COVID-19関連追加(2021412日)

ブデソニド吸入について

Lancet Respiratory Medicne掲載のCOMMENTRCT

COVID-19患者の臨床的悪化を防ぐための吸入ブデソニドによる早期治療】

COMMENT. Agusti A, et al. Early treatment with inhaled budesonide to prevent clinical deterioration in patients with COVID-19. Apr 9, 2021. Lancet Respiratory Medicine.

 https://doi.org/10.1016/S2213-2600(21)00171-5.

SARS-CoV-2に感染しても,ほとんどの人は無症状か,自然に治癒する軽症であるが,COVID-19患者のごく一部は重症化し,入院(多くは重症患者)を必要とし,死亡する.

炎症惹起性サイトカインが過剰に産生されるとともに,SARS-CoV-2に対するI型インターフェロン応答の調節不全が,COVID-19が重症化し,死亡に至る重要な発症メカニズムであると考えられている1)したがって,この過剰な炎症反応を抑制することで,疾患の進行を防ぐことができる可能性がある

吸入コルチコステロイドは,30年以上前から,喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの炎症性呼吸器疾患の治療に使用されており,その有効性と安全性は高く評価されている2)3).今回のパンデミックでは,COVID-19に感染して救急搬送された患者の中に,喘息やCOPD患者が少ないことが指摘され,吸入コルチコステロイドを慢性的に使用することで,これらの患者のSARS-CoV-2による過剰な炎症反応を抑えることができていたのかもしれないという仮説が立てられた4).しかし,その後の観察研究では,この可能性を支持する結果は得られなかった5)

The Lancet Respiratory Medicine誌では,Sanjay Ramakrishnanらが,この仮説を検証するために,前向き無作為化非盲検第2相試験を実施した6).この試験では,軽度のCOVID-19症状が発現してから7日以内の成人146を対象に,広く使用されている吸入コルチコステロイドであるブデソニドを12時間あたり800μg投与する治療と通常ケアを比較した6)この試験の主要アウトカムは,緊急医療機関の受診(救急部におけるアセスメント,または入院を含む)であった.その結果,per-protocol解析では,この主要アウトカムは,通常ケア群では10人(14%ブデソニド群では1人(1%に発生し(比率の差0.131, 95%CI 0.043-0.218, p= 0.004),ブデソニドによる相対的リスクの減少は91%であったことが示された; 重要なことは,COVID-19の悪化を抑制するためのブデソニドによる治療の必要数は8人であった6)副次アウトカムでは,臨床的回復もブデソニド群で有意に減少した6)これらの観察結果から,著者らは,SARS-CoV-2感染患者に対して早期に吸入ブデソニドを投与することで,緊急医療を必要とする可能性が減少し,臨床的回復が促進されると結論付けた6)

Ramakrishnanらの研究は,簡単にアクセスできる治療介入がCOVID-19の臨床的悪化を防ぐのに有効であることを初めて示したという点で重要である.しかし,この研究には,慎重な検討が必要な重要な限界がある可能性がある.それは,”英国における国家的なパンデミック対策と臨床研究の優先順位決定ルールの影響(the impact of the national pandemic control measures and national prioritisation rules for clinical research trials in the UK)”6)により早期に中止され,その結果,無作為化された患者数(n= 146)が当初の推定数(n= 398)を大幅に下回ったことである6).論理的条件によって試験への参加が制限されることは理解できるが,このような状況では,第一種過誤の可能性を排除することはできないため,p値が有効でない可能性がある7).この潜在的な限界に対処するために,独立した統計評価機関が,同じ試験デザイン,主要評価項目および期間を持つ仮想試験のブートストラップシミュレーションを行い,帰無仮説を棄却する推定検出力が99%を超えていると結論づけた6).しかし,このin silico実験は,作業仮説を裏付けるものではあっても,確認するものではなく,仮説の生成にすぎない8)

いずれにしても,この重要な限界を認めた上で,本研究の結果は勇気づけられるものである.吸入ブデソニドは,低コスト,安全性(時間打ち切り),有効性(8人の治療必要数),簡便,かつ広く入手可能な治療であり,世界中で,特に低〜中所得国で大きな助けとなり9),世界的なワクチン接種戦略を効果的に補完することができると考えられる.このような臨床結果の背景には,いくつかのメカニズムが考えられる: @ブデソニドを含む吸入コルチコステロイドは、喘息やCOPDなどの慢性気道疾患の特徴である過剰な炎症を抑制するために何十年にもわたって使用されてきた2)3)したがって、重症COVID-19患者でデキサメタゾンの全身投与が有効であるように10),早期のCOVID-19において吸入ブデソニドが炎症反応の抑制に貢献していた可能性は十分に考えられる4); A喘息やCOPD患者では,吸入コルチコステロイドがSARS-CoV-2ウイルスの侵入受容体であるACE2の肺における発現を低下させる11)12); B一部の吸入コルチコステロイド(ブデソニドを含む)は,in vitroSARS-CoV-2の複製を減少または阻止する13)14)

今後の研究では,Ramakrishnanらの研究における観察結果6)が,ブデソニドだけのものなのか,それとも吸入コルチコステロイドのクラス効果を示すものなのかを調べる必要がある.また,他の吸入コルチコステロイドを用いた無作為化臨床試験や,より重篤な(入院中の)COVID-19患者におけるブデソニドの効果を検討している試験が進行中であることにも言及しておく.同様に,ブデソニドを投与された患者の臨床的回復が促進されたという観察結果6),ブデソニドがCOVID-19の後遺症を予防または軽減できることを示唆しているかもしれないが15),これについても具体的な研究が必要である.この研究から得られた最後の教訓は,パンデミックの状況下では,十分にデザインされた無作為化臨床試験を行うことの重要性である.このような悲劇的な状況下では,コンパッショネートユースは理解できるが,最善の患者ケアを導くために必要な科学的証拠を得ることはできないUnder these tragic circumstances, compassioned care is understandable but unable to produce the scientific evidence needed to guide best patient care).

Figure thumbnail fx1

 

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【早期COVID-19に対する吸入ブデソニド治療,

2相,非盲検,無作為化対照試験(STOIC試験)】

Ramakrishanan S, et al. Inhaled budesonide in the treatment of early COVID-19 (STOIC): a phase 2, open-label, randomised controlled trial. Lancet Respiratory Medicine. Apr 9, 2021.

https://doi.org/10.1016/S2213-2600(21)00160-0.

Background

COVID-19パンデミックは,過去100年以上の間に発生した中で,世界中でかなりの死亡率,morbidityが報告されている,最も深刻なパンデミックである.COVID-19患者のうち,病院でのケアが必要となる人を予測する明確な予測因子は,年齢,肥満,性別1)2)以外にない.COVID-19の発症は通常、軽度であるため3),重症化する前に介入できる可能性がある1)2).現在までに行われた研究の多くは,重症COVID-19入院患者の調査と治療に焦点を当てている4).しかし,モノクローナル抗体などの治療ターゲットが研究されているものの,初期のCOVID-19における進行や臨床的悪化を防ぐための治療ターゲットに関する知見はほとんどない5)

中国1)2),イタリア6),および米国7) で報告されたCOVID-19患者の入院例では,喘息および慢性閉塞性肺疾患(COPD)の患者の割合が著しく低かった.我々は,これは,これらの患者に吸入グルココルチコイドが広く使用されているためではないかという仮説を立てた8).さらに,喘息およびCOPD患者に吸入グルココルチコイドを使用する主な目的は,しばしばウイルスが原因とされる,増悪(exacerbations)を抑えることである9)in vitro試験では,吸入グルココルチコイド(シクレソニド)は,気道上皮細胞におけるSARS-CoV-2の複製を低下させることが示されている10)また,ウイルスの細胞侵入に重要なACE2およびTMPRSS2遺伝子の発現が低下することも示されている11)

ここでは、Steroids in COVID-19STOIC)試験の解析結果を紹介する.STOIC試験は、広く使用されている吸入グルココルチコイドであるブデソニドの有効性を,地域社会における早期COVID-19患者で評価することを目的とした第2相試験である.本試験では,緊急治療および入院の可能性、臨床的回復、体温や酸素化などの生理学的パラメータに対する吸入ブデソニドの効果を検証したまた,SARS-CoV-2ウイルス量に対する吸入ブデソニドの効果を評価した

Methods

我々は,軽度のCOVID-19症状が発現してから7日以内の成人を対象に,吸入ブデソニドを通常ケアと比較する非盲検並行群間第2相無作為化対照試験(Steroids in COVID-19; STOIC)を実施した.本試験は,英国オックスフォードシャー州の地域社会で行われた.参加者は,年齢(40歳以下, 40歳以上)、性別(男性, 女性),合併症の数(1以下, 2以上)で層別化し,吸入ブデソニドと通常ケアに無作為に割り付けられた.無作為化は,ランダムシーケンス生成を用いた1:1の比率のブロック無作為化で行われた.ブデソニド乾燥粉末は,タービュヘイラ―式吸入器を用いて,1回の作動につき用量800μgで投与された.参加者は,症状が消失するまで12吸入,12で行うよう求められた

Procerures:

参加者は,無作為化(0日目),7日目,14日目に,訓練を受けた呼吸器研究看護師によって自宅を訪問され,書面によるインフォームドコンセントの取得、吸入器の提供,SARS-CoV-2 RT-PCR検査のための鼻咽頭スワブの採取(自己採取)を行った(appendix p2).

各参加者には,自宅で毎日モニタリングするための紙による症状日誌,校正済みパルスオキシメーター,体温計を配布した.参加者全員に毎日電話で連絡し,酸素飽和度と体温を記録し、研究チームが有害事象の有無を評価した.ブデソニドに割り付けられた参加者は,症状が回復したと感じたとき(自己申告による症状の回復),または主要アウトカムを達成したときに吸入を中止するよう求められた; すべての参加者は,症状が消失したとき(自己申告による症状の回復)、または主要アウトカムを達成したときに、毎日のモニタリング(毎日の電話連絡を含む)を中止した.28日目に,試験参加者全員が試験センターで診察を受け,血清SARS-CoV-2抗体検査が行われた.

Outocomes:

主要評価項目は、救急部での評価あるいは入院を含むCOVID-19関連の緊急医療受診とし,per-protocol集団とintention-to-treatITT)集団の両方について分析した.パンデミック期間では,英国では一般市民に,救急部に行く前に政府の電話相談窓口に連絡することが奨励され,自宅で症状が悪化した患者が病院への転送を含む治療を受けられるよう,COVID-19に特化した一般診療所のハブ(COVID-19-specific general practice hubs)が作られた.

副次評価項目は,自己申告による臨床的回復(症状の消失); Common Cold QuestionnareCCQ12)およびInFLUenza Patient Reported Outcome QuestionnaireFLUPro13)の質問票を用いて測定したウイルス症状; 体温血中酸素飽和度; SARS-CoV-2ウイルス量であった.本試験は,独立した統計的検討の結果,参加者を増やしても試験結果は変わらないと判断され,早期に中止された(The trial was stopped early after independent statistical review concluded that study outcome would not change with further participant enrolment..この試験は,ClinicalTrials.govNCT04416399)に登録されている.

Results

2020716日〜129日にかけて,167人の参加者を募集し,適格性を評価した.21人が適格性基準を満たさず,除外された.146人の参加者を無作為に割り付け,73人を通常ケアに,73人をブデソニドに割り付けた.139人の参加者は,ブデソニド群70人,通常ケア群69人として,per-protocol解析を行った(Figure 1).146人がITT解析に含まれ,ブデソニド群73人,通常ケア群73人であった参加者の特徴は,Tableappendix p6)に示すように,試験群間で同様であった.RT-PCR法で測定したSARS-CoV-2感染は137人(94%)の参加者に検出された.血清反応(serological conversion)は,122サンプルのうち67サンプル(55%)で検出された.無作為化前の症状持続期間は中央値3日(IQR 2-4)であった症状が消失するまでの期間は中央値7日(5-11日)であったブデソニド投与期間は中央値7日(4-10日)であった

Figure 1: Trial profile.

 

 

Table: Characteristics of study participants in the per-protocol population at study enrolment.

 

独立した統計的検討の結果,これ以上参加者を増やしても試験結果は変わらないと判断され,試験は早期に中止された

appendixp20)に記載されている事前的決定を用いて,早期中止の評価の条件付検出力を決定するために,ブートストラップを用いたシミュレーションを行った.推定検出力は,全集団(n= 124)と、シミュレーション時,既知のSARS-CoV-2陽性患者のサブグループ(n= 78)に対する感度分析のどちらを用いても,99%を超えていた.

ITT集団では,主要アウトカムは,通常ケア群で11人(15%),ブデソニド群で2人(3%)に認められた(比率の差0.123, 95%CI 0.033-0.213, p= 0.009per-protocol解析では,主要アウトカムが発生したのは,通常ケア群では10人(14%),ブデソニド群では1人(1%)であり(比率の差0.131, 95%CI 0.043-0.218, p= 0.004),ブデソニドによる相対的リスクの減少は91%であったCOVID-19関連の緊急医療または入院を減少させるための,吸入ブデソニドによる治療の必要数は8人であった.COVID-19が確認された参加者(通常ケア群8[14%] vs ブデソニド群1[2%])における感度分析の結果,比率の差は0.12595%CI 0.035-0.216, p= 0.007)であった.主要アウトカムイベントが発生した参加者は,主要アウトカムイベントが発生しなかった参加者と比較して差がなかった(appendix p7).per-protocol集団におけるすべての主要アウトカムイベントについては,3人が酸素飽和度94%を下回る息切れ; 1人が糖尿病性ケトアシドーシスを発症; 1人が急性腎障害を発症; 1人が肺塞栓症の疑い; 1人が肋骨骨折の疑いを持っていた3人は時間外の一般開業医(general practitioner)に少なくとも2回の診察を受けた(ブデソニド群の参加者1人を含む); そして1人は6日目に救急隊員(paramedic crew)のチェックを受け,その後,8日目に一般開業医に再診した後,救急部に転送,そのまま呼吸器専門病棟(the respiratory high dependency unit)に入院し,8日間の持続的陽圧換気が必要となった.入院しなかったすべての参加者は,COVIDハブの一般開業医チーム(the COVID hub general practitioner team)によって毎日電話で確認された.

per-protocol集団では,自己申告による臨床症状の回復が,ブデソニド群は,通常ケア群に比べて,1日早かった(中央値7[95CI 6-9] vs 8[7-11], log-rank test p= 0.007; Figure 2.回復までの平均期間は,ブデソニド群で8日(SD 5),通常ケア群で12日(SD 8)であった.SARS-CoV-2感染が確認された参加者の臨床的回復についてさらに感度分析を行ったところ,回復までの期間の中央値は同様であった(7[95%CI 6-9] vs 8[7-10], p= 0.012; appendix p10).14日目に自己申告の症状があったのは,ブデソニド群7人(10%)に対して,通常ケア群21人(30%)であった(比率の差0.204, 95%CI 0.075-0.334, p= 0.003).

 

 

Figure 2: Time to self-reported clinical recovery of per-protocol population using data censoring for primary outcome.

 

per-protocol集団において,最初の14日間に発熱(37.5℃以上)が記録された日数の平均割合は,ブデソニド群で2%SD 6),通常ケア群で8%18)であった(Wilcoxon test p= 0.051, Hodge-Lehmann中央値0%, 95%CI 0-0).ブデソニド群では8人(11%),通常ケア群では16人(23%)が、少なくとも1日以上の発熱があった(比率合の差0.067, 95%CI 0-678-0.242, p= 0.076).プールされた最高体温の分布を示すバイオリン・プロット(Figure 3)では,通常ケア群の平均値が統計的に高いことが示されている(平均差0.49, 95%CI 0.32-0.66, p< 0.001無作為化された日を基準とした体温プロットでは,ブデソニド群は通常ケア群に比べて体温の低下が早いことが示された(appendix p11解熱剤(パラセタモール,アスピリン,イブプロフェン)を必要とした全日数の比率は,ブデソニド群で中央値27%IQR 0.50),通常ケア群で中央値50%15.71; Wilcoxon検定p= 0.025)であった

 

 

Figure 3: Violin plots of pooled peak (maximum) temperatures in the budesonide and usual care group.

 

FLUProユーザーマニュアルで定義された14日目の症状消失は,ブデソニド群で55人(82%),通常ケア群で49人(72%)に認められた(比率の差0.100, 95%CI 0.040-0.241; p= 0.166; 一方FLUProで測定した症状消失までの期間は,ブデソニド群で中央値3日(95%CI 2-5),通常ケア群で4日(3-6)であった(log-rank検定p= 0.080; appendix p12).FLUPro総スコアの0日目〜14日目までの平均変化量は,ブデソニド群が−0.65(−0.80-0-50),通常ケア群が−0.54(−0.69-0.40,平均差−0.10, 95%CI 0.21-0.00, p= 0.044).症状の総負荷(total symptom burden)と個別ドメイン(individual domains)のFLUProスコアの1日の平均値をFigure 4に示した.FLUProドメインの平均変化量を見ると,ブデソニドでは全身症状ドメインの変化が通常ケアに比べて有意に大きいことがわかった(appendix p80日目〜14日目までのCCQ総スコアの平均変化量は,ブデソニド群が−0.4995%CI 0.63-0.35),通常ケア群が−0.37(−0.51-0-24, 平均差−0.12, 95%CI 0.21-0-02, p= 0.016)であった.なお,CCQの症状日ごとの平均スコアは,appendix p13に示した.

 

 

Figure 4: Daily mean scores over 14 days using the FLUPro questionnaire.

(A) Total symptoms. (B) Systemic symptoms. (C) Nasal symptoms. (D) Throat. (E) Chest. (F) Eyes. (G) Gastrointestinal. Vertical bars indicate standard error.

 

最初の14日間で酸素飽和度が94%以下の日があった割合は,ブデソニド群で19%SD 24),通常ケア群で22%27)であった(Wilcoxon検定, p= 0.627; Hodge-Lehmann中央値 0, 95%CI 0.07-0).最初の14日間で,酸素飽和度が94%以下の日が1日以上あったのは,ブデソニド群では41人(59%),通常ケア群では40人(58%)であった(比率の差 0.006, 95%CI 0.158-0.170; p= 0.943).

0日目のcycle threshold鼻咽頭SARS-CoV-2ウイルス量は中央値32.1IQR 21.7-40.0),7日目は35.332.4-40.0),14日目は36.434.2-40.0)であったcycle thresholdの低下は,両試験群ともに,来院1と来院2の間で有意差があったが(Wilcoxon matched pairs p= 0·063 ブデソニド, p= 0.004 通常ケア; appendix p14),付録p14)、群間では認めなかった(ブデソニドの来院12の間の平均変化量は3.20[95%CI 0.46-5.94],通常ケアは3.75[1.00-6.50], 平均差−0.55, 95%CI 2.39-1.29; p= 0.554

ブデソニドの安全性プロファイルは予想通りで,5人の参加者に有害事象が報告された(喉の痛み4, めまい[dizziness]1人)これらはいずれもself-limitingであり,ブデソニドの投与を中止することで完全に消失したvirtual twin post-hoc study designによる確率シミュレーションでは,ブデソニドを使用した場合、主要アウトカムに到達する1日当たりのオッズ比が30倍に有意に減少することが示された(Figure 5).

Figure 5: Post-hoc stochastic simulation of daily odds ratio of reaching the primary outcome.

治療効果(ここでは,通常ケア群とブデソニド群の主要アウトカム到達の1日当たりのオッズ比と定義)(横軸)と,試験終了時の通常ケア群とブデソニド群の主要イベントアウトカムの比率(縦軸)の関係.stochastic virtual twin trialの数値シミュレーションから得られたプロット.これらの結果から,我々の知見(点線)を観察するために必要な1日当たりの治療効果は,1日当たりの主要アウトカム到達オッズを約3000%30倍)減少させることを示している(平均: 実線; 95%CI: 斜線部分).

 

 

Discussion

我々は,吸入グルココルチコイドであるブデソニドを短期間投与することで,成人の早期COVID-19の治療に有効である可能性を示した.この効果は,臨床症状の悪化を91%減少させ,COVID-19ワクチン接種後に見られた効果14)と同等であり,入院患者や重症COVID-19患者に使用されたあらゆる治療法で報告された効果15)よりも大きいものであった.本研究では,緊急医療の必要性の発生率は14%であり,他の地域における研究と一致している16)本研究では,平均年齢45歳の参加者において,併発疾患の悪化(糖尿病性ケトアシドーシス)から長期間の呼吸補助の必要性まで,COVID-19合併症のスペクトラムを呈したにもかかわらず,主要アウトカムイベントは軽度のイベントではなかったことを示しているSARS-CoV-2に感染した高齢者やフレイルである患者のような重症化リスクがある集団を対象とする示唆であるが,現実世界では,COVID-19を発症する集団の大半は高齢者ではなく,世界人口のうち65歳を超える人口はわずか9%にすぎない17)さら,重症化するCOVID-19の母集団リスクが低い若年者に対して,症状を無視して治療を省略することは倫理的に問題があると考えられる.試験期間中,COVID-19の地域管理マネジメントは,救急外来受診の代わりにCOVID-19ハブに患者を誘導することに変化した.このような状況にもかかわらず,我々は,主要アウトカムイベントの大半が病院での評価を必要としていることがわかった.

この研究は幅広い対象者を設定しているため,世界中の医療システムに関連した介入が可能である.吸入ブデソニドは,シンプルで安全,よく研究されており,安価で広く利用できる治療である.医療資源使用の増加を防ぐために治療が必要であった参加者数は8人であり,効果を得るために必要な治療期間が短いことも相まって,早期COVID-19に対して手頃で拡張可能な治療法となる可能性がある.このことは,現在承認されているCOVID-19治療薬の大半が,医療制度の不備により患者に行き渡らない可能性がある低所得国や中所得国においては特に重要である18)

例えば,デキサメタゾンは広く利用されている低コストの医薬品であり,重症COVID-19や集中治療関連のCOVID-19死亡率を低下させる効果がある19).また早期COVID-19ではモノクローナル抗体を標的とする治療の可能性もあるが5),残念ながら集中治療や病院のキャパシティ、医療システムの機能が限られている国では意味がない20)

さらに,高所得国では,SARS-CoV-2ワクチン接種の普及が実現するまでの間,吸入ブデソニドは医療システムへの負担を軽減する補助的な役割を果たすことができる.さらに,吸入ブデソニドの有効性は,ワクチン導入の際に懸念されていたSARS-CoV-2変異株の出現による影響を受ける可能性は少ないと考えられる(unlikely21)

我々が,この治療介入を選択したのは,重症COVID-19患者で背景に喘息およびCOPDがある例が少ないという予想外の観察結果があったからである22).武漢の初期の入院コホート1)2)から得られたこの知見は,H1N1インフルエンザなどの過去の呼吸器系ウイルスのパンデミックとは異なるものであった23).これらの肺疾患に共通する治療は,単剤,二剤,三剤のいずれの場合も,吸入グルココルチコイドである.さらに,吸入グルココルチコイドは,世界中で最も処方されている医薬品の一つであり,WHOでは必須医薬品に指定されている.さらに,吸入グルココルチコイドが喘息のウイルス性増悪を抑える効果があることは何十年も前から知られており24),吸入ブデソニドはin vitroでライノウイルスの複製を抑える効果を示している25)さらに,インフルエンザや風邪(多くの場合,コロナウイルス)による喘息の入院を,単独の維持療法および緩和療法によって減少させることが示されている9); また,最近では,SARS-CoV-2感染の喘息患者において,繰り返し予防効果が示されている26)27)28)RECOVERY試験19)による重症患者に対するデキサメタゾンの有効性も,今回の結果を裏付けている.また,吸入グルココルチコイドの免疫調節効果は,今後のウイルスの流行にも適用できる可能性があるが,これについてはさらなる評価が必要であると考えられる.

その結果,ブデソニドを投与された患者では,症状回復の自己申告による測定,あるいはFLUPro13)またはCCQ12)を用いて前向きに収集された症状スコアの正常化として定義される症状回復が早期に認められ,吸入ブデソニドは副次アウトカムにおいても有益であることがわかった.ブデソニド群の参加者のうち,14日目に症状がなかった人数は,通常ケア群の参加者に比べて有意に多かった.自己申告による症状回復,FLUProCCQのいずれかを用いて測定された症状消失については,ブデソニド群と比較して,通常ケア群では28日目でも症状が継続していた.COVID-19後の症状が慢性化していることを考えると,患者報告および患者測定のどちらにおいても症状に影響があったという今回の結果は重要である29).英国では,COVID-195週間後に,最大20%の患者が持続する症状を報告している30)今回の結果は,吸入グルココルチコイドによる介入がCOVID-19の長期的な持続的症状(long COVID)の発生率に影響を与える可能性も示唆している; そして,長期的なCOVIDの健康および経済への影響を考慮すると,さらなる調査が必要である.現在,COVID-19感染症における吸入ブデソニドの効果を検討しているいくつかの非盲検試験(ISRCTN86534580, NCT04355637, NCT04331054)や,吸入シクレソニドの役割を検討している他の試験(NCT04330586, NCT04377711, NCT04381364, NCT04356495)があり,これらの試験でもlong COVIDへの影響が示されるかどうかが重要となる.

早期COVID-19の治療に使用した場合,体温にpositive効果があったことは,吸入ブデソニドが疾患プロセスを修正していることのさらなる証拠である発熱は重症COVID-19の予後不良マーカーであることが繰り返し示されており1)2),ブデソニドが発熱を有意に減少させるという我々の知見は,この治療がCOVID-19の有効な治療法となる可能性をさらに裏付けるものである

我々の研究では,副次アウトカムとしてウイルス力価への影響を検討したが,介入群間に差はなかった.ブデソニド群と通常ケア群の間に,以前のin-vitroデータと同様な10)ウイルス量を減少させるメカニズム上の有意差を示すことはできなかった.我々の研究では,他の研究31)と比較して低いウイルスコピー(cycle thresholdで測定)が得られたが,これはスワブが自己採取であったことを考慮すると,ウイルス収量(viral yield)が低いことが予想される.さらに,SARS-CoV-2検出感度にはばらつきがあることが知られており32),鼻咽頭でのウイルスの自然減衰を考慮した上で,介入の有無を比較する必要がある.

Limitation: @本研究は便宜的に行われた非盲検試験であり,試験開始時点ではプラセボ対照群を設けることは現実的ではなかった.吸入グルココルチコイドの有効性を検討する無作為化臨床試験(前述)と比較すると,1つの試験(NCT04377711)を除いて,すべて非盲検でプラセボ対照ではない.それゆえ,我々の研究デザインと一致している.バイアスの懸念があるが,新しい疾患に対する非盲検試験で予想される実際のバイアスの程度は不明である.A国家的なパンデミック対策の影響で,2回目のロックダウンが行われ,英国の臨床研究試験の優先順位ルールにより,地域外からのリクルートができなくなったため,試験を早期に中止した.B本研究がサンプルサイズに達しなかった.我々の検出力の計算は,2020年初頭に入手可能な最善の予測から行われた.治療目的の無作為化臨床試験のデザインとサンプルサイズの計算は,多くの場合,治療効果の推定値は利用可能な最善の治療の証拠に基づいた統計的仮定によって決定される.しかし,有効な治療法が確立されていない新しい疾患を対象とした臨床試験では,統計的な仮定は恣意的なものとなる.我々は,ブデソニドの治療効果の大きさが予測よりも大きかったことを発見し,独立した統計シミュレーションにより,最終的なサンプルサイズと治療効果は帰無仮説を棄却する力が99%であると結論づけた.この結論に加えて,事後確率シミュレーションでも,効果の大きさが現実のものとして解釈できると推定された; また,副次アウトカムとして,体温と症状の一致が肯定的であったことから,我々はこの結果に自信を持つことができた.これらの点は,本研究の妥当性を評価する上で重要な点であった.本研究の対象者は,非常に一般的な基準を満たしており,死亡率が高いことが知られている患者群2)と比較して,若く,併存疾患が少ないことがわかっている.しかし,先に述べたように,本研究の対象者は世界の一般的な集団を反映しており,COVID-19有害リスクは7分の1であるが,吸入ブデソニドのself-limitingな副作用は軽微であることがわかった.C試験を早期に中止することは異例であり,十分な注意を払わずに決定することはない33).しかし,我々は,統計的厳密性のために,独立した統計チームによる事前中止決定分析を確実に行った.

Conclusions

吸入グルココルチコイドであるブデソニドは,早期COVID-19感染に対して有効な治療と考えられ,これは世界の医療システムに適用できる可能性がある.今回得られた知見を早急に検証し,普及させる必要がある.特に,早期に投与される治療法が広く利用でき,比較的安全であることが望ましい.

 

 

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