提言は,BALまたは閉鎖回路システムからの洗浄を評価した前向き研究でより明確に示されており,洗浄液のGM EIAが陽性の場合は抗真菌療法を適用することで転帰の改善につながる可能性がある38)41)45).このような戦略はassayの煩雑さ,感染対策の観点から気管支鏡検査の施行の困難さによって,一部の施設では難しいかもしれない.

CAPAは気道病変と侵襲性病変が混在していることを考えると,放射線画像所見は最もよく理解できるかもしれない.我々のシリーズや他の報告では,初期の気道炎症と浸潤(不規則な気道所見から小葉中心性結節)から気道壊死まで様々であった; この壊死は,空洞結節や進行性のconsolidationが特徴である33)DAD:diffuse alveolar damage)を含む,対応する病理組織学は様々であり,必ずしも明らかな真菌の浸潤は問わない32)43)

多くの疑問が残るものの,これらの新たな証拠は,アスペルギルス属がCOVID-19患者において,気道炎症から亜急性あるいは急性気管支浸潤に至るまで,多くの場合,重症インフルエンザ感染症で観察されたものと同様の病理を引き起こすという結論を支持するものである.COVID-19関連アスペルギルス症の予防,診断,治療のためにさらなる検討が必要である.

 

 

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