COVID-19関連追加(2021728-2mRNAワクチンについてその23

【メッセンジャーRNA COVID-19ワクチンの1回目接種で即時反応を示した患者への

2回目接種の安全性評価】

Krantz MS, et al. Safety Evaluation of the Second Dose of Messenger RNA COVID-19 Vaccines in Patients With Immediate Reactions to the First Dose. JAMA Intern Med. Published online July 26, 2021.

https://doi.org/10.1001/jamainternmed.2021.3779.

メッセンジャーRNAmRNACOVID-19ワクチン接種後のアレルギー反応は2%と高く,アナフィラキシーは10,000人あたり最大2.5人に発生すると報告されている1)1回目接種後反応があった人にmRNA COVID-19ワクチンの2回目接種を行うべきかどうかについては不確実性がある2)3).この研究では,1回目接種ですぐにアレルギー反応を起こしたことがある人を対象に,Pfizer-BioNTechまたはModernaワクチンの2回目接種の安全性を検討する.

Methods

マサチューセッツ総合病院(ボストン),ブリガム・アンド・ウィメンズ病院(マサチューセッツ州ボストン),ヴァンダービルト大学メディカルセンター(テネシー州ナッシュビル),エール医科大学(コネチカット州ニューヘブン),テキサス大学サウスウェスタン・メディカルセンター(ダラス)が202111日〜2021331日までに実施したこの多施設共同レトロスペクティブ研究では,Pfizer-BioNTechまたはModernaワクチンに対する即時アレルギー反応を起こした患者を対象とした.その定義は以下の通りである: (1)接種1回目から4時間以内の発症,(2)少なくとも1つのアレルギー症状,(3)クリニック内または遠隔評価によるアレルギー科への紹介(eMethods in the Supplement).アナフィラキシーは,BrightonおよびNational Institute of Allergy and Infectious Diseases/Food Allergy and Anaphylaxis Networkの基準を用いてスコアリングされた4)5).アナフィラキシーの確定には,これら2つの基準のうち少なくとも1つを満たす必要があった.

主要アウトカムは,2回目接種の許容性で,次のいずれかと定義された: (1)2回目接種後,直ちに症状が現れなかった,あるいは(2)症状が軽度で,self-limitedそして/あるいは抗ヒスタミン薬のみで改善した解決した.アレルギー科で2回目接種が観察できなかった人には,電話で臨床情報を入手した.この研究は,Mass General Brigham human research committeeにより,インフォームド・コンセントの免除が承認された.

Results

本研究に参加した患者は189(平均[SD]年齢43(14), 女性163[86%])であった(Table.評価されたmRNA COVID-19ワクチンの1回目接種後反応のうち,130人(69%)がModerna社,59人(31%)がPfizer-BioNTech社によるものであった.最も頻繁に報告された1回目接種後反応は,顔面紅潮または紅斑(53 [28%]),めまいまたはふらつき(49 [26%]),しびれ(46 [24%]),喉の締め付け(41 [22%]),じんましん(39 [21%]),喘鳴または息切れ(39 [21%])であった.32人(17%)がアナフィラキシー基準を満たした.

合計159人(84%)が2回目接種を受けた.2回目接種前に抗ヒスタミン薬の前投薬を行ったのは47人(30%)であった.1回目接種でアナフィラキシーを起こした19人を含む159人全員が2回目接種を許容できた32人(20%)に,2回目接種に関連した即時アレルギー症状の可能性があったが,その症状はself-limitedで軽度であり,抗ヒスタミン薬のみで改善した

Table: Characteristics of Patients Who Experienced Potential Immediate Allergic Reactions to the First Dose of an mRNA COVID-19 Vaccine and Second Dose Outcomes.

 

Discussion

今回の米国における多施設共同研究では,Pfizer-BioNTech社またはModerna社のワクチン1回目接種後に即時アレルギー反応を報告した患者に対する2回目接種の安全性が示された.2回目接種者の20%に軽度の症状が報告されたが,すべての2回目接種者が安全に一連のワクチン接種を完了し,将来的に適応となる場合にはmRNA COVID-19ワクチンを使用できる可能性がある1回目接種後反応の後に2回目接種が許容されるということは,これらの初期反応の多くがすべて真のアレルギー反応ではないか,あるいは,アレルギー反応ではあるがIgEを介さないメカニズム(通常は前投薬で症状が軽減される)であることを支持している6)

Janssen社ワクチンが緊急使用許可を得ていたため,米国疾病管理予防センターは,Pfizer-BioNTech社またはModerna社のmRNA COVID-19ワクチンの1回目接種に対して即時アレルギー反応を示す可能性のある人は,その後にJanssen社ワクチンの単回接種を受けることができると推奨していた2)しかし,我々のデータは,mRNA COVID-19ワクチンに対して即時アレルギー反応を示す可能性のあるほとんどの人は,2回目接種を許容できることを示唆している

Limitation: 初期の研究では,臨床的アプローチの共通の枠組みが提供されていたが3),我々のプール研究は,レトロスペクティブ研究デザイン,紹介バイアス,参加施設間で共有された評価プロトコルの欠如によって限界がある.

 

References

1) Blumenthal  KG, Robinson  LB, Camargo  CA  Jr,  et al.  Acute allergic reactions to mRNA COVID-19 vaccines   JAMA. 2021;325(15):1562-1565.

doi:10.1001/jama.2021.3976

2) US Centers for Disease and Control Prevention. Interim clinical considerations for use of mRNA COVID-19 vaccines. Accessed May 17, 2021.

https://www.cdc.gov/vaccines/covid-19/info-by-product/clinical-considerations.html

3) Banerji  A, Wickner  PG, Saff  R,  et al.  mRNA vaccines to prevent COVID-19 disease and reported allergic reactions: current evidence and suggested approach.   J Allergy Clin Immunol Pract. 2021;9(4):1423-1437. doi:10.1016/j.jaip.2020.12.047

4) Rüggeberg  JU, Gold  MS, Bayas  JM,  et al; Brighton Collaboration Anaphylaxis Working Group.  Anaphylaxis: case definition and guidelines for data collection, analysis, and presentation of immunization safety data.   Vaccine. 2007;25(31):5675-5684.

doi:10.1016/j.vaccine.2007.02.064

5) Sampson  HA, Muñoz-Furlong  A, Campbell  RL,  et al.  Second symposium on the definition and management of anaphylaxis: summary reportSecond National Institute of Allergy and Infectious Disease/Food Allergy and Anaphylaxis Network symposium.   J Allergy Clin Immunol. 2006;117(2):391-397.

doi:10.1016/j.jaci.2005.12.1303

6) Castells  MC, Phillips  EJ.  Maintaining safety with SARS-CoV-2 vaccines.   N Engl J Med. 2021;384(7):643-649.

doi:10.1056/NEJMra2035343