COVID-19関連追加(2021213日)エアロゾルと疾患進行,年齢,肥満の関係

当院HP関連ファイル:

2021124日(ウイルス量と重症度について)

202126日(ウイルス量と感染伝播リスク)

【呼気エアロゾルはCOVID-19の進行,年齢,肥満で増加する】

Edwards DA, et al. Exhaled aerosol increases with COVID-19 infection, age, and obesity. PNAS February 23, 2021 118 (8) e2021830118;

https://doi.org/10.1073/pnas.2021830118.

Abstract

COVID-19は,SARS-CoV-2ウイルスに感染した宿主の呼吸過程で気道粘液表面から発生する飛沫によって感染伝播する.我々は,SARS-CoV-2感染やその他の生理的状態の変化によって,健常者および罹患者における呼吸器飛沫の数およびサイズが観察できる進化につながるかどうかを探求するために,ヒトおよび非ヒト霊長類(NHP: nonhuman primate)における呼吸器飛沫の生成および呼気を調査した.健康なヒト被験者194人の呼気粒子の観察的コホート研究と,エアロゾルによってSARS-CoV-2を感染させたNHP8匹の実験的感染研究において,呼気エアロゾル粒子は被験者間で3桁の差があり,呼気の呼吸器飛沫数はCOVID-19感染の程度とBMI年(BMI-years)の上昇に伴って増加することが明らかになった我々は,ヒト被験者のグループ(194人)の18%35人)が呼気バイオエアロゾルの80%を占めていることを観察し,これは感染分布の古典的な20:80のスーパースプレッダー分布に類似したバイオエアロゾルのスーパースプレッダー分布を反映していた.これらの知見は,有効で広く普及したワクチンがない場合に,呼気エアロゾルの定量的な評価と制御が,COVID-19の空気媒介性伝播を遅らせるために重要である可能性を示唆している.

スーパースプレッダーの存在はパレートの法則(80:20の法則)に従うとされ,この場合20%の感染者が他80%への感染に関与していることになる.

Introduction

SARS-CoV-2は,咳やくしゃみで排出される大きな飛沫と,通常の呼吸によって気道から生成される小さな飛沫の組み合わせによって空気中を伝播する(1-4).呼気の呼吸器飛沫が,どのように個人間,時間経過,そしてCOVID-19感染の発症や進行に伴って変化するのかは十分にわかっていないが,COVID-19感染伝播の性質(そしてインフルエンザや結核(TB)のような他の感染性の高い空気媒介性呼吸器疾患も)を解明する上で非常に重要である.

呼気中の呼吸器飛沫の生成は,呼吸,会話,咳,くしゃみなどの際に発生する上気道の速い気流の力によって発生することがある.通常の呼吸における吸気流(inspiratory flows)のピーク時には,気管と主気管支の空気の速さ(air speeds)は乱流速度(turbulent velosities)に達することができる(5).気道を覆う薄い(5μm10μm)粘液層上の空気のラッシュ(rush)は、強風が海の表面に砕け目としぶきを生成するように,粘液表面を小さな飛沫に分解(break up)することができる(6).この飛沫分解の性質および程度は,粘液自体の表面特性に依存している(6, 7).飛沫の生成と大きさに最も影響を与える性質として,表面粘弾性(surface viscoelasticity)(分解時の粘液表面の伸張に抵抗する)と表面張力(surface tension)(小さな飛沫生成に消費されるエネルギーを低くする)が挙げられる(8, 9).気道を覆う粘液において,このどちらの特性も,肺サーファクタントの種類と濃度,および空気表面に近接した粘液組成と構造によって変化する(6).サーファクタントとと粘液(mucin)組成および構造の変化は,食事(10),加齢(11),およびCOVID-19感染そのもの(12)を含むヒトの状態の生理的変化によって,その一部が駆動され,したがって,呼吸活動における飛沫生成およびサイズ(7)を変化させると予想される.

我々は,SARS-CoV-2感染やその他の生理的状態の変化によって,健常者および罹患者における呼吸器飛沫の数およびサイズが観察できる進化につながるかどうかを探求するために,ヒトおよび非ヒト霊長類(NHP: nonhuman primate)における呼吸器飛沫の生成および呼気を調査した.健康なヒト被験者194人の呼気粒子の観察的コホート研究(ヒト参加者194人の呼気を2箇所で評価し,ヒト集団における呼気粒子の変動を調べた)と,エアロゾルによってSARS-CoV-2を感染させたNHP8匹の実験的感染研究(SARS-CoV-2の吸入による実験的感染後のNHP2種からの呼気を測定し,次に鼻腔ウイルス力価の関数として,呼気エアロゾル粒子の時間経過に伴う呼気粒子の変化を評価した)を行った.

Methods

Study Procedures:

参加者は,仕事から離れている間,1セッションあたり最大30分間,呼気エアロゾル粒子を測定された.呼気粒子は,0.3μm5μmのサイズ範囲の空気中の粒子をカウントできる粒子検出器(Climet 450-t)によって測定された.粒子検出器は,HEPAフィルターを通して流入空気をろ過する標準的なネブライザーチューブおよびマウスピースに接続されている.参加者は,鼻を塞ぎ12分かけて,マウスピースを通して通常の呼吸(normal tidal breathing)を行った(肺から環境粒子を排出するために,2回の深呼吸で開始した).この時間枠の間に,1L当たりの粒子数は,参加者の気道粘液表面の分解から放出された粒子を反映して,より低いベースライン数まで減少した.粒子数の低いプラトーに達すると,被験者は通常の呼吸を続けた.38個の粒子数(6秒を超えて評価された粒子数平均値)を平均化され,平均呼気粒子数およびSDが決定された.参加者と管理者との間にプレキシガラスの衝立を設置された.

 

 

Results

Healthy Human Volunteer Study:

ノースカロライナ州(NC: 74人)とミシガン州(MI: 120人)の2ヶ所で,ヒトボランティア(194人)の呼気エアロゾルを評価した.NCAshevilleNo Evil Foodsのエッセンシャルワーカー,MIGrand RapidsGrand Rapids Community Collegeの学生,スタッフ,教員を対象に,合計4日間の観察コホート研究を実施した.呼気エアロゾル粒子数は,被験者間で3桁の差があり,そして2つの研究対象施設間で著しく一貫していた.

Figure 1: No Evil Foodsのエッセンシャルワーカー74人とGrand Rapids Community Collegeのボランティア120人の呼気粒子No Evil Foodsのエッセンシャルワーカー74人とGrand Rapids Community Collegeのボランティア120人の呼気粒子。(A)全参加者; (B)”(エアロゾル粒子の)スーパースプレッダー”参加者(first decile; (C)”(エアロゾル粒子の)スーパースプレッダー”参加者(second decile; および(D)”ロー(low)スプレッダー”参加者.データは,194人各個人について,呼気1L当たり粒子数(粒子径が300nmより大きい)(縦軸)を表している.Error barは,312回の呼気エアロゾルカウント測定に基づくSDサンプル計算を表し,各測定は5秒の時間間隔でのカウントの平均である.

 

我々は,空気1L当たり156粒子以上またはそれ以下の粒子の呼出によって被験者を分類した.この閾値エアロゾル数以上の人が,ボランティア194人からの総粒子産生量の80%を呼出していたため(グループの総構成員の20%未満であるが),この境界(demarcation)を選択した(従来の空気媒介性感染症のスーパースプレッディング(超拡散)の定義に類似している(13)この産生量が多いグループの中で,”(エアロゾル粒子の)スーパースプレッダー”産生の〜80%がグループの約半数,すなわち18人から生成されていることに注目した.我々は,1L当たり156個以下の粒子を呼出した159人を”ロー(low)スプレッダー”とした.各カテゴリーの個々のデータをSDで示した(Figure 1B-D).

我々は,呼気エアロゾル粒子数と性別,年齢,BMIとの関係を評価した.呼気エアロゾルと性別との相関は認められなかったが,呼気エアロゾルと年齢、BMI,特にBMI年(BMI-yearsとの間には有意な相関が観察された.年齢とBMIの情報が得られた146人を,年齢にBMIを乗じたもの,またはBMIで特徴づけた.我々は,BMI年が最も低いグループ(73人)の半数(BMI650未満)は,BMI年が最も高いグループ(BMI650以上)の半数(73人)よりも有意に少ないエアロゾルを呼出したことに注目した(P< 0.015BMI年の結果をFigure 2に示す.26歳未満のすべてのボランティアおよびBMI22未満のすべての参加者は,呼気バイオエアロゾルのロースプレッダーであったことに注意する

Figure 2: 年齢とBMIを報告したボランティア(n= 146)のBMI年の関数としての呼気粒子.線形回帰分析の結果は,(エアロゾル粒子の)スーパースプレッダーとロースプレッダー参加者の呼気エアロゾル数について示しており,特にスーパースプレッダー参加者について有意な相関を示した(r2= 0.98).

 

NHP COVID-19 Infection Study:

COVID-19感染に対する呼気エアロゾルの依存性を調べるために,NHPnonhuman primate)モデルを用いて検討した.ヒトモデルと比較して種間の違いを評価するために,2種のNHPMacaca mulatta,アカゲザルおよびChlorocebus aethiops,アフリカミドリザル)を用いた.我々は,実験的に小粒子エアロゾル(〜2μm)を用いてNHPn= 8)にSARS-CoV-2を感染させ,その後の観察を行った.鼻腔スワブの結果,どちらの種においても,感染後1日目にはウイルスRNAが検出され,ほとんどの動物でウイルス力価は感染後7日目までに徐々に上昇し,感染後14日目までに明らかに低下し,研究終了時(感染後28日目)には検出されない濃度となった.感染後の観察期間における両種の動物のCOVID-19臨床症状は,自然治癒的(self-limited: 自然治癒疾患)であり,全体的に軽症と考えられた.有意な体重減少,一過性の目立たない発熱,異常肺音の聴取はいずれも認めなかった.

結果として,呼気粒子産生は,鼻腔スワブで測定したSARS-CoV-2ウイルス複製と非常に類似した時間的パターンに従っていたFigure 3総呼気粒子産生量は,感染後3日目から増加し始め,7日目まで上昇を続け,14日目までには両種の全動物において実質的にベースラインレベルまで減少した

両種で総粒子量の増加が観察されたが,感染前のエアロゾル粒子産生の増加は,アフリカミドリザル(Figure 3B)よりもアカゲザル(Figure 3A)の方が大きく,アカゲザルが他の活動性肺感染症の発症に対して敏感であることと一致していた(14)呼気粒子産生と鼻腔ウイルスRNAとの間には,アカゲザル4匹のうち3匹(RM01, r2= 0.93, P< 0.03; RM02, r2= 0.99, P< 0.004; RM04, r2= 0.98, P< 0.0008),そしてアフリカミドリザルの4匹のうち2匹(AGM02, r2= 0.91, P< 0.04; AGM03, r2= 0.97, P< 0.01)において,呼気粒子産生と対応する鼻腔ウイルスRNAとの間に統計的に有意な相関が認められた

 

 

Figure 3: 実験的に感染させた(A)アカゲザル(RM)および(B)アフリカニホンザル(AGM)における呼気粒子および対応するSARS-CoV-2ウイルスRNA.両群とも種によって分けている(n= 4; n= 8).総呼気粒子の対応する色を一致させた箱ヒゲのプロットは,各タイムポイントでの各動物のウイルスRNA(色を一致させた円)に対する5回繰り返された1分間のサンプリングイベントを表している.タイムポイントを一致させた呼気粒子産生とウイルスRNAとの間の計算された平均相関は,RM75%で統計的に有意な相関を示した(RM01, r2= 0.93, P< 0.03; RM01, RM02, r2= 0.99, P< 0.004; RM04, r2= 0.98, P< 0.0008)およびAGM50%AGM02, r2= 0.91, P< 0.04; AGM03, r2= 0.97, P< 0.01)で統計的に有意な相関を示した.

呼気粒子の粒子分布は,種で分けたコホート間で平均化され,COVID-19の進行に伴って変化した(Figure 4).粒子径の変化は,感染後3日目から1μm未満(0.30.51.0μm3つの粒子径の集合体)に分類される粒子が明らかに増加し,7日目までに粒子径が小さくなる傾向が続く(14日目までに粒子径分布がベースラインへわずかに戻る)ことが示された.実験的に誘導されたCOVID-19において産生された総呼気粒子数および相対的な粒子径分布は,アカゲザルおよびアフリカミドリザルというNHP種におけるSARS-CoV-2感染のウイルス動態と相関している.

 

 

Figure 4: 実験的に感染させた(A)アカゲザル(RM)および(B)アフリカミドリザル(AGM)における呼気粒子および対応する粒子径分布; dpi, days postinfection

 

 

我々は,COVID-19以外の肺感染症で呼気エアロゾル粒子特性の変化が観察されるかどうかを調べるために,アカゲザル肺結核モデルを用いた.結核は,Mycobacterium tuberculosisMtb)への曝露および感染によって引き起こされるエアロゾル感染性肺疾患である.アカゲザルは臨床的な結核(clinical TB)の洗練されたモデルであり,ヒトの臨床的な結核と非常に類似した活動性肺疾患を発症する(14).アカゲザル(n= 4)を,MtbErdman株)の小粒子エアロゾル曝露(∼2μm)によって,目標吸入量400CFUcolony-forming units)で実験的に感染させた.動物はその後,疾患発症と相関のある生物学的転帰パラメータ(例えば,精製タンパク質誘導体陽性[purified protein derivative positivity]CRP,放射線画像,洗浄液中の細菌の存在)を含めて,疾患発症をモニターした.COVID-19NHPモデルでも使用されたフェイスマスク内で測定されたエアロゾルパラメータには,累積(総)粒子数と分布特異的なデータ収集が含まれていた.その結果,Mtb株にエアロゾル感染した動物は,感染後数週間にわたって活動性肺結核を発症した.感染したNHPの曝露後の観察の間,フェイスマスクを介してエアロゾルモニタリングを行ったところ,感染後4週目に総粒子数(呼気1L当たり〜3.5E+05粒子)のピークが見られた(Figure 5A.感染において採取された粒子分布は,感染の重症度およびテンポの激化(tempo intensified)に伴って著明に変化し,感染後日数が経過するにつれて生成粒子のサブミクロン分画は増加した(これは同じNHPモデルのCOVID-19感染でも同様に観察された)(Figure 5B実験的に誘発された結核は化学療法的介入なしには消失しないため,感染したNHPにおける活動性肺結核の時間的進行において,実験終了時まで感染動物の肺内細菌量の増加に伴って総呼気粒子は増加し続けた.同様に,COVID-19に感染したNHPでは,粘膜組織中のウイルス力価が増加し続けるため,総呼気呼吸粒子が増加した.しかし,NHPモデルにおけるCOVID-19は自然治癒的(self-limiting)であり,感染動物においてウイルス力価が低下し始めると,呼気粒子は減少したこれら2つの疾患モデルは,疾患の病態は異なるものの,疾患誘発の生理的影響は呼気粒子の産生量の増加と相関しており,自然治癒疾患の場合(COVID-19NHPモデルのように),疾患負荷の減少に伴って呼気粒子の産生量が減少することを示している

 

 

Figure 5: Mtbに感染したアカゲザル(n = 4)における呼気粒子および対応する粒子径分布(A)> 0.5μmおよび(B)> 1.0μmのすべての呼気エアロゾル粒子について,10分間の連続マスクサンプリングの間に生産量の指標としてサンプリングされた空気1L当たりの総粒子数.総粒子数は,感染後時間(PI)とともに増加した((A)参照)が,3 wk PIからのサブミクロン分画(> 90%)の増加を反映して,1μmよりも大きい粒子の割合はあまり有意に増加しなかった.

 

 

Discussion

気道粘液の分解による呼吸器飛沫の生成は,個体間や肺感染症の進行に伴って大きく異なる.この研究では,ノースカロライナ州とミシガン州の2つの健常者集団と,2種類の肺感染症(ウイルス性,細菌性)を有するNHP2種において,非常に類似したパターンが示唆された.特にCOVID-19感染NHPモデルにおける呼気粒子は,ウイルス量の増加に伴って徐々に増加し,そしてサイズが減少しFigure 3, 4),古典的な20:80のスーパースプレッディングルール(13)と密接に関連して健常者間で変動するFigure 1A)ことから,COVID-19のスーパースプレッディングイベント(15, 16)は,単に気流や感染およびナイーブな宿主の近接性の問題だけでなく,表現型(phenotype)の問題でもある可能性が示唆される

加齢(10),食事(diet(11),および肺感染(12)は,粘液組成および構造変化を促進することが知られている.サーファクタント組成変化や表面下のムチン化学変化など,気道粘液の表現型の変化によって,飛沫へ分解する粘液-空気表面の傾向が変化することが知られているが(6, 7),これはFigure 2に示された結果と一致している.

関連論文(17)では,COVID-19に感染した被験者からの呼気エアロゾル粒子数が,症状後812時間に報告されている.これらの結果は,隔離された家族3人からの呼気エアロゾル粒子数と比較された.今回報告されたNHP感染実験(Figure 3)と同様に,感染者では8日目と9日目に非常に多くの呼気エアロゾル粒子数が観察され(1L当たり2,754粒子と1,353粒子),10日目と11日目に呼気粒子数が急激に減少し(1L当たり224粒子と29粒子),最終日には他の3人の非感染家族の呼気エアロゾルと同等のレベル(1L当たり7198粒子の範囲)に達した今回のNHP実験結果(Figure 3, 4)は,呼吸器飛沫数がウイルス量に応じて増加し,肺感染の減少に伴って減少するというこの現象を強調しているNHPにおける結核の結果では(Figure 5),肺感染の進行に伴う,呼気エアロゾルの増加と飛沫サイズの減少の関係が,COVID-19や結核以外のウイルス/細菌性肺感染症にも当てはまる可能性を示唆していると考えられる.ヒトおよびNHPモデルでのさらなる研究が必要であるが,呼気の呼吸器飛沫の一過性の発散(effervescence)が,COVID-19感染後に感染者が最も感染力をもつ限られた時間帯(limited time window)を説明するのに役立つ可能性がある.

高いBMI年と呼吸器飛沫の生成傾向における強い相関関係が観察された(Figure 2.高BMI(18, 19),高年齢(20),またはその両方(21)を有する人(高齢者,肥満者,および肥満高齢者)がCOVID-19では重症化するリスクが認められていることを考慮すると,この知見は重要と考えられる.気道内での呼吸器飛沫の拡散性(promiscuity)は上気道感染が肺の奥深くまで到達する確率を高め,NHPにおいてSARS-CoV-2が経鼻および経気管内投与された後に,非常に速く重篤な症状が促進される(22).また,エアロゾルが環境中に排出されると病気を感染させる確率が高まり,例えば介護施設のような長時間にわたり密接する環境の高リスク集団(高BMI年)における感染伝播率が高まる.

小児を含む低BMI年の人は,気道粘液分解および呼吸器飛沫産生のリスクが最も小さいように見えるが,我々のNHPによる結果は,BMI年を含むすべての人が,特に肺感染に続いて大量の呼吸器飛沫を生成するリスクがあることを示唆しており,呼吸器飛沫が滞留,蓄積する可能性のある混雑した室内環境では,高齢者だけでなく若年者も注意深い衛生的防御が必要である

NHPsにおけるCOVID-19感染ピークでは,小さな呼吸器飛沫(過去の観察(23)にあるように,すべての被験者が放出した粒子の大部分を占める)の割合が増加したという我々の知見(Figure 4)は、COVID-19陽性者の呼気エアロゾルプロファイルにおける観察結果(17)を確認し,感染ピーク時には,従来のマスクや2mというソーシャルディスタンスをもってしても,小さな飛沫によるSARS-CoV-2の空気媒介性感染伝播リスクが高まる可能性を示唆している.

 

 

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