COVID-19関連追加(20201223-2)イベルメクチンについて

 

【イベルメクチンについて】

(1)FLCCC(FRONT LINE COVID-19 CRITICAL CARE ALLIANCE)による

PROPHYLAXIS & TREATMENT PROTOCOLS FOR COVID-19を添付する.

Review of the Emerging Evidence Demonstrating the Efficacy of Ivermectin in the Prophylaxis and Treatment of COVID-19

(2)Ahmed S, et al. A five day course of ivermectin for the treatment of COVID-19 may reduce the duration of illness. Int J Infect Dis. Dec 2, 2020; S1201-9712(20)32506-6.

http://doi.org/10.1016/j.ijid.2020.11.191.

成人SARS-CoV-2患者におけるイベルメクチンのウイルスクリアランスの迅速性と安全性を調べるために,バングラデシュ,ダッカの入院患者72人(18歳〜65歳)を対象とし,プラセボと比較して,経口イベルメクチン単独投与(12 mg115日間投与)またはドキシサイクリンとの併用投与(イベルメクチン単回投与12 mg+ドキシサイクリン200 mg1日目に投与し,その後4日間は11100 mg12時間毎に投与)無作為化二重盲検プラセボ対照試験を実施した.

鼻咽頭スワブによるrRT-PCR検査は,3日目,7日目,14日目に採取した.14日目以降は,検査陰性が確認されるまで毎週患者を追跡調査した.

同意した患者113人のうち,合計72人(各群24人)が登録された.イベルメクチン+ドキシサイクリン群とプラセボ群の各患者1人と,イベルメクチン5日間投与群の患者2人は試験中に同意を撤回した.治療前の特徴は3群間で同等であった.平均年齢は42歳で,女性54%であり,評価時点で発症後平均3.83であった(ill on average 3.83 days).

治療後の平均入院期間は,プラセボ群,イベルメクチン+ドキシサイクリン群,イベルメクチン5日間投与群でそれぞれ9.7日(信頼区間(CI= 8.1-11.0),10.1日(CI= 8.5-11.8),9.6日(CI= 7.7-11.7)であった(p= 0.93).登録された患者のうち,酸素を必要とした患者や重篤な薬物有害事象を認めた患者はいなかった.血液バイオマーカー(CRPLDH,プロカルシトニン,フェリチン)の平均値は.3群すべてでベースラインから7日目までに低下し,これらの変化はイベルメクチン5日間投与群ではCRPp= 0.02)およびLDHp= 0.01)で有意; プラセボ群ではLDHp= 0.01)で有意であった.

登録時,プラセボ群82.6%19/23),イベルメクチン+ドキシサイクリン群73.9%17/23),イベルメクチン5日間投与群77.3%17/22)に発熱が認められ,7日目にはそれぞれ84.2%16/19),94.1%16/17),100%17/17)に発熱が認められた.同様に,プラセボ群では65.2%15/23),イベルメクチン+ドキシサイクリン群では82.6%19/23),イベルメクチン5日間投与群では81.8%18/22)に咳嗽が認められた.7日目には咳嗽はそれぞれ40%9/15),63.2%7/19),61.1%7/18)に減少した.咽頭痛はプラセボ群で17.4%4/23),イベルメクチン+ドキシサイクリン群で13%3/23),イベルメクチン5日間投与群で18.2%4/22)に認められ,7日目にはそれぞれ75%3/4),33.3%1/3),75%3/4)の患者で咽頭痛が消失していた.なお,イベルメクチン+ドキシサイクリン群およびイベルメクチン5日間投与群では,プラセボ群と比較して,発熱(p= 0.35およびp= 0.09),咳(p= 0.18およびp= 0.23),咽頭痛(p= 0.35およびp= 0.09)については,統計学的に有意差は認められなかった.

ウイルスクリアランスまでの平均期間は,イベルメクチン5日投与群で9.7日(CI= 7.8-11.8)(p= 0.02,プラセボ対照),イベルメクチン+ドキシサイクリン群で11.5日(CI= 9.8-13.2)(p= 0.27),プラセボ群で12.7日(CI= 11.3-14.2であったKaplan-Meier生存期間解析の結果,SARS-CoV-2リスクを有する患者の割合は,イベルメクチン5日間投与群で有意に減少した(Figure 1イベルメクチン5日間投与群の7日目および14日目のウイルスクリアランスは,プラセボ群に比べて有意に早かった(HR= 4.1; CI= 1.1-14.7; p= 0.03 vs HR= 2.7; CI= 1.2-6.0; p= 0.02.この傾向は,プラセボ群と比べて,7日目および14日目のイベルメクチン+ドキシサイクリン群でも同様であったが統計的に有意ではなかった(HR= 2.3; CI= 0.6-9.0; p= 0.22 vs HR= 1.7; CI= 0.8-4.0; p= 0.19)(Figure 1).

Figure 1: Cumulative viral recovery estimates in the overall study population.

Fig. 1

 

イベルメクチンを5日間投与した場合,プラセボと比較してウイルスクリアランスが早かった(p= 0.005ことから,このような薬剤を早期に投与することで宿主内でのウイルス複製を制限できる可能性があることが示唆されたイベルメクチン5日間投与群では,重症度の指標であるCRPLDHの低下が7日目までに有意に認められた.また,Ct値がプラセボ群と比較して7日目および14日目に有意に改善したことは注目に値する.併存疾患がない場合,イベルメクチンを 5 日間投与した場合,プラセボ群と比較してSARS-CoV-2ウイルスクリアランスが早かった(9 日間 vs 13 日間; p= 0.02).

 

 

(3)Camprubi D, et al. Lack of efficacy of standard doses of ivermectin in severe COVID-19 patients. PLos One. Nov 11, 2020. 2020; 15(11): e0242184.

https://dx.doi.org/10.1371%2Fjournal.pone.0242184.

この後ろ向き研究では,スペイン・バルセロナの病院診療所で2020310日〜30日においてIVM(イベルメクチン)を投与されているSARS-CoV-2感染症と診断された入院患者を同定した.COVID-19に対してコルチコステロイドやトシリズマブなどの免疫抑制剤を投与されている患者がIVM 200μg/kg,単回投与で治療された(IVM群).ベースラインの特徴が類似し,免疫抑制治療を受けているがIVMを投与されていないCOVID-19患者(非IVM群)を同等数のCOVID-19患者として比較対照群として選択した

試験期間において,免疫抑制剤治療を受けている重症COVID-19患者13人に対してIVM 200μg/kgが単回投与されたIVM群では,トシリズマブ5人(38.5%),高用量ステロイド3人(23.1%),3例(23.1%)にトシリズマブとステロイドの併用3人(23.1%),トシリズマブ+ステロイドにアナキンラの併用2人(15.3%)が投与されていた.患者5人はICU入院を必要とした.IVMは症状発現から中央値で12日後(IQR 8-18)に投与されていた.非IVM群では,トシリズマブ+ステロイド6人(46.2%),アナキンラ+ステロイド2人(15.3%),トシリズマブ2人(15.3%),高用量ステロイド2人(15.3%),シルツキシマブ1人であった.

その時点での病院のプロトコールに従って,全患者にヒドロキシクロロキンとアジスロマイシンが投与された.対照群の全患者,IVM群の12人〜13人はロピナビル/リトナビルが投与された.IVM群の1人は下痢のためロピナビル/リトナビルの投与を受けなかった.また,IVM2人,対照群1人にはレムデシビルが投与された; IVM1人,対照群2人にはβインターフェロンが投与された.ベースラインの特徴には群間で有意差は認められなかったが,IVM群ではICU入院を必要とする患者の割合が高かった(IVM69% vs IVM38%).

ウイルス学的転帰または臨床的転帰には群間で有意差は認めなかった.IVM投与後3-5日に行われた鼻咽頭スワブからのSARS-CoV-2 PCRでは,IVM投与群では13人中5人(38.5%),非IVM投与群では13人中4人(30.8%, p > 0.999)が陽性であった.IVM9人(69.2%)と非IVM10人(76.9%)で顕著な臨床的改善が観察されたが,群間に有意差は認めなかった(p> 0.999)(IVM治療後8-11日後,非IVM群ではそれに相当する時間).

この後ろ向き研究では,IVM 200μg/kg,単回投与しても,重症COVID-19患者の臨床的およびウイルス学的転帰は,IVMを投与していない同様の患者群と比較して改善されなかったIVM感染の後期(症状開始から中央値で12日後)に投与され,最も重要なことは,すべての患者が標準的な(200μg/kg)単回投与を受けていたことであり,これはSARS-CoV2感染症のIC50値を下回る可能性があることである

最近ではイベルメクチンの高用量(2000μg/kg)を投与しても5umol/Lin vitro阻害濃度(in vitro試験でSARS-CoV-2を完全に根絶するために必要な濃度)は達成できないことが示唆されているため,これらの高用量IVMの抗ウイルス効果は臨床試験でも評価されるべきである1)2)

References

1) Caly L, Druce JD, Catton MG, Jans DA, Wagstaff KM. The FDA-approved Drug Ivermectin inhibits the replication of SARS-CoV-2 in vitro. Antiviral Res. 2020:104787 10.1016/j.antiviral.2020.104787.

2) Momekov G, Momekova D. Ivermectin as a potential COVID-19 treatment from a pharmacokinetic point of view: antiviral levels are not likely attainable with known dosing regimens. Biotechnology & Biotechnological Equipment, 34:1, 469–474, 10.1080/13102818.2020.1775118.