COVID-19関連追加(2021125日)イベルメクチンについて その2

当院HP関連ファイル:

20201223-2

【非重症COVID-19患者に対するイベルメクチンpilot RCT

Chaccour C, et al. The effect of early treatment with ivermectin on viral load, symptoms and humoral response in patients with non-severe COVID-19: A pilot, double-blind, placebo-controlled, randomized clinical trial. EClinicalMedicine. Published Jan 19, 2021.

https://doi.org/10.1016/j.eclinm.2020.100720.

Background

イベルメクチンは,現在承認されている用量では容易に達成できない濃度で,in vitroにおいてSARS-CoV-2の複製を阻害する.COVID-19患者におけるイベルメクチンの臨床使用を支持する証拠は限られている.我々は,イベルメクチンの単回投与によるSARS-CoV-2の感染伝播抑制効果を評価するために,無作為化二重盲検プラセボ対照試験をパイロット試験として実施した.

Methods

2020731日〜911日においてClínica Universidad de Navarraの救急室を受診した非重症COVID-19で合併症のリスク因子のない患者を連続症例として登録した.すべての登録は,発熱または咳の発症から72時間以内に行われた.患者は,イベルメクチン400mcg/kg,単回投与(n= 12)またはプラセボ(n= 12)を無作為に1:1で割り付けられた.主要評価項目は,治療後day7に鼻咽頭スワブからPCR法でSARS-CoV-2 RNAが検出された患者の割合であった.主要評価項目は,各サンプルのウイルス量および感染性の判定によって裏付けられた.イベルメクチンとプラセボの差は,Fisher's exact testを用いて計算し,相対リスク比として示した.この研究は ClinicalTrials.gov: NCT04390022に登録されている.

 

 

Figure 1: Enrollment and patient flow. a One presented with pneumonia in the ER and one had a compatible X-ray during screening. b Formally screened based on epidemiological and clinical suspicion but had a negative PCR.

Fig. 1

Findings

募集した全患者が試験を終了した(年齢中央値26[イベルメクチン群ではIQR 19-36, 対照群ではIQR 21-44]; 女性12[50%]; 募集時に100%が有症状, 70%が頭痛, 62%が発熱, 50%が全身倦怠感, 25%が咳を報告した).day7の時点では,PCR陽性患者の割合に差はなかった(RR 0.92, 95%CI: 0.77-1.09, p= 1.0).イベルメクチン群では,治療後day4E遺伝子はp= 0.24; N遺伝子はp= 0.18)およびday7E遺伝子はp= 0.16, N遺伝子はp= 0.18)のウイルス量が統計学的に有意でないがより低く,day21IgG力価もより低かった(p= 0.24).イベルメクチン群では,嗅覚消失/嗅覚低下からの回復が早かった(76 vs 158患者日数[patient-days]; p< 0.001).

 

 

Viral load:

E遺伝子とNはすべての時点で同等の結果を示した.両試験群の患者では,治療前のウイルス量は,E遺伝子とNの中央値およびIQR範囲が同じオーダであり,同様の結果であった(Figure 2, Table S1).いずれの時点においても,IQR範囲と完全範囲に一貫した重なりを認めたが,両遺伝子のウイルス量中央値はイベルメクチン群の方が治療後day4およびday7で低く,その差はday43倍(E遺伝子, p= 0.24; N遺伝子, p= 0.18)からday7には約18倍(E遺伝子, p= 0.16; 遺伝子N, p= 0.18)にまで拡大した(Figure 2, Table S1).day14およびday21のウイルス量についても同様の傾向がみられ,イベルメクチン群の患者のウイルス量は少なくとも1つの遺伝子について一貫して低くなっていたが,その差はどの時点でも統計的に有意ではなかった(Figure 2, Table S1).Ct値の挙動は,非常に類似していた(Figure S1).ウイルスの動態(kinetics)についてのサマリー統計をTable S2に示す.

Figure 2: Viral load evolution by study arm. Viral load values were log-transformed. The boxes show the interquartile range. Dots represent each individual value.

Fig. 2

 

Viral culture:

治療後day4には,イベルメクチン群では7/12サンプル,プラセボ群では5/12サンプルがVero細胞培養を効率的に複製した; 複製サンプルのCt中央値はN遺伝子とEでそれぞれ23.323.8であり,非複製サンプルのCt中央値はN遺伝子とEでそれぞれ27.627.9であった.day7までに細胞培養で複製したのはイベルメクチン群で1/6(以前に陽性であったサンプルが1つ失われた)とプラセボ群で1/5のみであり,複製サンプルのCt中央値はN遺伝子とEでそれぞれ25.126.0であり,非複製サンプルのCt中央値はN遺伝子とEでそれぞれ30.832.0であった.

Symptoms:

毎日のオンライン質問紙への回答は、イベルメクチン群で282患者日数(84%),プラセボ群で295患者日数(88%)と良好であった(Figure S2).イベルメクチン群では,プラセボ群に比べて,何らかの症状の患者日数が少なかった(171 vs 255患者日数).この差は,主として嗅覚消失/嗅覚低下と咳嗽の2つの症状に起因していると考えられた.イベルメクチン群の患者は、プラセボ群と比較して50%少なく嗅覚消失/嗅覚低下を報告していた(嗅覚消失/嗅覚低下は76 vs 158患者日数).また,イベルメクチン群では30%少なく咳嗽を報告していた(咳嗽は68 vs 97患者日数)(Figure 3).

Figure 3: Daily proportion of any self-reported symptoms, self-reported cough and self-reported anosmia/hyposmia by study arm. Each graph represents the daily proportion of individuals (n/N) who suffered from each symptom in the corresponding study arm for a 28 day follow up. Missing answers were replaced by the value in the immediately preceding day.

Fig. 3

 

イベルメクチン群とプラセボ群では,発熱(12 vs 12),全身倦怠感(51 vs 61),頭痛(34 vs 38),鼻閉(91 vs 97)の報告された患者日数に大きな差はなかった.かなり低い程度であったが(with much lower magnitudes),イベルメクチン群では,消化器症状の患者日数が3.5倍(21 vs 6),息切れが5倍(3 vs 15)減少した(Figure S3).いずれの群でも重症化した患者はいなかった.

 

 

Serology:

半定量IgG検査(COVID-19 VIRCLIA IgG monotest, Vircell SLU, Granada, Spain)を治療後day21のすべての患者サンプルに行った.両群とも治療後day21までにすべての患者がセロコンバージョンした.イベルメクチン群では,プラセボ群(index 7.5, IQR 4.2-9.3)に比べてIgG力価の中央値が低かった(index 4.7, IQR 3.5-8.9)(Wilcoxon rank-sum testによるp= 0.24)(Figure 4).

Figure 4: IgG titers by study arm. The boxes show the interquartile range. Dots represent each individual value (p = 0·24, Wilcoxon rank-sum test).

Fig. 4

Safety:

全患者が28日間のフォローアップ期間を終了した.患者10人(イベルメクチン群5人,プラセボ群5人)が経験した有害事象は15件(イベルメクチン群7件,プラセボ群8件)であった.重篤な有害事象はなかった.

症状のオンライン調査には,イベルメクチン特有の有害事象に関する質問が含まれていた.錯乱(1 vs 0),眠気(0 vs 0),掻痒(0 vs 3)については,イベルメクチン群とプラセボ群で報告された患者日数に差はなかった.イベルメクチン群では,めまい(7 vs 1)と目のかすみ(24 vs 1)の患者日数が多かった.イベルメクチン投与群では,day2-28に目のかすみを報告した患者が1人おり,これまで診断されていなかった老眼が示唆された(Figure S4).

バイタルサイン(Table S3),炎症性マーカー(CRP,プロカルシトニン,フェリチン,IL-6),その他の臨床検査パラメータでは,各群で大きな差は見られなかった(Table S4).

 

 

Post hoc analyses:

この試験の主な目的は,さらなるウイルス感染伝播の減少を探ることであり,day7のサンプルにおけるウイルス培養では,Ct <30のサンプルでのみ複製ウイルスを示したことから,カプランマイヤー曲線を描き,Ct 30の生存閾値を用いた対数順位検定(log-rank test)を用いて生存解析を行った.この解析の結果,E遺伝子については統計的に有意差があり(p= 0.035, Log-rank test),N遺伝子については有意差のボーダーラインであった(p= 0.055, Log-rank test).曲線をFigure 5に示す.

Figure 5: Kaplan-Meier curves for viral load. A survival threshold of Ct ≥ 30 was used. Log-Rank test yielded significance for the difference in gene E (p = 0·0358) and borderline significance for the difference in gene N (p = 0·0550).

Fig. 5

 

ロジスティック回帰モデルでは,イベルメクチン群でなんらかの症状を呈する確率がより低いことが観察された(OR: 0-04 [95%CI: 0.00, 0.75] p= 0.032).両群ともに,何らかの症状の存在は時間経過とともに減少する傾向にあった(プラセボ群ではOR95%CI0.800.74, 0.86, イベルメクチン群では0.810.77, 0.85)).この減少傾向は両試験群で同様であった(p=0.687).咳の存在に関しては,群間での差は認められず(p= 0.575),経時的に減少する傾向も認められなかった(p= 0.373).しかし,嗅覚消失/嗅覚低下の存在については差が認められた: プラセボ群では,嗅覚消失の存在における時間的な傾向は認められなかった(OR95%CI: 0.990.95, 1.02p= 0.459).逆に,イベルメクチン群では有意な減少が認められた(OR95%CI: 0.900.85, 0.94p< 0.001)(Figure S5).

イベルメクチンの嗅覚消失/嗅覚低下に対する全体的な効果は,主に男性患者(イベルメクチン群 20 vs プラセボ群 76患者日数)に認められ,女性患者(イベルメクチン群 56 vs プラセボ群 81患者日数)とは際立って対照的であった(Figure S6).性別がロジスティック回帰モデルに影響を与えるかどうかを評価するために感度分析を行った.この変数をモデルに追加しても,上記の係数は変化しなかった.

参加者の脂肪体重は,体重の14%〜から39%の範囲であった.この結果,脂肪(adipose1キロ当たりのイベルメクチン投与量は,全体重当たりの実際の投与量が399-427mcg/kgと相対的に狭い範囲で達成されたとしても,1028mcg/adiposekg-2963mcg/adiposekgまでの範囲であった(Table 2).脂肪(adipose)・kgあたりのイベルメクチン投与量は,明らかなパターンはなく,味覚消失/味覚低下の持続時間と報告された最終日に対してプロットされたが,データ不足を考慮して回帰は試みられなかった(Figure S7).

Table 1:

 

 

Table 2:

 

Discussion

部分的な抗ウイルス特性にもかかわらず,イベルメクチンはCOVID-19に対する再利用の可能性のある薬剤とし,欧米の初期段階における注目は限られていた.他の査読済みモデルでは,標的組織におけるイベルメクチンの蓄積が最大10倍と予測されていたとしても[22],現在承認されている経口投与量では,Caly[21]によって報告された抗ウイルス濃度で肺組織レベルに達することができないことを強調した薬物動態モデルに主に基づいていた.in vitro実験や薬物動態モデルの結果からの直接的な推論を避ける理由としては、イベルメクチン代謝物の潜在的な役割,本剤の潜在的な免疫調節的な役割,培養に使用したVero細胞株のウイルス/細胞比や適切性に関する疑問などが挙げられる[23]

このパイロット研究は,イベルメクチン再利用の可能性へのさらなる投資が必要かどうかを評価することを目的としている.そのため,我々は重症化リスクの低い患者コホートを対象に,ウイルス動態,抗体反応,臨床効果に関する証拠を得ることを目的とした.作用機序が明確に定義されていなければ,これらのパラメータのいずれかにシグナルが出ただけでは,さらなる努力を正当化するには不十分である.今回の試験では,イベルメクチン群でウイルス量レベルがより低い傾向,軽症を反映するかもしれないIgG力価がより低い傾向を認め,そして組織障害に関連するCOVID-19の主要な症状である嗅覚消失/嗅覚低下および咳において臨床的有用性があることが示された.これらの結果は,パスツール研究所による嗅覚消失/嗅覚低下に対するイベルメクチンの効果において雌雄の違いが示されたSARS-CoV-2 ハムスターモデルの最近のデータ[24]と同様に,バングラデシュ[10, 11]およびアルゼンチン[12]で実施された試験において,治療を受けた参加者のウイルスクリアランスが早かったことを示す新たな証拠と一致している.

これらの結果の確認まで,このパイロット試験はCOVID-19に対するイベルメクチンの潜在的な作用機序をいくつか解明している.この試験では,ウイルス量について大きくない差を検出するためのパワーはなかったが,ウイルス量がPCRによって直接的に,あるいは疾患の重症度マーカー[25, 26]としてのIgG力価によって間接的に確認された場合には,小さな効果が示唆された.また,この試験では,イベルメクチンは発熱や倦怠感などの全身性炎症に関連する症状の期間を短縮しておらず,全身性炎症マーカーにも測定可能な影響を与えていない.

これらの知見を踏まえると,直接的な抗ウイルス効果とは異なる作用機序が考えられる.代替的な説明の一つとして,イベルメクチンによるニコチン性アセチルコリン受容体の正のアロステリック効果(※タンパク質の機能が他の化合物によって調節されることを言う.主に酵素反応に関して用いられる.),そしてその結果としての,ACE2受容体と呼吸器上皮および嗅球の細胞へのウイルスの侵入のダウンレギュレーションの可能性がある[27]

イベルメクチンが嗅覚消失の”逆転”に影響を与えるもう一つのメカニズムは,嗅上皮における炎症誘発性経路(pro-inflammatory pathways)の活性化を阻害することである.嗅粘膜の炎症は,SARS-CoV-2感染における嗅覚消失の発症に重要な役割を果たすと考えられている[28]

イベルメクチンは,IL-8TNF-α,およびcathelicidin LL-37を含むいくつかの炎症誘発性遺伝子(pro-inflammatory genes)の発現をダウンレギュレートすることが知られている[29].この効果は,酒さ(rosacea)の治療におけるイベルメクチンの有効性を部分的に説明していると考えられている [29, 30].この分子は,IL-18およびIL-1β産生の刺激を含む,いくつかの炎症誘発性および抗炎症性経路に直接影響を与え,好中球および好酸球に対して化学走化作用(chemotactic effect)を有するため[31]LL-37への影響は特に重要であるかもしれない.この効果は,ビタミンD受容体(VDR: vitamin D receptor)の核への進入を阻害すること(inhibiting the entrance of the vitamin D receptor (VDR) into the nucleus)によって媒介されているかもしれない[32].イベルメクチンは,リガンドに依存しないVDRの輸送において重要な役割を果たすα/βファミリーのインポーチン(importin)を阻害する.よって,インポーチンの阻害は,イベルメクチンの免疫調節効果や他のビタミンD媒介経路への影響に寄与しているかもしれないため,この分野でのさらなる研究が支持される.

確認が必要ではあるが,これらの結果はいくつかの重要な疑問を投げかけている.COVID-19に対するイベルメクチンの作用機序がニコチン作用に関連しているとすれば,この受容体に対する阻害濃度(それはナノモル(nanomolar)範囲にある)は,経口投与では短期間,ネブライザー療法ではかなり長い期間,肺組織で達成できる可能性がある[36].もし機序が免疫調節性であるならば,適切な用量とレジメンはそれに応じて調整されるべきである.より高用量または頻回投与を検討する前に,観察された効果におけるイベルメクチンの代謝物の潜在的な役割をよりよく理解する必要がある.最後に,イベルメクチン群ではIgG力価がより低下する傾向があることから,イベルメクチン治療,重症度,炎症,ウイルス動態,抗体価との間の潜在的な関係を評価する必要がある[37, 38] ; 特に,イベルメクチン治療を受けた患者におけるSARS-CoV-2に対する長期的な液性および細胞性免疫応答に注意を払うべきである

このパイロット試験は,COVID-19におけるイベルメクチンの使用の可能性を示唆しており,リスク因子を有する患者やより重篤な疾患を有する患者の臨床的転帰を伴う大規模な試験の下でのさらなる調査が必要である.これは,イベルメクチンの,低価格,広範な入手可能性,製造工程の拡張性を考えると,資源が限られている環境では特に重要である.

Limitation: @この試験はCOVID-19におけるイベルメクチンの使用についての潜在的なシグナルを探ることを目的としたものであり,この参加者についての決定的な証拠を提供するものではなく,したがってサンプルサイズが小さい.Aこのパイロット試験では,重症ではなく,リスク因子がなく,発熱や咳を認めて最初の48時間に治療が行われた参加者に限定されている.さらに,提示されたウイルス量の定量化は,サンプルの不均一性によって本質的に限定されており,すべてのサンプルが同じ臨床医によって得られたとしても,ウイルス量が真に比較可能であることを確実にするためには,ヒト上皮細胞遺伝子(human epithelial cell gene)に対する標準化が必要であろう[39]

このパイロット試験で発見された正のシグナルは,COVID-19の早期治療のためにイベルメクチンを用いたより大規模な試験を実施することを保証するものである.そのような試験には,肺炎患者だけでなく,重症化のリスク因子を持つ患者も含めるべきである.また,直接的な抗ウイルス効果とは異なる作用機序の可能性があることから,高リスク群における曝露前予防の道も開かれている.

Interpretation

非重症COVID-19かつ重症化のリスク因子を持たない患者に対して,発熱や咳の発症から72時間以内にイベルメクチン400mcg/kgを単回投与したところ,PCR陽性の割合に差は認めなかった.しかし,自己申告による嗅覚消失/嗅覚低下の減少および咳の減少,そしてより低いウイルス量傾向およびより低いIgG力価低下傾向が認められ、さらに大規模な試験による評価が必要であると考えられた.

 

 

Reference

10) Clinical trial of ivermectin plus doxycycline for the treatment of confirmed COVID-19 infection. NCT04523831. Available at:

https://clinicaltrials.gov/ct2/show/results/NCT04523831 (accessed Nov 2020).

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12) Krolewiecki A, Lifschitz A, Moragas M, et al. Antiviral effect of high-dose ivermectin in adults with COVID-19: a pilot randomised, controlled, open label, multicentre trial. http://dx.doi.org/10.2139/ssrn.3714649 (accessed Nov 2020).

21) Bray M. Rayner C. Noel F. Jans D. Wagstaff K.Ivermectin and COVID-19: a report in antiviral research, widespread interest, an FDA warning, two letters to the editor and the authors' responses.Antiviral Res. 2020; 104805

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(https://doi.org/10.1016/S2666-5247(20)30172-5)

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COVID-19関連追加(2021125日)イベルメクチンについて その2

217日追記しました

【イベルメクチンはCOVID-19予防の公衆衛生政策の一環として準備ができているか?】

Ramírez C, et al. Is ivermectin ready to be part of a public health policy for COVID-19 prophylaxis? EClinicalMedicine. Published, Feb 4, 2021.

https://doi.org/10.1016/j.eclinm.2021.100744

COVID-19パンデミックの出現は効果的で,安全で,アクセスしやすい治療法を求めて,世界的なタイムトライアルが行われてきた.死亡率の増加に直面した最前線の医師の絶望は,一種の "戦争医学 "として様々な治療法を経験的に使用することにつながった.複数の治療法の有効性を評価する研究のほとんどは,主に重症または重篤入院患者を対象に行われてきた.ほとんどの治療法は、これらの段階では効果がないか,または部分的に効果があるという証明である[1]

現在までに1億人以上のCOVID-19症例が確認されており[2],あらゆる努力にもかかわらずパンデミックは抑制に近づいていない.公衆衛生上の介入にはバイオセーフティ対策やロックダウンが含まれており,社会経済的な影響が大きい.中米のホンジュラスは,効果的な健康サーベイランス手法の欠如,脆弱な公衆衛生システムのために不利な状況にあり,その影響に直面している.最近では,複数の医師グループや集学的委員会(multidisciplinary committees)が,大規模的に成人健常者にイベルメクチン1218mgを週1回投与する新たな公衆衛生政策を確立するようホンジュラス政府に勧告している[3].この議論は,SARS-CoV-2予防およびウイルス量を低下させるためのイベルメクチンの使用を正当化する臨床試験および実験研究の結果があるというものである.

イベルメクチンは抗寄生虫剤として広く使用されており,オンコセルカ症,ストロンギロイデス症,リンパ系フィラリア症などの寄生虫症の治療に200mcg/kgの単回投与がFDAなどで承認されている.Calyらの研究では,イベルメクチンがin vitroSARS-CoV-2の複製を阻害することが報告されており,in vivoでのさらなる検討が示唆されている[4].既存の臨床シリーズは安全性と有効性を裏付けているという意見もあるが,投与用量や投与方法は研究によって異なり,議論の余地があり,交絡因子を考慮した方法論を改良し,より多くの研究を展開することが必要である.

イベルメクチンに関する最新の研究は,Chaccourらによるパイロット臨床試験 [5] であり,イベルメクチン 400 mcg/Kg の単回経口投与(n= 12)またはプラセボ(n= 12)で治療しても,4日目および7日目の鼻咽頭スワブからのSARS-CoV-2 RNAの検出に有意差は認められなかったすべての患者は,重症でないCOVID-19,危険因子なし,症状発現から72時間以内の若年成人であったこの否定的な結果にもかかわらず,治療群ではウイルス量の低下傾向および嗅覚低下/嗅覚消失からの早期回復がみられたようであった有害事象は統計的に有意ではなく,著者らはイベルメクチンをCOVID-19の早期治療や高リスク群における曝露前予防として評価することを示唆している

イベルメクチンは,定期的な大量投与では安全な薬剤であることが証明されており [6] ,推奨用量よりも高用量であっても安全であることが証明されている[7] .しかしながら,重篤な有害事象の報告はまれである.2006年にVeitらは,ミクロフィラリア症の症状を呈する20歳の患者に対して300mcg/kgのイベルメクチン単回投与で治療したところ,重症肝炎を発症した症例を報告している[8].最も深刻な有害事象は,ロア糸状虫(loa loa)のミクロフィラリアに感染した人で報告されており,イベルメクチン投与後にいくつかのグレードの脳症を発症した[9]

イベルメクチンの慢性的な使用については十分な検討がなされていない.予防手段として週1回の投与を推奨することは,集団における過剰な信頼性と結びつき,バイオセキュリティ対策の軽視につながることが懸念されている.イベルメクチンは,世界の他の地域と同様にホンジュラスでもCOVID-19外来患者や入院患者の治療に経験的に使用されてきた.現在,同国では健常者への予防目的での無差別的な使用が問題となっている.ほとんどの場合,医療としての処方箋がなく,医薬品安全性監視(ファーマコビジランス[pharmacovigilance])のない状態で投与されている.

低中位所得国であるホンジュラスにとって,低コストのCOVID-19予防薬の提案は魅力的である.突然変異率が高くワクチンの効果が失われる可能性のあるウイルスに直面している状況で,イベルメクチンをはじめとするCOVID-19の治療薬の世界的な研究を停滞させてはならない.イベルメクチンは有望と思われるが,十分に計画された臨床試験の結果が出るまで,医師の処方なしに大量かつ長期間使用してはならず,良好な結果が得られた場合には,推奨される用法・用量(posology)で投与しなければならない

一方,この疾患の病態生理や主な危険因子に関する知見から,予防,バイオセーフティ対策,大規模試験,十分な疫学的サーベイランスに関する公衆衛生政策の強化が指示される[10].それに代わる薬剤はまだない.

 

 

References

1) Harrington D.P. Baden L.R. Hogan J.W.A Large, simple trial leading to complex questions.N Engl J Med. 2020;

https://doi.org/10.1056/NEJMe2034294.

2) Johns Hopkins University, Medicine. COVID Resource Center. (Online). https://coronavirus.jhu.edu/map.html (Reviewed01/10/2021).

3) Swissinfo.ch. [Recomiendan uso de Ivermectina para combatir la covid-19 en Honduras]. (Online).

https://www.swissinfo.ch/spa/coronavirus-honduras_recomiendan-uso-de-ivermectina-para-combatir-la-covid-19-en-honduras/46273266.

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4) Caly L. Druce J.D. Catton M.G. Jans D.A. Wagstaff K.M.The FDA-approved drug ivermectin inhibits the replication of SARS-CoV-2 in vitro.Antiviral Res. 2020; 178104787

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