COVID-19関連追加(2021914日)

SARS-CoV-2特異的T細胞応答は小児では低く,年齢や感染後の経過とともに増加する】

Cohen, C.A., Li, A.P.Y., Hachim, A. et al. SARS-CoV-2 specific T cell responses are lower in children and increase with age and time after infection. Nat Commun 12, 4678 (2021). https://doi.org/10.1038/s41467-021-24938-4

Abstract

小児に対するSARS-CoV-2感染は軽症であり,成人との免疫学的な違いは明らかではない.ここで我々は,感染した成人と小児のSARS-CoV-2特異的T細胞応答を報告し,SARS-CoV-2構造タンパク質(structural SARS-CoV-2 proteins)に対する急性および記憶CD4+T細胞応答は年齢とともに増加し,CD8+T細胞応答は感染後の時間とともに増加することを明らかにした感染した小児は,感染した成人と比較して,SARS-CoV-2の構造タンパク質およびORF1abタンパク質に対するCD4+T細胞およびCD8+T細胞応答が低く,T細胞の多機能性は同等で,CD4+T細胞エフェクターメモリーは低下していた.成人と比較して,小児はβ-コロナウイルスに対する抗体レベルが低く,ベースラインの免疫が異なることを示している.T濾胞ヘルパー応答は増加し,一方単球数は減少していることから,T細胞およびB細胞応答が迅速に獲得性に調整され(rapid adaptive co-ordination),炎症のレベルが異なることを示している.したがって,小児における過去のβ-コロナウイルス免疫の低下とT細胞活性化の低下は,COVID-19の病態をより軽度にする可能性がある

Introduction

既存のSARS-CoV-2特異的防御抗体はないため,この新型コロナウイルスは世界中に急速に広まっているが,感染の大部分は無症候性または軽症と報告されている1).過去にCOVID-19に感染したことがあれば、再感染を防ぐことができるかもしれず2)3),中和抗体が重要な役割を果たしている可能性が高い4).変異株(たとえば501Y.V2)の出現は,以前の中和抗体から逃避する可能性が示唆されている5)6).確立された感染に対する抗体ベースの治療は,COVID-19患者の臨床転帰に最小限の有益な効果しかもたらさず7),逃避変異ウイルスの出現につながる可能性がある8).また,重症COVID-19患者の中には,自己インターフェロン抗体やインターフェロン応答の遅延といった自然免疫応答の異常が報告されているが,重症感染症の大部分を占めるわけではない9)10)11).重要なのは,協調された細胞性免疫応答がSARS-CoV-2感染の臨床的解決の鍵となっていることである12)

近縁のβ-コロナウイルスOC43HKU-1など,ヒトの風邪コロナウイルスの流行によって誘発された既存の交差反応性抗体は,SARS-CoV-2への感染を防ぐことはできない13)14).さらに,エピトープの保存は主にORF1ab非構造タンパク質で報告されているが16)SARS-CoV-2の交差反応性T細胞応答ではエピトープの相同性は低い(67%未満)17)にもかかわらず,風邪コロナウイルスによって生じる既存の交差反応性T細胞免疫も,大多数の人に検出されている15).感染すると,T細胞応答はスパイクおよびヌクレオカプシド構造タンパク質にシフトする17)18).しかし,交差反応性CD4+T細胞応答は,同程度17)またはより低いアビディティであることが報告されており,臨床転帰の悪化と関連している可能性がある19).再感染の動物モデルでは,スパイク特異的CD8+T細胞応答が不十分な抗体応答を補うことができ,防御の免疫的相関関係を提供している可能性がある20).成人の感染の間のORF1ab特異的SARS-CoV-2 T細胞応答の大きさは,症状の重症度と異なることはないが,罹患期間の短縮と関連している18).したがって,構造タンパク質,付属タンパク質,非構造タンパク質にとってのSARS-CoV-2特異的T細胞応答のバランスと特異性を明らかにすることは.COVID-19の反応と病因を知る上で有益である可能性がある.

軽度のCOVID-19感染後,SARS-CoV-2特異的記憶B細胞は少なくとも6ヶ月間という,再感染時にもリクルートされる可能性のある長期的な安定性を持つことが確立されている21)2003年にSARS-CoVに感染した後のT細胞は,心強いことに感染から17年後に検出されている18).症候性および無症候性SARS-CoV-2感染した成人では,強固な獲得抗体およびT細胞応答が報告されている22)23).風邪コロナウイルスに対する血清抗体応答は長く続く可能性があるが,感染後1年以上経ってからの再感染は通常よくみられる14)COVID-19の重症度は,確立された免疫応答が迅速かつ早期に導入されることによって軽減できる可能性がある24)25)26)T濾胞性ヘルパー(Tfh: T follicular helper)細胞27)の早期かつ迅速なリクルートは,中和抗体価の上昇につながる胚中心B細胞応答(germinal B cell responses)による早期の抗体形成24)を促すが,疾患の重症度の上昇はウイルス量と抗体価の上昇と関連している18)β-コロナウイルスの一種である中東呼吸器症候群(MERS)における急性T細胞応答の大きさは,CD4+T細胞反応の大きさ,罹患期間,ひいては抗原量と負の関係にある28)29)

小規模家族ケーススタディでは,SARS-CoV-2に感染した両親に曝露した小児(n= 3)は,総T細胞と特異抗体の協調されたリクルートを示したが感染をウイルス学的に確認することができなかった26).特に小児におけるSARS-CoV-2感染の多くは,無症候性感染である可能性がある.小児と成人の細胞リクルートの免疫学的な違いは十分に明らかにされておらず,COVID-19による疾患重症度や転帰の違いに基づく免疫学的な根拠は十分に同定されていない.

香港では,帰国した旅行者の追跡,検疫,検疫された濃厚接触者の検査という効果的な公衆衛生対策により,幼い小児でもRT-PCRで確定した無症候性感染が確認されている.本研究では,より軽症である小児の病態におけるT細胞の役割を明らかにするため,無症候性または症候性感染の小児(213歳)および成人におけるSARS-CoV-2 T細胞応答の特異性,記憶表現型,サイトカインの質,および縦断的安定性のバランスを評価した.

 

 

Results

SARS-CoV-2-induced CD4+ T cell responses to structural proteins:

SARS-CoV-2に特異的T細胞応答を,小児と成人のCOVID-19症例,および成人の陰性対照から評価した.SARS-CoV-2は,4種類の構造タンパク質,16種類の非構造タンパク質をコードする広範なORF1ab7種類の付属タンパク質から構成されている.SARS-CoV-2ウイルスの複製過程における,付属タンパク質および非構造タンパク質に対する構造タンパク質の相対的な発現が、免疫原性に影響を与えている可能性がある.また,風邪ウイルスとの交差反応性14)も,誘発されるT細胞応答の大きさに影響を与える可能性がある.今回のサンプルでは細胞数が限られていたため,ペプチドやタンパク質を特異的にマッピングすることはできなかった.そこで,構造タンパク質,付属タンパク質,ORF1abタンパク質の重複ペプチドプールに対して,抗ウイルス性の主要サイトカインであるIFNγの産生(Fig. 1c)を特異性の指標とし,ex vivo CD4+およびCD8+T細胞応答を直接評価した(Fig. 1b).SARS-CoV-2感染した成人の入院時(time 1)と退院時(time 2)のペアサンプルでは,構造特異的IFNγ+ CD4+T細胞の増加が見られ(Fig. 1d, p=0.0012, Wilcoxon two-tailed matched-pairs test, Fig. 1f, fold change p=0.0005, two-tailed one-sample Wilcoxon test),さらに程度はより少ないもののCD8+T細胞の増加が認められた(Fig. 1e, p= 0.2579, Wilcoxon two-tailed matched-pairs test; Fig. 1f, fold change p= 0.0230, two-tailed one-sample Wilcoxon test).

Fig. 1: Infected children have lower CD4+ and CD8+ T cell responses than adults.

a Heparinised blood samples for PBMCs were collected from COVID-19 patients in Hong Kong during the course of infection and recovery. b Overlapping peptide pools of the whole SARS-CoV-2 proteome were generated to represent ORF1ab, structural, and accessory proteins with amino acids (aa) and peptides (p) per protein shown. c PBMCs from adults (black) and children (red) were stimulated with peptide pools or a DMSO control and IFNγ production of CD4+ and CD8+ T cells measured by flow cytometry (see Supplementary Figure 1 for gating strategy). Paired time points at hospital admission and discharge (time 1: mean 7.25 ±stdev 4.6 days post-infection, range 318; time 2: mean 13.4 ±stdev 4.4, range 621) for paired background (DMSO) subtracted structural specific IFNγ response of CD4+ (d) and CD8+ (e) T cells (n=20 adults). A two-sided Wilcoxon test was used to determine differences **p<0.01. Dotted lines represent the limit of detection following background subtraction (IFNγ of CD4+=0.0019, IFNγ of CD8+=0.00047). f The fold change of paired structural specific CD4+ and CD8+ T cells responses from (d, e), significance calculated using One-sample Wilcoxon test against a theoretical median of 1, *p<0.05, **p<0.01, ***p<0.001. The dotted line at 1 indicates no fold change. The SARS-CoV-2 CD4+ (g) or CD8+ (h) T cell responses of COVID-19 children (n=15), adults (n=15) (mean±stdev:34±11 days, range 1457 days)) and negative children (n=15) and negative adults (n=15). Data are displayed as individual responses with box and whiskers plots representing the median, upper and lower quartiles, and minimum and maximum values against the structural peptide pool, measured by IFNγ production in CD4+ and CD8+ T cells, IL4 production in CD4+ T cells, and surface expression of the combination of CD40L, CD137, OX40, and CD69 activation-induced markers (AIM), with paired responses to DMSO subtracted. The dotted lines represent the lower limits of detection for ICS assays, determined as the smallest calculated value above the DMSO background response (IFNγ of CD4+=0.00009%, IL-4 of CD4+=0.00003%, IFNγ of CD8+=0.00002%). Comparisons between groups were performed using the Two-sided MannWhitney test, statistical differences are indicated by **p<0.01, ****p<0.0001. CD4+ T cells do not simultaneously produce IFNγ and IL-4 as shown by representative FACS plot and correlation (h). d **p=0.0012, (f) ***p=0.0005, *p=0.0230, (g) ****p<0.0001, <0.0001, <0.0001, **p=0.0082, 0.0052, 0.0047, *p=0.0243, 0.0355, **p=0.0027.

 

 

Fig. 1

ウイルス特異的T細胞応答の代替指標としてIFNγ産生を適切に使用することを確認するために,まず3つのアッセイを用いた.CD4+T細胞については、感染した小児および成人(memory time point samples, >day 14)メモリータイムポイントサンプル、14日目以降),そして小児および成人の陰性対照からのT細胞応答をIFNγ産生,IL-4産生,活性化誘導マーカー(AIM by CD40L+ CD69+ CD137+ OX40+, negative adults only)で測定し,CD8+T細胞応答はIFNγ産生とAIM発現で測定した(Fig. 1g).IFNγおよびAIMアッセイでも,感染した成人は陰性の成人に比べて高い反応を示し,アッセイの特異性が確認された.すべてのアッセイにおいて,感染した成人は,感染した小児よりも構造特異的T細胞応答が大きかった(Mann–Whitney two-tailed test).しかし,感染した小児から直接ex vivoで得られたT細胞応答の大きさは低く,感染していない小児との有意差は見られなかった.IFNγ CD8+T細胞応答は,さらに陰性小児と陰性成人の間で差が見られたが,いずれの年齢層でも感染群と対照群との間には差がなかった.感染していない小児は,感染していない成人よりもIFNγ+CD8+T細胞反応が有意に低かった(Fig. 1g).このことは,小児は過去の風邪コロナウイルスへの曝露経験が少ないほど交差反応性CD8+ T細胞メモリーが低いという我々の仮説と一致している.IFNγおよびIL4 T細胞応答は異なる細胞集団であり,応答間の相関は見られなかった(Fig. 1h).

SARS-CoV-2の構造タンパク質,付属タンパク質,ORF1abタンパク質に対する特異的CD4+Fig. 2a)およびCD8+Fig. 2bT細胞の大きさを,成人患者と成人陰性対照者とで比較し,アッセイの特異性と交差反応性を確立した.次に,年齢による違いを明確にするため,成人および小児感染のT細胞応答を比較した.SARS-CoV-2構造タンパク質に対するIFNγ+CD4+T細胞応答は,小児(0.0240±0.0292%, p= 0.0065, Mann–Whitney two-tailed test)および成人陰性対照(0.0013±0.0005%, p< 0.0001, Mann–Whitney two-tailed test)に比べ,成人で有意に増加した(mean±stdev: 0.0533±0.0549%)(Fig. 2a).感染した成人の大多数(94.3%)が構造特異的CD4+T細胞応答を示した(above DMSO background)(Fig. 2c)が,一方感染した小児では79.4%,成人陰性対照では50%しかこのような応答を示さなかった(Fig. 2c).構造タンパク質に対する反応は,小児よりも成人の方が高かったにもかかわらず,各ペプチドプールに対するレスポンダーの割合は,構造CD8+T細胞応答を除き,成人と小児の間で有意な差はなかった(Fig. 2c).そのため,この後の解析では,構造に特異的T細胞応答に焦点を当てる.

Fig. 2: Specificity of T cell responses in adults and children.

The SARS-CoV-2 CD4+ (a) or CD8+ (b) T cell responses of COVID-19 children (n=34), adults (n=36) (mean±stdev: 42±44, range 1180 days) and negative adults (n=10). Data are displayed as individual responses to each peptide pool with IFNγ production to paired DMSO subtracted, with box and whiskers plots displaying the median, upper and lower quartiles, minimum and maximum values. The dotted line represents the lower limit of detection, determined as the smallest calculated value above the DMSO background response (IFNγ of CD4+=0.00017%, IFNγ of CD8+=0.00011%). a, b Comparisons between groups were performed using two-sided MannWhitney test statistical differences are indicated by *p<0.05, **p<0.01, ***p<0.001. Values above the limit are used to classify participants as responders and presented as a percentage with the numbers of responders in brackets (c). Differences between children (n=34) and adults (n=36) from all time points (1 to 180 days post symptom onset) were determined by Fishers exact test and displayed in the adults column where *p<0.05. Pie charts show the proportion of total IFNγ+ CD4+ (d) and CD8+ (e) SARS-CoV-2 responses with DMSO subtracted in children (n=34), adults (n=36) and negative adults (n=10) (from a, b). Values below the limit of detection assigned the value of 0. (a) **p=0.0065, ****p<0.0001, ***p=0.0008, (b) ***p=0.0003, 0.0001.

Fig. 2

付属特異的CD4+T細胞応答は,感染した小児,感染した成人,成人陰性対照で同程度であった(Fig. 2a).感染した成人では,構造タンパク質特異的CD4+T細胞応答(86.6%)が,ORF1ab9.6%)や付属(3.8%)応答よりも,SARS-CoV-2特異的応答に最も寄与していた(Fig. 2d).一方,感染した小児のSARS-CoV-2特異的CD4+T細胞応答は,構造タンパク質特異的応答(43.7%)よりもORF1ab51.8%)の方が多かった.SARS-CoV-2ペプチドを認識した成人陰性対照における応答は,付属ペプチドに優位に特異的であったが(90.1%),全応答はCD4+T細胞のわずか0.013±0.02%と非常に低かった(Fig. 2d).

感染した成人では,成人陰性対照と比べて,CD8+T細胞応答が有意に高くなることはなく(Fig. 2b),感染によるSARS-CoV-2 CD8+T細胞応答の交差反応性と増幅はほとんど見られなかった(Fig. 1e, f).しかし,感染した小児のCD8+T細胞応答は,感染した成人に比べて構造タンパク質およびORF1ab応答が有意に低下した(Fig. 2b).

さらに,対象を無症候性感染と症候性感染に分類しても,T細胞応答の大きさ(Supplementary Figure 2a, b)やペプチド特異性の寄与(Supplementary Figure 2c, d)について,対照とCOVID-19の成人および小児の間にさらなる有意な差は見られなかった.

しかし、非特異的T細胞活性化については,成人と小児の間にベースラインの違いが存在する30)31)32).ベースライン活性化(DMSOによる)(Fig. 3a)および全体の最大活性化(PMA/ionomycinによる)(Fig. 3b)は,感染した小児では低い.感染した対象では,全体のバックグラウンドと最大のT細胞反応性が年齢とともに有意に増加した(Fig. 3c, d).成人陰性対照は,感染した成人と比べて,IFNγ誘導のバックグラウンドは同等であったが(Fig. 3a),最大反応性は有意に高かった(Fig. 3b).一方,陰性小児は,感染した小児に比べて,非特異的活性(CD4+T細胞に対する)および最大活性が有意に高かったが,構造特異的IFNγ+T細胞の活性化はこれらの群間で差がなかった(Fig. 1g).したがって,構造特異性T細胞をバックグラウンドDMSO subtraction後のPMA/ionomycin反応の最大値の%で正規化すると,感染した成人は小児よりも高いウイルス特異的CD4+およびCD8+ IFNγT細胞応答を持続して示した一方,陰性成人も陰性小児よりも高い反応を示した.この正規化された反応では,CD4+ IFNγT細胞応答について,感染した/感染していない小児と感染した/感染していない成人の間に有意な差が見られたが,CD8+ IFNγT細胞応答では見られなかった(Fig. 3e).全体として,正規化しても,感染した小児は感染した成人よりもCD4+およびCD8+T細胞応答が低いことがわかる.低頻度の抗原特異的T細胞を直接ex vivoで同定することの優れた特異性は,正規化によって不明瞭になる可能性があり,最大の活性化は最近の感染には抵抗がある(refractory)ため,T細胞応答はペアのDMSOバックグラウンドを差し引いて直接ex vivoで検討すべきである.

Fig. 3: Non-specific T cell responses increase with age in infected donors.

CD4+ and CD8+ T cell responses for (a) background (by DMSO stimulation) and (b) maximum (by PMA/Ionomycin stimulation) in children (n=15), adults (n=15) from convalescent/ memory time points (mean±stdev 34±11, range: 1457 days post symptom onset), and uninfected negative children (n=15) and adult (n=15) controls. Comparisons were made by MannWhitney test where **p<0.01, ***p<0.001, ****p<0.0001. Correlation of age with CD4+ (c) and CD8+ (d) T cell responses by PMA/ionomycin stimulation. Two-sided Spearman’s test was used to calculate r values, and statistical significance is displayed as ***p<0.001. c, d Blue lines of linear regression represent the overall trend with dotted lines showing 95% confidence intervals. Black dotted lines represent the limit of detection (IFNγ of CD4+=0.00009% IFNγ of CD8+=0.00003%). e The structural peptide pool response for CD4+ and CD8+ T cells in adults and children (from Fig. 1g) normalised to a paired maximum IFNγ production from (b) PMA/ionomycin stimulation. Comparisons similarly made by Two-sided Mann–Whitney test where *p<0.05, **p<0.01, ***p<0001. (a, b, e) Data is representative of individual values with box and whiskers plots showing the median, upper and lower quartiles, and minimum and maximum. (a) *p=0.0463, **p=0.0054, ****p<0.0001, (b) CD4 *p=0.0164, **p=0.0086, ****p<0.0001, CD8 **p=0.0057, ***p=0.0002, ****p<0.0001, (e) CD4 *p=0.0259, **p=0.0011, 0.0049, ***p=0.0005, CD8 **p=0.0049, ***p=0.0008.

Fig. 3

 

Recruitment of early cellular responses:

SARS-CoV-2感染に対する早期の急性反応を調整することは,自然応答33)や早期の抗体産生24)を促進し、患者の転帰を改善するために重要である.そこで,急性期(感染後14日未満)と回復期(感染後1557日)のSARS-CoV-2感染における単球,総Tfh細胞,プラズマブラスト(抗体産生細胞としても知られる)のリクルートと活性化を,2つの別々の実験で評価した(Fig. 4).急性期では(at acute time points),感染した成人に比べて,小児の総単球の反応は低下しており(Fig. 4b),さらに小児では炎症型単球(inflammatory type monocytes)が減少していた(Fig. 4c).これらの単球はCOVID-19患者でも上昇するが,成人の重症患者ではより低下することがわかっている33)34).一方,感染した小児と成人では,骨髄からの単球のリクルート(CCR2)は,感染した成人と比べて同等のレベルであった(Fig. 4d).全体として,陰性小児と陰性成人では,単球集団は同等であった(Fig. 4f-h).

Fig. 4: Cellular recruitment of Tfh cell, plasmablasts, and monocytes.

Early (<day 14) recruitment of innate and adaptive cells was measured by flow cytometry (see Supplementary Figure 3 for gating strategy) for COVID-19 children (n=22), adults (n=13), and negative controls (n=10) (ae). Convalescent/ memory samples of children (n=15), adults (n=15), and negative adults (n=15) were also tested alongside negative children (n=15) (fj). Total monocytes (a, f), monocyte phenotype (b, g), and activation of monocytes (c, h). Total plasmablast (d, i) and activated T follicular helper cell (e, f). Data represents the individual response, mean±SD. Statistical differences were determined using a two-sided Mann–Whitney test between children and adults, adults and negative adults, and children and negative children where **p<0.01, ***p<0.001, ****p<0.0001. a ***p=0.0002, (b) **p=0.0054, ***p=0.0001, ****p<0.0001, (c) **p=0.0020, ****p<0.0001, (d) ***p=0.0001, (e) ****p<0.0001, (g) *p=0.0321, (h) *p=0.0203, **p=0.0086, (i) *p=0.0124, **p=0.0016, (j) *p=0.0489, 0.0235, **p=0.0013, ***p=0.0004.

 

 

Fig. 4

胚中心反応とプラズマブラストによる早期の抗体産生のための循環Tfhの協調されたリクルートは,セロコンバージョンに関連している35).早期活性化(ICOS+ PD-1+)総Tfh応答は,成人や陰性対照と比べて,感染した小児で有意に増加し(Fig. 4e),回復期になっても高値を維持しており(Fig. 4k),胚中心反応が持続していることを示している.一方,プラズマブラスト反応は,陰性対照と比べて,小児と成人の両方で増加しており,感染に伴う早期のB細胞のリクルートを示している(Fig. 4d).回復期の時点(at convalescent time points)では,感染した小児のプラズマブラスト反応は感染していない小児と同等であったが,感染していない小児も陰性成人よりプラズマブラスト反応が有意に高かった(Fig. 4j).

T cell responses increase with time post-infection and age:

感染後180日までの縦断的なサンプル収集により,感染後の時間経過に伴うT細胞応答の傾向を調べることができた.SARS-CoV-2に再感染した際の症状の重症度を最小限に抑えるためには,永続性のあるT細胞免疫の長期的な安定性が重要であると考えられる.構造ペプチドに対するCD4+T細胞応答は,感染後も安定した応答を示したが(Fig. 5a)(r=0.1475, p=0.2265, Spearman two-tailed correlation),一方,構造特異的CD8+T細胞応答は、時間経過とともに応答が増加する中程度の有意な傾向を示した(Fig. 5b)(r  0.4194, p=0.0003, Spearman two-tailed correlation).これは,CD4+およびCD8+ T細胞応答の急性倍数変化にも反映されており(Fig. 1f),SARS-CoV-2感染の間,早期にCD4+T細胞応答がリクルートされ(Fig. 1d),CD8+T細胞応答は感染後の時間経過に伴い,構築するためにはより時間がかかることを示している.さらに,感染した成人と感染した小児の間では,急性応答あるいは記憶応答のいずれにおいても,T細胞の疲弊(PD-1発現による)に違いはなかった(Fig. 4).

Fig. 5: SARS-CoV-2 specific T cell responses increase over time and age.

Correlation of IFNγ responses for CD4+ (a) and CD8+ (b) T cells against the structural peptide pool with children (red) (n=34) and adults (black) (n=36) (with background IFNγ production to DMSO subtracted), against days post symptom onset. Black dotted lines represent the limit of detection (IFNγ of CD4+=0.000167 (a), IFNγ of CD8+=0.00011(b)). Fold change of IFNγ CD4+ (c) and CD8+ (d) T cell responses were calculated as the later time point (mean±stdev: 32.8±35.7 days, range: 9138) over admission time point responses (mean±stdev: 7.6±4.2, range: 215)) in response to the structural, accessory and ORF1ab peptide pools in children and adults from two independent experiments (children n=14, adults n=14). Data is representative of individual data points with boxes and whiskers graphs showing the median, upper and lower quartiles, minimum and maximum. One-sample Wilcoxon tests were used for determining significance of fold changes, where *p<0.05. Acute (samples <14 days post symptom onset, mean±stdev: 8.0±3.8, range: 114, n=22 children, n=14 adults) (eg), and convalescent/memory (hj) (mean±stdev: 70.5±41.9, range: 15–180 days post symptom onset, n=12 children, n=22 adults) IFNγ structural specific (f, i) CD4+ and (g, j) CD8+ T cell responses and negative controls (n=10). Data in e and h show individual data points with mean±SD. For statistical comparisons between children and adults, or adults and negatives, two-tailed Mann–Whitney tests were performed, *p<0.05, **p<0.01, ***p<0.001, ****p<0.0001. The magnitude of the acute (from e) and memory (from h) structural IFNγ CD4+ (f, i) and CD8+ (g, j) T cell response with age. (a, b, f, g, i, and j) r and p values are calculated using two-tailed Spearman’s correlation and *p<0.05, **p<0.01, ***p<0.001, ****p<0.0001. Blue lines of linear regression represent the overall trend, and blue dotted lines show the upper and lower 95% confidence intervals. All data points are individual responses minus paired background IFNγ response to a DMSO control. (d) *p=0.0245, (e) ****p<0.0001, (h) *p=0.0162, 0.0219, **p=0.0074, ****p<0.0001.

Fig. 5

急性応答(< 14日)と記憶応答(> 14日)の大きさの倍数変化を比べると(Fig. 5c, d),ほとんどのウイルスタンパク質に対するCD4+またはCD8+T細胞応答は,小児と成人で同等の倍数変化を示した.付属特異的CD8+T細胞応答のみが,感染した小児で有意に減少した(Fig. 5d).成人において,急性構造特異的CD4+T細胞応答は,陰性対照と比べると,有意に増加したが(Fig. 5e),小児において,記憶CD4+およびCD8+T細胞応答は,感染した成人と比べると,有意に低く(Fig. 5e, h),結果として急性CD8+T細胞応答を除いて(Fig. 5g),年齢とともにT細胞応答が有意に増加する傾向が見られた(Fig. 5f, l, j).

年齢や時間によるT細胞応答の大きさの違いは,T細胞のリクルートと分化の機能的な違いを示しており,それゆえ,サイトカイン多機能性と記憶表現型を評価した.サイトカインの多機能性は,複数のウイルスに対する感染防御の向上と関連し36)37),細胞分裂や最終分化と関連している38).一方,T細胞記憶表現型の分化は,感染早期に起こり,炎症の程度を反映し39),感染組織に対して,長期的な想起能に影響を与える40)41)

構造特異的T細胞のサイトカイン多機能性(Fig. 6a, b)は,急性期(< 14日),回復期(1560日),記憶期(61180日)のいずれの時点でも成人と小児で同等であり(Fig. 6c),それゆえ細胞単位では成人と小児で同等のサイトカイン応答を示した.しかし,記憶期時点での(at memory time points)構造特異的T細胞の表現型(Fig. 6d)は,感染した成人に比べて,小児ではTエフェクターメモリー(TEMCD4+T細胞が減少していたことを示した(Fig. 6e).また,構造特異的CD8+T細胞の表現型は同等であった(Fig. 6f).

Fig. 6: Cytokine polyfunctional quality and memory phenotype.

Representative FACS plots of TNF and IL2 producing IFNγ + CD4+ and CD8+ T cells of children (red) and adults (black) at acute (d<14) (a) and memory (child: 118 days, adult: 94 days) (b) time points. (c) The proportion of IFNγ producing CD4+ and CD8+ T cells which are single, double, or triple cytokine producers at acute (<14 days), convalescent (1560 days), or memory (61180 days) time points post symptom onset. Bars represent the mean values in infected children and adults, while error bars represent SD. Kruskal–Wallis test for multiple comparisons was carried out to compare each group between children and adults. d Representative FACS plots showing memory phenotypes of IFNγ + CD4+ and CD8+ T cells based on the expression of CCR7 and CD45RA. Sections are T effector memory (TEM), central memory (TCM), terminal effector memory (TeEM), or naïve (TN). Memory phenotype responses in IFNγ + CD4+ (e) and CD8+ (f) T cells of responders at later time points (15–180 days post symptom onset). Data shows individual values, box and whiskers plots median, upper and lower quartiles, minimum and maximum values. Comparisons between children (n=15) and adults (n=20) in each group were performed using the Mann–Whitney test, (e) *p=0.0400.

 

 

Fig. 6

Prior common cold coronavirus immunity and cellular responses:

既存の免疫がT細胞応答に影響を与えているかどうかを調べるため、SARS-CoV-2感染早期(14日未満)にコロナウイルススパイク特異的IgGのレベルを測定した.α-コロナウイルス229EおよびNL63特異的IgGの大きさは,感染した小児/成人と成人陰性対照との間で同程度であったが(Fig. 7a),β-コロナウイルスHKU-1およびOC43特異的IgGは,感染した小児が感染した成人よりも有意に低かった(Fig. 7b).さらに,OC43-IgG応答は,症候性あるいは無症候性の間では差がなく,症候性成人と症候性小児の間でのみ有意な差が見られた(Fig. 7c).OC43-IgG応答は,年齢と有意な相関があった(Fig.7d)(r= 0.6466, p= 0.0002).しかし,OC43-IgG応答と構造特異的CD4+T細胞(p= 0.1027, Fig. 7e)またはCD8+T細胞(p= 0.9729, Fig. 7f)との間には直接の有意な相関はなかった.しかし,OC43-IgGと早期急性活性化Tfh応答(Fig. 7h)との間には,境界線上の中程度の負の相関が見られた(r= 0.3326, p= 0.077915)

Fig. 7: Previous exposure to common cold β-coronaviruses and T cell responses.

Total IgG responses to the Spike protein (S1+S2) of common cold α (229E, NL63) (a) and β (HKU1, OC43) (b) coronaviruses measured by ELISA from acute time points (mean±stdev: 8±3.8, range: 214 days post-infection). c Stratification of OC43 IgG response by symptomatic (closed circles, n=8 children, n=8 adults) and asymptomatic (open circles, n=8 children, n=5 adults). ac Data is representative of individual donor responses with background subtracted (nonspecific protein block), and displayed with box and whiskers plots of the median, upper and lower quartiles, and minimum and maximum values. Comparison between children (n=15) and adults (n=14) or adults negative controls (n=10) was performed using two-tailed MannWhitney test where **p<0.01, ***p<0.001, ****p<0.0001. c Multiple comparisons between symptomatic and asymptomatic adults and children were carried out using Kruskal–Wallis tests, where **p<0.01. d Correlation of OC43 IgG and age. A blue line of linear regression represents the overall trend, and blue dotted lines show the upper and lower 95% confidence intervals. Correlation of structural SARS-CoV-2 specific IFNγ+ CD4+ (e) or CD8+ (f) T cell responses and OC43 Spike IgG. Correlation of activated Tfh and OC43 (g) Spike IgG. R values are determined using Spearman’s correlation and statistically significant correlations are displayed as ***p<0.001. Dotted lines indicate the limit of detection following subtraction of DMSO from T cell response. b ****p<0.0001, <0.0001, (c) **p=0.0062.

 

 

Fig. 7

 

Discussion

小児がSARS-CoV-2に感染すると,成人よりも軽度の臨床経過をたどるが,その免疫メカニズムは不明である.このような違いを説明するために,いくつかの仮説が提案されている.例えば,自然細胞のリクルート(innate cell recruitment)と自己抗体による障害11),抗体応答の動員(mobilisation of antibody responses),風邪コロナウイルス曝露による既存の交差反応性免疫レベルの違い13),あるいはベースラインの総IgMレベル42)などである.しかし,小児におけるSARS-CoV-2 T細胞コンパートメントについては,これまであまり研究されていない26).ウイルス量43)と中和抗体価44)45)は,年齢を考慮すると同等であると報告されているが,小児ではデータが限られている.ウイルス量,中和抗体価46)T細胞応答47)は,COVID-19の臨床的重症度に影響を与える.

曝露していない成人の交差反応性T細胞応答は,ORF1abSpikeNSPsとマッピングされてきたが16),一方で最近の感染では構造SpikeおよびN特異的T細胞をブーストさせる17)18)SARS-CoV-2抗体ランドスケープの特異性は,感染した小児と成人では異なり44)48),付属タンパク質の寄与が大きく,反応の総量は少ない48)SARS-CoV-2抗体ランドスケープは,小児の獲得免疫応答の特異性とバランスが成人とは異なることを示している.

全体として,SARS-CoV-2に感染した小児では,ウイルス構造タンパク質に対するIFNγ CD4+およびCD8+T細胞応答,およびORF1abタンパク質に対するCD8+T細胞応答が成人よりも有意に低いことがわかった.感染した成人は陰性の成人に比べて構造特異的CD4+T細胞応答が著しく高かったが,感染した小児の反応が感染していない小児の子供に比べて有意に増加したのは正規化後(after normalization)であったが,これらの反応はそれでも感染した成人よりも低かった.しかし,感染した小児のT細胞反応答(at memory timepoints)は,感染していない小児陰性対照と比較して,最大活性化が低かった.これは,最近の感染によるT細胞の活性化の抑制(refractory)を示しており49)SARS-CoV-2感染小児はT細胞応答が弱まっている可能性がある

感染した小児と成人の違いは,結果として,小児の抗原経験CD4+T細胞応答(antigen-experienced CD4+ T cell responses)の質的な違いとなる,季節性ヒトコロナウイルスに対する感染による先行した免疫の違い50)があるのかもしれない.小児は,弱毒性インフルエンザ生ワクチン接種時に,成人に比べてインフルエンザ特異的T細胞応答の倍数変化がより大きい51),一方,SARS-CoV-2T細胞応答の大きさは小児の方が低いが,T細胞応答の倍数変化や多機能サイトカインは成人と小児の間で同等であった.したがって,SARS-CoV-2 T細胞応答のリクルートは成人と小児で同等であるが,リクルートする交差反応のベースラインレベルが異なる可能性がある; これは,抗体応答を促進するためのTfhのリクルートが小児で多いこと,エフェクター記憶T細胞が成人で多いこと,β-コロナウイルスOC43特異的IgGが成人で多いこと,によって示されている.SASR-CoV-2記憶T細胞応答の大きさが成人よりも小児の方が小さいほど,小児の長期記憶応答がより弱いことを意味し,再感染時の結果に影響を与える可能性がある.実際,感染した小児では,成人に比べてβ-コロナウイルス特異的抗体が有意に低く、年齢が上がるにつれてSARS-CoV-2特異的T細胞応答とOC43特異的IgGの両方が増加するという有意な傾向が見られた.HKU-1 IgGは,感染していない成人のSARS-CoV-2特異的T細胞応答の記憶表現型(memory phenotype)とともに増加する傾向を示したように15),最近,健常成人において同様の結果が得られた.OC43特異的IgGレベルが高いほど急性活性化Tfhacute activated Tfh)が減少するという境界線上の傾向は、免疫学的にナイーブな環境ではCD4+T細胞のリクルートがより重要であり,β-コロナウイルス特異的IgGレベルが上昇するとTfhのリクルートの促進(drive for Tfh recruitment)が減少することを示唆している.風邪ウイルスに特異的なベースラインT細胞応答の定量化と,その後のSARS-CoV-2への曝露については,ヒトコホート伝播環境や動物モデルなどのさらなる研究によってのみ、COVID-19においてT細胞またはB細胞に基づく過去のβ-コロナウイルス免疫が保護的役割を果たしているかどうかが決定される.

SARS-CoV-2特異的T細胞の多機能サイトカイン産生と疲弊マーカー(exhaustion marker)(PD-1)の発現で評価したT細胞応答の質は,小児と成人で同等であり,同等の分裂(division)と最終分化(terminal differentiation)を反映していた.小児のT細胞によるIFNγ産生の閾値は高いが,応答の質は同等であることから,小児のCOVID-19転帰がより軽度になるような炎症の少ない環境を促進している可能性がある.症状の重症度が同等であるにもかかわらず(我々の研究では軽症や無症候性),炎症環境の違い(inflammatory milieu)により促進される可能性のあるSARS-CoV-2感染の間,成人と小児における自然および獲得細胞応答のリクルートが異なっていた.小児では,Tfhのリクルートが増加し,形質細胞の反応も同等であったが,炎症性単球,特異的CD4+およびCD8+T細胞応答は,その大きさとレスポンダーの割合の両方において減少していた.本研究で示された小児と成人のT細胞応答の免疫学的差異の根拠を明らかにするには,さらなるメカニズムの研究が必要である.

我々は,小児は成人や陰性小児に比べて活性化Tfh応答が亢進していたが,成人に比べてIFNγ+CD4+T細胞は低いことを発見したしたがって,CD4+T細胞コンパートメントは,SARS-CoV-2感染によって調節される(遅発性かつ回復期でのみ増強されるCD8+T細胞反応よりも)感染早期では,感染した成人は,ウイルスの構造タンパク質/ORF1abタンパク質に対するCD4+T細胞応答が有意に高かったが,CD8+T細胞応答は目立ったものではなかったCD8+T細胞応答は感染後期になって増加したことから,急性疾患からの回復にはCD8+T細胞は大きな役割を果たしていない可能性が示唆された.このことは,患者が回復期に長期間にわたってRT-PCRで検出可能なウイルスRNAを排出し続けることの説明にもなるかもしれない52).ウイルスの複製が持続することで,SARS-CoV-2 CD4+T細胞応答も時間経過とともに安定してくるのかもしれない.

ビリオン構造タンパク質と非構造タンパク質の寄与度の違いは,ウイルス複製時のMHC処理アクセスを反映しており,成人では構造タンパク質へのMHCIIアクセスによりCD4+T細胞応答が大きく得られるのに対し,小児ではCD4+T細胞応答は主にORF1ab特異的なものであった小児のCD4+T細胞の非構造タンパク質に対するペプチド特異性が不均衡であることは,細胞レベルでのウイルス複製と病原性が異なるか,あるいはde novo CD4+T細胞応答のリクルートが不完全であることを示していると考えられる.以前,MERS-CoV感染では,CD4+T細胞応答の大きさは,ウイルス複製と罹患期間に比例していた29).このことは,COVID-19の小児における軽症転帰や,軽症および無症候性SARS-CoV-2感染の研究で今回報告されたT細胞応答の減少と一致している.我々は,他の報告47)とは異なり,T細胞応答の違いが,成人と小児における重症度に寄与させることはできない;

なぜなら,今回調査したどちらの感染の大部分は軽症または無症候性であるからである.したがって,小児はベースラインの免疫活性化が低いため,SARS-CoV-2T細胞応答が低下しており,COVID-19におけるT細胞の保護的役割を見極めるには,さらなる研究が必要である.

Table 1:

NB: P values are calculated to compare adults and children using Fisher’s exact test to compare sex and symptom severity, and using Mann–Whitney to compare sample timepoint information.

Samples from SARS-CoV-2 infected children and adults, and negative controls forming a cohort where samples were used in multiple cellular and ELISA assays.

 

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