COVID-19関連追加(2021227日)

mRNAワクチンについて その3

当院HP関連ファイル:

20201216

202111

SARS-CoV-2既感染者におけるBNT162b2初回接種に対する抗体反応】

Manisty C, et al. Antibody response to first BNT162b2 dose in previously SARS-CoV-2-infected individuals. Lancet. Feb 25, 2021.

https://doi.org/10.1016/S0140-6736(21)00501-8.

ワクチンによる迅速な集団免疫化は,COVID-19を制御するための重要な世界戦略である.ワクチン接種プログラムは,特に新たな変異株の感染拡大が加速しているため,早期に最大限の効果を発揮しなければならない1).ほとんどのワクチンプラットフォームでは,2回接種のプライム/ブーストアプローチを用いて,ウイルスS1スパイクタンパク質に対する免疫応答を生成する.そしてその力価は機能的なウイルス中和と相関し,ブーストで増加する2)3).より多くの人が1回目の接種ができるように,2回目の接種を遅らせることが提唱され,一部では実施されている1)SARS-CoV-2既感染においてブーストの必要性に与える影響は明らかではない.

我々は,既感染が免疫プライミングに類似している可能性があると推論した.このように,初回のプライミングワクチンが効果的にブーストとして作用する可能性があるため,2回目の接種は必要ないのではないかもしれない.我々は,これを検証するために2020323日に英国で最初のロックダウンが行われた日から16週間,毎週PCRおよび定量血清検査を受けたロンドンの医療従事者(HCWs)を対象とした進行中の縦断的観察研究であるCOVIDsortium4)5)の参加者51人を対象にコホート内症例対象解析(nested case-control analysis)を行った.HCWs51人のうち24人は,SARS-CoV-2ヌクレオカプシド(Elecsys Anti-SARS-CoV-2 N ECLIA, Roche Diagnostics, Burgess Hill, UK)またはスパイクタンパク質のSARS-CoV-2 S1サブユニットの受容体結合ドメイン(anti-S; Elecsys anti-SARS-CoV-2 spike ECLIA, Roche Diagnostics)に対する抗体の陽性検出によって確認された,軽症または無症候性のSARS-CoV-2感染歴を有していたが,HCWs27人は血清陰性のままであった.参加者1人あたりのサンプリングタイムポイント(sampling timepoints per participant)の中央値は12.5であり,偽陰性を回避し,血清陽性者のピーク抗体価を同定することができた.

すべての参加者は,BNT162b2 mRNA COVID-19ワクチン(Pfizer-BioNTech, Mainz, Germany2)3)の初回接種を受け,19-29日後に検査を受けた(中央値22, IQR 2).未感染である血清陰性者では,ワクチン1回接種後の抗S抗体価は,ワクチン未接種の自然感染者のピーク抗S抗体価と同程度であったSARS-CoV-2既感染者では,ワクチン接種後の抗S抗体価はワクチン接種前のピーク値の140倍以上に増加したFigureこの増加は,未感染者における従来のプライム/ブースト接種戦略後の報告3)よりも少なくとも一桁以上大きいようであった

 

Figure: Serological response to one dose of the BNT162b2 mRNA COVID-19 vaccine in individuals with and without laboratory-confirmed previous SARS-CoV-2 infection.

SARS-CoV-2感染歴のない人の抗S抗体価は,軽症のSARS-CoV-2感染歴のある人の抗S抗体価と類似している.SARS-CoV-2感染歴のある人の抗S抗体価は,感染ピーク時の140倍以上である

これらの血清学的データは,BNT162b2 mRNA ワクチンの接種を受ける人に対して,初回接種時またはそれ以前に血清学的検査を行い,感染歴のない人のためにブースター接種を優先的に行うアプローチの可能性を示唆している.これはワクチンの展開を加速させる可能性がある.変異株の増加(英国,南アフリカ,ブラジル)に伴い,ワクチン誘発免疫を損なうことなく,より広い範囲をカバーすることは,変異株の出現を減少させるのに役立つだろう.さらに,ワクチンへの躊躇(vaccine hesitancy)において,避けることができ,歓迎されない,不必要なブースト後の反応原性(reactogenicity)の増加を招く危険性がある.

過去に血清陽性であった人において増強されたワクチン誘発抗体反応が,ブーストワクチンと比較して,longevity(抗体の寿命)に違いを示すかどうかはまだわかっていない.それまでの間,我々の知見は,適用範囲と影響を最大化するための血清学に基づいたワクチン接種の根拠を提供する.

References

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https://www.gov.uk/government/publications/prioritising-the-first-covid-19-vaccine-dose-jcvi-statement/optimising-the-covid-19-vaccination-programme-for-maximum-short-term-impact

Date: Jan 26, 2021, Date accessed: January 29, 2021

2) Polack FP, Thomas SJ, Kitchin N, et al. Safety and efficacy of the BNT162b2 mRNA COVID-19 vaccine. N Eng J Med. 2020; 383: 2603-2615

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BNT162b2ワクチン単回接種に対する液性およびT細胞応答に及ぼす

SARS-CoV-2感染歴の影響】

Prendecki M, et al. Effect of previous SARS-CoV-2 infection on humoral and T-cell responses to single-dose BNT162b2 vaccine. Lancet. Feb 25, 2021.

https://doi.org/10.1016/S0140-6736(21)00502-X.

SARS-CoV-2ワクチン接種の迅速な実施は,今や世界の医療の優先課題である.SARS-CoV-2スパイクタンパク質に対して強固な(robust)液性および細胞性免疫応答を誘導する多数のワクチン成功例の第3相臨床試験が報告されてきた1)2)3)4)5)6)

加速する症例を迅速にコントロールし,公衆衛生の影響を最大化するために,英国政府は2回目のワクチン接種を12週遅らせるという戦略を採用した.この方針は,特にその大多数がBNT162b2 mRNAワクチン7)を受けた医療従事者(HCWs)の間で論争を巻き起こした.BNT162b2の単回接種に対する免疫応答に関するデータは限られており、過去の自然感染後のワクチン反応は臨床試験では評価されていない2)3)4)5)6).そこで我々は,血清検査,活性化ウイルス中和,T細胞酵素免疫スポット(ELISpot: enzyme-linked immunospot)アッセイを組み合わせて,BNT162b2の単回接種に対する免疫応答を調査した.

20201223日〜1231日においてワクチン接種を受けたImperial College Healthcare NHS TrustHCWs72人を対象に,BNT162b2ワクチンの初回接種時および接種後21-25日目に血液サンプルを採取した.ベースラインのサンプルは,Abbott Architect SARS-CoV-2 IgGおよびIgG Quant IIAbbott, Maidenhead, UK)を用いて,それぞれSARS-CoV-2ヌクレオカプシドおよびスパイク(抗S)タンパク質に対する抗体検査を行った.21人(29%)の参加者にSARS-CoV-2既感染の証拠が認められた.16人はベースラインの血清検査で陽性であり,さらに5人はワクチン接種後に非スパイク抗原に対する強いT細胞応答を示した(末梢血単核球[PBMC: peripheral blood mononuclear cells]106個あたり> 100個スポット形成単位[SFU: spot forming units]).これら5人の参加者のベースライン ELISpot データは利用できなかったが,ワクチン未接種であり,未感染(infection-naive)の30人のコホートでは,これらのペプチドプールに対する反応性は示されなかった.51人の参加者はベースラインの血清検査は陰性で,ワクチン接種後の細胞応答はスパイク抗原に限定されていた; この群は未感染(infection-naive)と定義された.

BNT162b2 mRNASARS-CoV-2のスパイク糖タンパク質をコードしているため,我々はワクチン接種後のスパイクタンパク質に対する免疫応答を評価した.S抗体価は,自然感染歴(previous natural infection)のある者の方が未感染者(infection-naive)よりも有意に高かった(中央値 16353 arbitary units[AU]per mL[IQR 4741-28581] vs 615.1 AU/mL (286.4-1491), p< 0.0001; Figure Aベースライン時の血清検査が陰性でありながら自然感染歴のある5人の参加者は,ワクチン接種後の抗S抗体価が,未感染者群と既感染者群の間で中間的な値を示した(Figure A未感染者では,ワクチン接種後の抗S抗体価と年齢との間に逆相関が見られた(Figure Bこの相関は,自然感染歴のある群では認めなかった(Figure B

Figure: Immunological responses to a single dose of BNT162b2 mRNA vaccine.

(A)ワクチン接種後21-25日目の抗 S 抗体価.open circlesのデータポイントは,ベースライン時の血清検査が陰性であったにもかかわらず,ワクチン接種後のELISpot検査で非スパイクペプチドに対する細胞応答が見られ,既感染が確認された5人(ワクチンのみでは誘発されなかった)を示している.点線は,SARS-CoV-2 PCRで確認した自然感染後2-8週間後のHCWsコホートにおける抗スパイク抗体価の中央値を示す(n= 23, IQR 463-3621).(B)未感染者におけるワクチン接種後の抗スパイク抗体価と年齢との相関.(C)ペアの結果が得られた8人におけるSARS-CoV-2活性化ウイルス中和抗体価(未感染者, n =4; 既感染者, n =4).(D)未感染者および既感染者におけるワクチン接種後のSARS-CoV-2活性化ウイルス中和抗体価.(E)SARS-CoV-2ペプチドプールに対するT細胞応答.ペプチドプール1およびペプチドプール2は,スパイクタンパク質ペプチドS1およびS2を含む.点線は,未感染で,ワクチン接種していない者から計算した各ペプチドプールの平均+3標準偏差を示す(ペプチドプール1-5について,それぞれ48432633,および26 SFU/106PBMC).(F)未感染者および既感染者におけるSARS-CoV-2のスパイクタンパク質ペプチドのワクチン接種後のT細胞応答.insetは,2つのスパイクペプチドウェルについての未感染者と既感染者のELISpot例を示す.点線は,未感染であり,ワクチン接種していない者から計算したスパイクペプチドプール反応性の平均+3標準偏差を示す.すべてのデータは中央値,IQR.統計解析は,Kruskall-Wallis検定,Dunnsポストホック補正(A),スピアマン順位相関(B)Mann-Whitney検定(D, F)を用いた.SFU= スポット形成単位.PBMC= 末梢血単核球.NT50= 50%中和を達成した中和抗体価.

 

S抗体価は,in vitroにおいてウイルス中和と相関があることが報告されている.したがって,我々は,Vero細胞上での活性化SARS-CoV-2ウイルス(SARS-CoV-2/England/IC19/2020)中和アッセイのために,サンプルのサブセットを使用した8)8つのペア血清(未感染者, n= 4; 既感染者, n= 4)と,さらに15のワクチン接種後のサンプル(未感染者, n= 12; 既感染者, n= 3)が含まれていた.既感染者では,ベースライン時にウイルス中和抗体価(NT)が未検出あるいは低抗体価であった者でも,ワクチンは非常に強い中和抗体価を誘導した(50%中和を達成したNT[NT50]の中央値は1/1635, 範囲は1/1123.1から1/2560の上限値を超えている; Figure C, D未感染者では,ワクチン接種により16血清のうち15血清で検出できる中和抗体が誘導されたが,抗体価はいずれも既感染者より低かった(中央値NT50, 1/29.50, 検出下限未満から1/68までの範囲; Figure C, D

次に,5種類のSARS-CoV-2ペプチドプールを含むT-SPOT Discovery SARS-CoV-2Oxford Immunotec, Oxford, UK)を用いて,ワクチン接種後のT細胞応答を評価した.ワクチン接種後,ベースラインでSARS-CoV-2既感染者(n= 21)は,スパイクペプチドに対して非常に強いT細胞応答を示した(中央値400 SFU/106PBMC [IQR 287-544]; Figure E, F未感染者では,スパイクペプチドに対するワクチン接種後のT細胞応答は,既感染者よりも有意に弱く(38 SFU/106PBMC[IQR 26-110], p< 0.0001; Figure E, F),48人のうち24人(50%)が陰性と考えられるT細胞応答を示した(<40 SFU/106PBMC液性応答とは異なり,年齢とT細胞応答の程度との間には相関は認めなかった

要約すると,SARS-CoV-2既感染者(自然感染)では,BNT162b2ワクチン1回接種で,in vitro活性化ウイルス中和抗体価の高レベルを示し,強い液性および細胞性応答が認められた対照的に,未感染者は,弱いT細胞応答と低レベルの中和抗体価を示した

中和抗体価や免疫応答の寿命(longevity)に基づいて再感染リスクを予測に関して存在している研究は,非常に異質(heterogeneous)である9)10)11)12)13)T細胞応答の寿命と防御効果に関する証拠は特に限られている.特に,ペプチドプールの選択は,T細胞応答に影響を与える可能性があり,研究間で結果を比較することはできない.我々は,全体のスパイク糖タンパク質にまたがるペプチドよりむしろ,S1およびS2ペプチドプールを使用したが,これはT細胞応答の真の大きさを過小評価するかもしれない.免疫学的データを臨床的防御に当てはめることは困難であるにもかかわらず,我々の知見は,最適なワクチン供給を決定する際に考慮に値する重要な問題を提起している.まず,ベースライン時で血清検査の証拠による既感染者は,ワクチンの単回接種後に強固な抗体応答およびT細胞応答を示している対照的に,未感染者の中には,1回のワクチン接種ではほとんど反応を示さない者もおり,臨床疾患やウイルス排出から防御するには十分な免疫が得られず,2回目のワクチン接種まで12週間は持続しないかもしれない我々の研究に参加した未感染者の1人は,1回のワクチン接種から5週間後に感染したことがPCRで証明された

他のワクチンに関して発表された報告14)と同様に,BNT162b2に対する血清反応は年齢と逆相関している未感染者におけるワクチン接種後の抗S抗体価中央値は,既感染者における接種28週間後の値よりも低く,この差は特に50歳を超える年齢で顕著であった2人の参加者にはセロコンバージョンは認められず,8人の参加者が250 AU/mL未満の抗体価を示したが,これは我々の研究におけるウイルス中和と抗S抗体価の相関に基づくと,ウイルス中和には十分ではないかもしれないこの10人すべて50歳を超える年齢であった2回目のワクチン接種を受けるHCWsのグループの優先順位を決める必要があるかもしれない状況では,未感染者または50歳を超える者(重症COVID-19およびワクチン反応が最小限のどちらのリスクも高い者)へのプロトコル化されたワクチン接種を考慮しなければならない.これらの結果はまた,感染と無症候性疾患の拡大を防ぐためには,ワクチン接種後も個人用保護具(PPE)の厳格な使用を継続する必要があることを強調している.

 

References

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【イスラエルにおける全国的なBNT162b2 mRNA Covid-19ワクチン集団接種】

Dagan N, et al. BNT162b2 mRNA Covid-19 Vaccine in a Nationwide Mass Vaccination Setting. N Engl J Med. Feb 24, 2021. https://doi.org/10.1056/NEJMoa2101765.

BACKGROUND

Covid-19に対する大量ワクチン接種キャンペーンが世界で開始されるにあたり,ワクチンの有効性は,非対照の設定で多様な集団にわたる様々な転帰について評価する必要がある.本研究では,イスラエル最大の医療機関のデータを用いて,BNT162b2 mRNAワクチンの有効性を評価した.

METHODS

我々は,470万人の患者(人口の53%; ※20204月時点のイスラエルの人口9187400人)を保険者とするイスラエルの4つの統合医療機関のうち最大のものであるClalit Health ServicesCHS)のデータを分析した.

20201220日〜202121日までの期間で,新規のすべてのワクチン接種者を,人口統計および臨床的特徴に基づいて,ワクチンを接種していない対照者と1:1の比率でマッチングさせた.

注目すべき5の転帰は,PCR検査陽性で確認されたSARS-CoV-2感染症候性Covid-19Covid-19のための入院重症Covid-19(国立衛生研究所基準による)8),およびCovid-19による死亡であった.これらの各転帰には,それに続く転帰が含まれている.補足解析(supplementary analysis)では,無症状感染の不完全なプロキシ(proxy: 代理)(なぜなら,軽度の症状が記録されていない可能性があるため)として,症状が記録されていないSARS-CoV-2感染という追加の転帰も評価した

Table S1に変数の定義の詳細を示す.喫煙状況または体格指数(BMI)のデータが欠落している者は解析から除外した.

マッチング後の共変数バランスは、ワクチン接種群と非接種群の変数間の平均差(連続変数を標準化したもの)のプロットを用いて評価し,その差が0.1以下であれば許容範囲とした9).ワクチン接種群と非接種群の生存曲線は,Kaplan-Meier推定法を用いて推定した10).我々は3つの期間を考慮した; ワクチン初回接種後14日目〜20日目,初回接種後21日目〜27日目(2回目接種は初回投与後21日目に予定),2回目接種後7日目から追跡期間終了まで.我々は,各期間において,それらの期間の開始時にまだリスクがある両群におけるマッチドペアを用いて,期間中の転帰の確率("リスク")を計算するために,毎日の転帰と打ち切りイベントをもってKaplan-Meier推定法を用いた.次に,ワクチンを接種しなかった場合と比較してワクチン接種のリスク比を計算し,ワクチンの有効性をリスク比から1を引いた値として推定した.ワクチンの有効性は,2群間で転帰が10回を超えて発生した解析のみで推定した.

初回接種直後の免疫が徐々に構築されている期間1)は,リスク比が1に近いことが予想されるため,主要解析では除外した.副次解析では,各期間の開始時にデータが無修正のままの者に限定した主解析における潜在的な選択バイアスを避けるため,0日目から20日目までの期間と0日目から27日目までの期間を考慮した(Supplementary Methods 4を参照)11)-13).また,我々は2回目のワクチン接種を受けた者を対象に,2回目のワクチン接種後6日間の感度解析を行った.さらなる感度分析で,記録されたSARS-CoV-2感染の転帰について,日ごとのハザード比を推定した.

さらに感度解析を追加し,情報に基づいた打ち切り(informative censoring)による選択バイアスの可能性を評価した.この解析では,その後にワクチンを接種した対照群のデータは,7日後(すなわちワクチンの効果がほとんどない,または全くない期間の後)に加えて,Covid-19の診断が記録されてから研究の転帰までの期間の中央値を加えて打ち切りとした.

RESULTS

STUDY POPULATION:

ワクチン接種を受けたCHS会員1,503,216人のうち1,163,534人が本研究の対象となり,596,618人がワクチン未接種の対照者とマッチした(Figure 1.マッチングされた者は対象集団全体よりも若く,慢性疾患の有病率が低かった.これは,高齢者のワクチン接種率が高いために,高齢ワクチン接種者のための可能性のある未接種者のマッチングプールが少なかったためである(Table S2, Figure S1).マッチングした者のベースライン特性をTable 1に示す.すべての変数は各研究群においてバランスが取れていた(Figure S2).喫煙状況やBMIのデータが欠落している者のうち,約0.6%が解析から除外された(Figure 1).ワクチンを接種していない対照群の44%とそのマッチングしたペアのデータは,対照群がワクチンを接種したときに打ち切られた.

 

 

Figure 1: Study Population and Cohort Enrollment Process, December 20, 2020, to February 1, 2021.

https://www.nejm.org/na101/home/literatum/publisher/mms/journals/content/nejm/0/nejm.ahead-of-print/nejmoa2101765/20210224/images/img_xlarge/nejmoa2101765_f1.jpeg

 

 

Table 1: Demographic and Clinical Characteristics of Vaccinated Persons and Unvaccinated Controls at Baseline.

https://www.nejm.org/na101/home/literatum/publisher/mms/journals/content/nejm/0/nejm.ahead-of-print/nejmoa2101765/20210224/images/img_xlarge/nejmoa2101765_t1.jpeg

VACCINE EFFECTIVENESS:

15日間(IQR, 5-25)の平均追跡調査期間中に10,561人のSARS-CoV-2感染が確認され(1000人日あたり0.6人の感染),そのうち5996人(57%)は症候性Covid-19369人は入院を必要とし,229人は重症Covid-1941人は死亡した.入院,重症,死亡は診断からの期間が長くなっている(中央値ではそれぞれ1日,5日,11; Figure S3参照).追跡期間が21日以上あった者のうち,96%2回目のワクチン接種を受けていた(うち95%24日目までに受けていた).

Figure 2は,この研究に含まれる転帰の累積発生曲線を示し,Table 2に主要転帰と期間における推定されたワクチン有効性を示した初回接種後14日から20日までの期間において,記録されているSARS-CoV-2感染に対するワクチン有効性推定値は46%95%信頼区間[CI], 40-51; 症候性Covid-19, 57%95%CI, 50-63; 入院, 74%95%CI, 56-86; 重症, 62%95%CI, 39-80; および死亡, 72%95%CI, 19-100であった初回接種後21日目から27日目までの期間において,これらの転帰に対する有効性推定値は,それぞれ60%95%CI, 53-66),66%95%CI, 57-73),78%95%CI, 61-91),80%95%CI, 59-94),および84%95%CI, 44-100であった2回目の接種7日後からの追跡期間において、記録されているSARS-CoV-2感染,症候性Covid-19,入院,重症に対するワクチン有効性は,それぞれ92%95%CI, 88-95),94%95%CI, 87-98),87%95%CI, 55-100),92%95%CI, 75-100であった.記録された感染転帰のハザード比から1を引いた値としての日次値がFigure S4に含まれている; これはワクチン有効性における日次漸増と一致している

 

 

Figure 2: Cumulative Incidence of the Five Outcomes.

Cumulative incidence curves (1 minus the Kaplan–Meier risk) for the various outcomes are shown, starting from the day of administration of the first dose of vaccine. Shaded areas represent 95% confidence intervals. The number at risk at each time point and the cumulative number of events are also shown for each outcome. Graphs in which all data are shown with a y axis scale from 0 to 100 (along with the data shown, as here, on an expanded y axis) are provided in Figure S8 in the Supplementary Appendix.

https://www.nejm.org/na101/home/literatum/publisher/mms/journals/content/nejm/0/nejm.ahead-of-print/nejmoa2101765/20210224/images/img_xlarge/nejmoa2101765_f2.jpeg

 

 

Table 2: Estimated Vaccine Effectiveness against Covid-19 Outcomes during Three Time Periods.

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Table 3は,年齢,性,および併存疾患で定義されたサブ集団における,記録されたSARS-CoV-2感染およびCovid-19の転帰に対するワクチン有効性の推定値を示している.この推定値は,年齢群間では同様の有効性を示し,複数の併存疾患を持つ患者では有効性がわずかに低下していることと一致している

Table 3: Estimated Vaccine Effectiveness against Covid-19 Outcomes in Subpopulations According to Characteristics at Baseline.

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無症候性感染プロキシにおける推定されたワクチン有効性は,初回接種後14日目から20日目までの期間で29%95%CI, 17-39),初回接種後21日目から27日目までの期間で52%95%CI, 41-60),2回目接種後7日目以上の期間で90%95%CI, 83-94)であった(Table S3, Figure S5).

Figure S6は,症候性Covid-19転帰の累積発生曲線の拡大図であり,12日目頃からの曲線の発散を示している.これは,最小限に一致した解析(年齢と性別のみ)の同じ曲線と比較して示されており,曲線の分離がより早く,より広くなっていることを示している.

Table S4は,追加した追跡期間におけるワクチン有効性の感度分析を示している.0日目からの累積有効性推定値は,すべての転帰において低かった.2回目のワクチン接種を受けることを条件とした有効性の推定値は,1回目の接種後21日目から27日目までの無条件推定値(unconditional estimates)よりも高かった.

Table S5Figure S7は、対照として登録しその後ワクチンを接種された者における遅延で打ち切りにした(転帰に応じてワクチン接種日から数日後)データに関する感度分析の結果を示している.推定値は本解析のものと同様である.Table S6は研究中に実施されたすべての解析の詳細を示し,Table S7は様々な転帰のlife tableを含む.

DISCUSSION

本研究では,全国的な集団予防接種環境において,新たなBNT162b2 mRNAワクチン1)接種におけるCovid-19に対する有効性を評価している.2回目の接種後7日目から始まる追跡期間における推定ワクチン有効性は,記録されたSARS-CoV-2感染で92%,症候性Covid-1994%,入院で87%,重症Covid-1992%であった14日目から20日目(1回目の接種後)および21日目から27日目(1回目と2回目のワクチン接種の間に徐々に移行する)における推定有効性は,記録されたSARS-CoV-2感染で46%および60%,症候性Covid-1957%および66%,入院で74%および78%,重症Covid-1962%および80%Covid-19関連死で72%および84%であった

BNT162b2ワクチンの無作為化試験で評価された最初の主要評価項目は,症候性Covid-19であった.無作為化試験と我々の研究の両方において,ワクチン接種群と未接種群の症候性Covid-19の累積発生は,初回接種後12日目頃から発散し始めた1)2回目接種後7日目からの症候性Covid-19のワクチン有効性推定値は,無作為化試験では95%であったのに対し,我々の研究では94%であった.1回目接種から2回目接種までの推定有効性は,我々の研究では29%であったのに対し,無作為化試験では52%であった.この差は,この研究期間中のイスラエルにおける感染伝播率が高かったことに反映しているかもしれない(初回接種後初めの12日間において,ワクチン接種者と対照者のどちらにも影響を与えた)14).この歪みを取り除くために,14日目から20日目までのCovid-19に対するワクチンの初回接種の有効性を推定したところ,推定有効性57%であった.

我々の研究では,14日目から20日目までの記録されたSARS-CoV-2感染における有効性は46%であった.Chodick15)はイスラエルの別の医療機関のコホートを評価し,初回接種後13日目から24日目までの感染と0日目から12日目までの感染を比較するという異なる試験デザインを用いて,51%という比較的類似した有効性を報告している.

無作為化試験では,重症Covid-19に対するワクチンの推定有効性(試験期間全体で89%)はわずか10人に基づいていた.本研究では重症Covid-19症例は229人(ワクチン接種群55人,未接種群174人)と記録されており,その結果,推定有効性は,1回目の接種後14日目から20日目までは62%21日目から27日目までは80%2回目の接種後7日目以降は92%であった.

また,本研究ではサンプルサイズが大きかったため,無作為化試験では十分な評価ができなかった特定の集団に対するワクチン有効性を推定することができた.この研究では,2回目接種後7日間の,55歳まで,55歳以上,65歳以上におけるCovid-19に対する推定有効性は9496%であった.我々は,よりきめ細かい年齢層を調査することができ,70歳以上とそれ以下の年齢層では,同期間のワクチン有効性は同等であると推定した.

無作為化試験では,Charlson comorbidity index16)に基づき,1つ以上の併存疾患がある患者,特に肥満や高血圧を有する患者に対するワクチン有効性が推定された.これらの指標では,複数の併存疾患を有する患者における有効性は明らかになっていない.我々は,様々な併存疾患数に関連してワクチン有効性を推定し,併存疾患が多い者では有効性がわずかに低くなる可能性があることを示した.

本研究は,BNT162b2ワクチンの実用的な有効性を評価するのに適した2つの要因を持っている: 第一に,豊富な医学的背景データ,Covid-19 PCR検査結果(記録された感染の転帰),コミュニティ(症候性Covid-19の転帰)と入院患者(その他のすべての転帰)の追跡データを組み合わせている.一方で,ワクチン接種キャンペーンの急速なペースによって,特に60歳以上におけるワクチン未接種の対照者のデータが頻繁に打ち切りにされ(多くの場合,マッチング後数日しか経っていない),それに対応して研究の平均追跡期間が短縮された.

SARS-CoV-2変異株のCovid-19ワクチン17)18)および中和抗体19)20)に対する抵抗性が懸念されている.研究期間中,イスラエルで分離されたSARS-CoV-2変異株(B1.1.7変異株)の割合は増加しており,データ抽出前には80%に達していた21).それゆえ,この研究は多数のウイルス株の平均ワクチン有効性を推定している.特にB.1.17変異株についての有効性の推定はできないが,ワクチン接種者の累積発生曲線の後期にプラトーが観察されたことから,BNT162b2ワクチンはこの変異株にも有効であることが示唆され,この観察は,中和抗体価の持続を示した以前の報告22)に一致する.B.1.351変異株はデータ抽出時にはイスラエルでは稀であると推定されていた23)

他の観察研究と同様に,我々の研究では,特に健康を求める行動(health-seeking behavior)の点において,ワクチン接種者と未接種対照者の違いに起因した残留交絡因子の影響を受けている可能性がある.そこで我々は,様々な転帰に対するワクチンの因果関係に交絡すると予想される幅広い因子について厳密なマッチングを行った.マッチングを行った結果,初回接種後12日目の直前(ワクチン効果の発現が予想される)(それゆえ,”negative control24)となる)には,群間で一貫して類似パターンが観察された(Figure 2, Figure S6, Table S7).初回ワクチン接種後の最初の数日間は,ワクチン未接種である対照群で一時的にイベントが増加したにもかかわらず,この類似性が見られたが,これは特定の日にワクチン接種を選択した者がワクチンを接種した時点で体調が良いという事実に起因している可能性が高いと考えられる.研究群の併存疾患および既知の重症Covid-19の危険因子の類似性(Table 1, Figure S2)は,交換可能性(exchangeability)(すなわち,交絡の欠如(absence of confounding))のさらなる証拠を提供している.しかし,この厳密なマッチングプロセスは,最終的なコホートには,他の方法で研究の適格基準を満たしたワクチン接種者の約34%が含まれないというコストを伴うものであった(come at the cost).年齢と性別のみの限定的なマッチングでは,初期の交絡因子を除外するには不十分であったであろう(Figure S6).

また,残留交絡を避けるために,医療従事者,医療上の理由で自宅に閉じこもっている者,介護施設入所者のようなワクチン接種の確率や転帰の内部変動が大きい集団群も除外した.無作為化試験ではまた,予定された訪問とワクチン接種計画を遵守するには健康でない者を含める可能性は低かったが,医療従事者を除外したわけではなかった.

ワクチン接種を受けた対照者がワクチン接種時前後に元気になるという情報に基づいた打ち切り(informative censoring)に起因する選択バイアスの可能性を評価するために,転帰ごとに異なる期間を設定して未接種群にとどめた感度分析を行った(Figure S7, Table S5).この解析では,本解析と同様の結果が得られたことから,このようなバイアスが少ないことが示唆された.

最後に,症状の発症日は解析に利用できなかった.その代わりに,SARS-CoV-2感染の転帰については,最初にPCR検査が陽性となったスワブ採取日に設定した.発症とスワブ採取の間に時間差があった可能性が高いことから,ワクチン接種者と未接種者の間で観察されたSARS-CoV-2感染の転帰の累積発生プロットの発散が若干遅れたかもしれない.これと並行して,各time windowにおける推定ワクチン有効性は,実際にはワクチンが有効になるためのより狭いwindowを反映しているため,各time windowにおけるワクチン有効性が過小評価されているかもしれない.イスラエルではSARS-CoV-2PCR検査は非常にアクセスが良く,紹介なく数時間で実施できるため,我々は,この潜在的な時間的ギャップと,それゆえワクチン有効性の過小評価は小さいと推定している.より重篤な転帰に対する推定有効性を解釈する際には,より長い中央値のギャップに留意すべきである(Figure S3: 入院は1日,重症Covid-195日,Covid-19関連死は11日である.

CONCLUSIONS

この全国的な大量接種環境での研究では,BNT162b2 mRNAワクチンが幅広い範囲のCovid-19関連の転帰に対して有効であることが示唆されており,無作為化試験の知見と一致している

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