COVID-19関連追加(2021915日)吸入シクレソニドのRCT

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2021412日(STOIC

2021811日(PRINCIPLE

2021813-2(早期の吸入ステロイドについて)

 

【症候性COVID-19感染症の外来治療における吸入シクレソニドの無作為化比較試験】

Clemency BM, et al. A randomized controlled trial of inhaled ciclesonide for outpatient treatment of symptomatic COVID-19 infections. medRxiv. Preprint.

https://doi.org/10.1101/2021.09.07.21261811.

Introduction

SARS-CoV-2コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックにより,世界的な公衆衛生上の緊急事態が続いている.COVID-19の症状は様々で,発熱,咳,呼吸困難,味覚・嗅覚消失を含む.報告されている疾患は,無症候性から重症,そして死亡まで様々である.抗ウイルス薬であるレムデシビルは,COVID-19の治療薬として米国食品医薬品局(FDA)から承認を受けた最初の薬剤である1).現在までに行われた治療研究の大半は,入院を必要とする重症患者に焦点を当てたものであった.

RECOVERY試験では,重症COVID-19患者において,デキサメタゾンが28日死亡率を低下させた.軽度から中等度のコロナウイルス感染症患者に対するコルチコステロイドの役割は,全身性コルチコステロイドの効果は一貫性がなく,あまり明確ではない3).コルチコステロイドの潜在的な抗炎症効果は,免疫抑制や他の全身性ステロイド効果の潜在的なリスクと重みを付ける必要がある4)5)

吸入コルチコステロイドは,ウイルスの宿主細胞への侵入に関与する重要なタンパク質の発現を低下させるため6)COVID-19治療にも有効である可能性がある6). 吸入コルチコステロイドは,COVID-19遺伝子のダウンレギュレーションを引き起こすことも示されている7)

吸入コルチコステロイドの中でも,COVID-19の治療薬として期待されているのがシクレソニドである.In vitroでは,シクレソニドはCOVID-19に対する抗ウイルス作用があり,COVID-19のウイルス複製を阻害することが示されている8)9).あるケースシリーズでは,COVID-19による低酸素症の高齢患者3人が,シクレソニドによる治療後に回復したことが報告されている10).臨床環境におけるCOVID-19に対するシクレソニドの効果を明らかにするためには,臨床試験が必要である.本研究では,症候性COVID-19感染症の非入院患者を対象に,プラセボに対するシクレソニドの効果を検討した.

 

 

Methods

Study design and participants:

本試験は,症候性COVID-19感染症の非入院患者に対するCiclesonide Metered-Dose InhalerMDI)の安全性と有効性を評価するための,第III相多施設共同二重盲検無作為化プラセボ対照試験である.参加者は,登録時に(1)年齢が12歳以上,(2)過去72時間以内にSARS-CoV-2の分子・抗原診断が陽性(3)入院していない,あるいは入院が検討されていない,(4)室内気下の酸素飽和度が93%以上,(5)MDIを適切に使用できる,(6)COVID症状である発熱,咳,呼吸困難のうち少なくとも1つを有することを条件とした.参加者の年齢閾値は,FDA(米国食品医薬品局)が承認した「シクレソニドによる喘息の維持療法および予防療法」の処方に基づき,12歳とした.参加者の除外基準は以下の通り: (1)シクレソニドに対する過敏症の既往歴がある,(2)14日以内に吸入または経鼻コルチコステロイドを服用したことがある,(3)90日以内に経口コルチコステロイドを服用したことがある,(4)30日以内に,他の臨床試験に参加した,あるいはいかなる治験薬を用いたことがある,(5)嚢胞性線維症の既往がある,(6)特発性肺線維症の既往がある,(7)ヒドロキシクロロキン/クロロキンによる治療を受けている,(8)妊娠している.

本研究は,米国内の10ヶ所のセンターで実施された.本研究は,米国のIRBInstitutional Review Board)の承認を得て実施された.すべての参加者,両親/法定後見人,または法的に認められた代理人から,書面によるインフォームド・コンセントを得た.

Randomization and Masking:

400人の適格な参加者は,シクレソニドMDI 160μg12吸入,12回(AMおよびPM)と標準的な支持療法を行う群と,プラセボMDI12回(BID)吸入と標準的な支持療法を行う群に1:1で無作為に割り付けられ,30日間投与するよう計画された.標準的な支持療法は,試験担当の看護師または医師の判断で行われ,対症療法薬の推奨や,必要に応じて救急治療を受けるよう指示された.本試験では,1日の総投与量640μgが選択された.これは,喘息の維持療法としてFDAが承認しているシクレソニドの処方情報に記載されている,予防的治療としての1日の最高推奨投与量と一致している.

シクレソニドMDIとプラセボMDIの外観は同一であった.無作為化スケジュールは製造委託先で作成され,キットのラベルに記載された.MDIキットは6ブロックに分けて試験実施施設に送付され,各ブロック内でアクティブキット3個,プラセボキット3個が無作為に割り当てられた.各試験実施施設の担当者は,無作為化された各キットを順番に配付した.

Procedures:

参加者は,初回訪問時に研究チームからMDIの自己投与方法を指導された.MDIの使用方法は,すべてのfollow-up callsの間,参加者に確認された.初回訪問以降は,MDIの使用方法は評価されなかった(MDI technique was not evaluated after the initial visits).参加者には,治験薬30日分,自宅で酸素飽和度をモニターするためのパルスオキシメーター,スマートフォン用電子日記アプリケーション(eDiary)が配布された.参加者は,治験薬の自己投与後1時間以内に,COVID-19関連症状(咳,呼吸困難,悪寒,発熱,悪寒を伴う反復的な震え,筋肉痛,頭痛,喉の痛み,新たな味覚・嗅覚消失)の有無をeDiaryに記入・記録した.参加者は,eDiaryからのプッシュ通知と研究チームからの定期的な電話連絡により,試験薬の自己投与と症状の記録のためのリマインダーを受け取った.有資格の医療従事者は,2日目,4日目,6日目,8日目,10日目,12日目,14日目,21日目±2日間に参加者に連絡を取り,30日目±2日間には健康状態の確認,有害事象や併用薬の情報の収集,eDiaryに記録された情報の確認および/または明確化のための訪問調査を行った.また,医療従事者は37日目±4日目と60日目±7日目に参加者に連絡し,フォローアップの安全性とアウトカムデータを収集した.定量的なウイルス量分析のための鼻咽頭サンプルは,治療プロトコルの開始日と終了日に対応する,初診時と30±2日目に採取された.

プロトコルに基づき,参加者は酸素飽和度が92%以下になった場合,救急部の診断を受けるように指示された.参加者(またはその代理人)は,研究参加中に救急外来を受診する,あるいは入院する場合には,研究担当者に直接通知するよう求められた.参加者は,症状が早期に回復した場合でも,治験薬を30日間継続するよう指示された.30日間投薬を続けることで,すべての患者の投薬計画が標準化され,症状ベースおよび非症状ベースのアウトカム指標の評価が可能となった.

Outcomes:

主要アウトカムは,すべてのCOVID-19関連症状(咳,呼吸困難,悪寒,発熱,悪寒を伴う反復的な震え,筋肉痛,頭痛,喉の痛み,新たな味覚・嗅覚消失)が30日目までに軽減(alleviation)されるまでの時間とした(time to alleviation of all COVID-19 related symptomsCOVID-19関連症状の軽減までの時間は,参加者がeDiary自己申告したように,少なくとも24時間連続して症状がない(symptom-free)状態(すなわち,AM/PMの評価を少なくとも3回連続して行うこと)と定義した

副次アウトカムは,シクレソニドMDIと標準的な支持療法を併用することで,プラセボと標準的な支持療法を併用する場合と比較して,COVID-19に起因する理由による後続する救急外来受診または入院の発生率を低下させるか,入院または死亡の発生率を低下させるか,全死亡率を低下させるか,COVID-19に関連する死亡率を低下させるか,COVID-19関連症状が軽減された参加者の割合を増加させるか,入院または死亡までの時間を増加させるかを評価したまた,7日目,14日目,30日目までのCOVID-19関連症状の軽減についても比較したその他の副次アウトカムとして,酸素飽和度,COVID-19ウイルス量,安全性の評価を行った

Statistical Analysis:

主要有効性解析は,ITTintent-to-treat)集団(無作為化された全参加者)に基づいて行われた.感度分析は,per-protocolPP)集団を対象に実施した.参加者のeDiary遵守率が65%未満の場合は,服薬不遵守の代用として,プロトコルの重大な逸脱とみなされた.治療効果の推定と推論の精度を向上させるために,COVID-19の危険因子として知られている性別,年齢,人種,BMIについて,事前に計画されたベースライン共変量の調整を行った.これらの追加共変量を含めるために,Cox比例ハザードモデルを使用した.治療群別にイベント発生までの時間(中央値)と95%信頼区間(CI)を集計し,Kaplan-Meier推定生存曲線を作成した.COVID-19関連症状(咳、呼吸困難,悪寒,発熱)の重症度のベースラインからの変化を示すシフト表を,各日,各時点で示した.

副次有効性解析はITT集団に基づいて行われた.PP集団については感度分析を行った.副次効果エンドポイントの解析にはロジスティック回帰モデルを用いたが,ウイルス量と酸素飽和度は共分散分析(ANCOVA)モデルを用いて解析した.

安全性の評価にはITT集団を用いた.すべての有害事象および重篤な有害事象は,Medical Dictionary for Regulatory Activities v23.0 を用いてコード化された.データモニタリング委員会は,100人の参加者が登録された時点で,盲検化された安全性データの評価を行った.

Primary Outcome and Sample Size Changes:

登録された当初の主要アウトカムは,30プレプリントの脱字?)日目までのCOVID-19に起因する理由による後続する救急外来受診または入院した参加者の割合であった.400人の登録目標は,この当初のエンドポイントのサンプルサイズの計算に基づいている.

主要エンドポイントは,プロトコルの後続バージョンで変更された.最終的な主要アウトカムは,すべてのCOVID-19関連症状が30日目までに軽減されるまでの時間であり,本稿で報告する主要アウトカムである.暫定的データでは,試験参加者の救急外来受診率や入院率が予想よりも大幅に低かったため,救急外来受診率や入院率ではなく,症状の軽減に基づく主要アウトカムを選択した.最終的な主要アウトカムについて,α= 0.0590%の検出力を得るためには,約232人の患者(各群116人)のサンプルサイズが必要であった.

これは,症状が軽減されるまでの時間の中央値が,シクレソニド群で7日,プラセボ群で11日(ハザード比約1.58),総試験期間が30日であるという仮定に基づいている.400人というより大規模な登録目標は維持された.

本試験は,ClinicalTrials.govNCT04377711に前向きに登録された.主要アウトカムに加えられた変更はプロトコルに反映され,IRBの承認を得て,試験登録の更新に反映され,データ収集プロセスには影響しなかった.プロトコルの最終版はClinicalTrials.govで公開される予定である.

Results

2020611日〜2020113日までに413人の参加者がスクリーニングされ,400人(96.9%)が登録されて無作為化された(シクレソニド群197人,プラセボ群203人).無作為化された参加者は全員,治験薬を少なくとも1回投与され,ITT集団と安全性集団の両方に含まれた.PP集団には377人(94.3%)が参加した(シクレソニド群184[93.4%],プラセボ群193[95.1%]).シクレソニド群の参加者1人は,インフォームド・コンセントに署名する前に妊娠検査を実施したためPPから除外され,残りの22人(シクレソニド群12人,プラセボ群10人)は,diaryの遵守率が65%未満であったためPPから除外された.

全体として、359人(89.8%)の参加者(シクレソニド群178[90.4%],プラセボ群181[89.2%])が試験を完了した.そして41人(10.3%)の参加者(それぞれ19[9.6%]22[10.8%])が試験を中止した.両群の参加者で最も多かった中止理由は,フォローアップ不能となったことであった(シクレソニド群11[5.6%],プラセボ群9[4.4%])(Figure 1).ITT集団では,55.3%が女性,11.8%が黒人またはアフリカ系アメリカ人,43.0%がヒスパニックまたはラテン系であった.シクレソニド群では,2型糖尿病(p= 0.007)および喘息(p= 0.042)の罹患率が高かったが,それ以外の人口統計学的特性,病歴,注目すべき併用薬については,両群間で差はなかった(Table 1).なお,試験期間中にレムデシビルを投与された参加者はいなかった.

Table 1: Participants’ Demographics, Medical Histories and Concomitant Medications.

Table 1.

 

 

Figure 1: Trial profile.

主要有効性アウトカムは,COVID-19症状を有する非入院患者において,プラセボ群と比較して,シクレソニド群によって,COVID-19関連症状(咳,呼吸困難,悪寒,発熱,悪寒を伴う反復的な震え,筋肉痛,頭痛,喉の痛み,新たな味覚・嗅覚消失)が軽減されるまでの時間が改善されるかどうかを評価した.ITT集団では,シクレソニド群139/197人(70.6%),プラセボ群129/203人(63.5%)が症状の軽減を経験した.COVID-19関連症状が軽減されるまでの期間(中央値)のKaplan-Meier推定値は,シクレソニド群で19.0日(95%CI: 14.0, 21.0),プラセボ群で19.0日(95%CI: 16.0, 23.0)であった(Figure 2Cox比例ハザード回帰モデルによるプラセボに対するシクレソニドの比較におけるハザード比は1.0895%CI: 0.84, 1.38)であった

 

 

Figure 2: Kaplan-Meier Curve of Time to Alleviation of COVID-19-related Symptoms of Cough, Dyspnea, Chills, Feeling Feverish, Repeated Shaking with Chills, Muscle Pain, Headache, Sore Throat, and New Loss of Taste of Smell for a Continuous Period of ≥ 24 Hours (i.e., ≥ 3 AM/PM Assessments).

 

 

シクレソニド群は,プラセボ群と比較して,COVID-19に起因する理由による,30日目までの救急外来受診あるいは入院が少なかった(1.0% vs 5.4%, オッズ比[OR]0.18, 95%CI: 0.04-0.85, p= 0.0301.その他の副次アウトカムについては,統計的に有意な結果は得られなかった.30日目に最も多く報告された症状は,咳(11.7% vs 12.3%, p= 0.879),筋肉痛(9.6% vs 8.9%, p= 0.864),呼吸困難(10.2% vs 7.9%, p= 0.486)であった

ITT集団におけるすべての副次有効性アウトカムの解析結果(性別,年齢,BMIのベースライン共変量で調整したロジスティック回帰モデルに基づくプラセボに対するシクレソニドの比較におけるp値およびOR[95%CI]を含む)をTable 2に示す.主要および副次有効性エンドポイントに関する感度分析でも,対応する主要解析と同様の結果が得られた.

 

 

Table 2: Secondary Efficacy Outcomes.

有害事象が報告されたのは,シクレソニド群で22人(11.2%),プラセボ群で29人(14.3%)であったほとんどの有害事象の重症度は軽度から中等度であった.口腔カンジダ症は,各群で1人(0.5%)が報告された.口渇は,シクレソニド群で3人(1.5%),プラセボ群で1人(0.5%)に認められた.参加者のeDiaryでの報告とは異なり,有害事象としての頭痛は,シクレソニド群で1人(0.5%),プラセボ群で4人(0.5%)だった.1つ以上の有害事象による治験治療の中止は,シクレソニド群で3人(1.5%),プラセボ群で7人(3.4%)に認められた.各群で1人(0.5%)の参加者が頭痛を訴え,施設の治験責任医師の見解で有害事象と判断され,その後プロトコルが中止された.有害事象によるすべてのそれ以外の中止は,予め定められた中止基準である入院であった.シクレソニド群の1人(0.5%)が動物に噛まれた治療のために入院し,プラセボ群の1人(0.5%)が腸閉塞の治療のために入院し,いずれも直ちに中止となった.試験中に死亡した参加者はいなかった(Table 3).

 

 

Table 3: Overall Summary of Adverse Events.

Table 3.

 

Discussion

主要有効性エンドポイントについては,シクレソニド群とプラセボ群の間に統計学的な有意差は認められなかった

これらの複合有効性アウトカムは,すべてのCOVID-19症状の消失(resolusion)に基づいている.COVID-19患者では,回復期になっても1つ以上の軽度の残存症状が続くことが稀ではない.特に,嗅覚障害はCOVID-19症状として頻繁に報告され,多くの患者で3週間以上続くことがある11)すべてのCOVID-19症状が完全に回復したというエンドポイントは,ベースラインの活動に安全に戻ることができ,そして伝播リスクはもはや高くないものの,まだベースラインに完全に戻っていないかなりの集団をマスクしてしまった可能性があった

本試験では,シクレソニドを投与された参加者は,30日目までにCOVID-19に起因する理由で救急外来受診または入院する可能性が低かった(1.0% vs 5.4%, p= 0.03PP集団に対して行った感度分析でも同様の結果が得られた.副次アウトカムは探索的と考えられるが,この結果が当初の試験登録時に含まれていた主要アウトカムであったことは注目に値する.このアウトカムは,症状の完全な消失よりも,患者や医療システムにとってより重要である可能性がある.吸入ステロイド薬は,COVID-19による救急外来受診や入院を防ぐための比較的低コストの介入手段となりうる.本試験では,COVID-19 による救急外来受診や入院を防ぐために必要な治療数(NNT: number of needed to treat)は 23 であった

COVID-19患者の治療に吸入ブデソニドを使用した最近の2つの非盲検無作為化対照試験では,COVID-19に関連した緊急医療の必要性が減少12),そして入院や死亡が減少13)したことが示されており,本試験の結果と一致している.本試験の結果とは異なり,ブデソニドの研究では,症状が消失する(resolution)までの時間が短縮されることも示された12)13)

COVID-19の治療に吸入コルチコステロイドを使用する様々な完了済みまたは進行中の試験(NCT04193878NCT04330586NCT04331054NCT04331470NCT04355637NCT04356495NCT04377711NCT04381364NCT04416399ISRCTN86534580)の中で,二重盲検デザインを用いているものはほとんどない.本試験で用いられたような二重盲検デザインは,自己申告による症状や救急外来受診の決定など,参加者に依存したエンドポイントに依存する場合には特に重要である.

COVID-19による重篤な疾患の進行,入院,死亡のリスクが高い患者を対象に,高齢者や既知の危険因子を持つ患者の集団における吸入ステロイドの有効性を探るため,さらなる研究が必要である.

この試験では,参加者を60日間フォローした.パンデミックが続く中,SARS-CoV-2による長期にわたるCOVID-19症状や12週間を超える急性期後遺症(post-acute sequelae)を持つ患者が増加している14).このように増加している患者群に影響を与える可能性のある要因をより理解するためには,長期的な研究が必要である.

シクレソニドは,すべてのCOVID-19関連症状が軽減されるまでの時間という主要有効性エンドポイントを達成できなかった.疾患進行リスクが高い患者や,長期にわたるCOVID-19症状やSARS-CoV-2の急性期後遺症の発生率を低下させる上で,吸入ステロイドの有効性を探るための今後の研究が必要である.

 

 

References

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COVID-19関連追加(2021915日)

吸入シクレソニドのRCT1124日追記しました

JAMA Internal Medicineに正式にアクセプト.

 

Clemency BM, et al. Efficacy of Inhaled Ciclesonide for Outpatient Treatment of Adolescents and Adults With Symptomatic COVID-19. A Randomized Clinical Trial. JAMA Intern Med. Published online November 22, 2021.

https://doi.org/10.1001/jamainternmed.2021.6759.

Visual Abstract

Efficacy of Inhaled Ciclesonide for Outpatient Treatment of Adolescents and Adults With Symptomatic COVID-19