COVID-19関連追加(20211015日)

SARS-CoV-2の伝播において,小児が果たしうる役割について

【ベルギー・リエージュの小学生の登校のためのCOVID-19スクリーニング後のSARS-CoV-2伝播と緩和策】

Meuris C, et al. Transmission of SARS-CoV-2 After COVID-19 Screening and Mitigation Measures for Primary School Children Attending School in Liège, Belgium. JAMA Netw Open. 2021;4(10):e2128757. doi:10.1001/jamanetworkopen.2021.28757.

https://jamanetwork.com/journals/jamanetworkopen/fullarticle/2784812.

Importance

最近のデータでは,小児のCOVID-19の発生率は相対的に低いことが示唆されている.SARS-CoV-2の伝播において,小学校に通う小児がどのような役割を果たしうるかは、まだよくわかっていない.

Objective

SARS-CoV-2の伝播において,小児が果たしうる役割について理解を深めること.

Design, Setting, and Participants

この前向きコホート研究は,2020921日〜1231日までベルギー・リエージュの小学校において,小児,保護者,学校職員181人のボランティアサンプルを対象に実施された.

Exposures

参加者は,週に1回,15週間にわたってSARS-CoV-2感染の検査が行われた.生理食塩水5mLを用いて喉を洗浄し,約30秒間うがいをした後,滅菌チューブに回収された.SARS-CoV-2感染を検出するために,定量的逆転写ポリメラーゼ連鎖反応を行った.

Main Outcomes and Measures

検査結果が陽性の場合,参加者は発症時期と症状の持続時間を調べるためのアンケートに回答するよう求められた.また,SARS-CoV-2ゲノムシーケンスも行われた.確定症例は既知の接触者とウイルスシーケンスの入手可能な情報に基づいて関連付けられた.

Results

Summary:

本研究に参加したのは,小児63人(女児34[54.0%]; 平均[SD]年齢8.6[1.9][range, 5-13])と成人118人(女性75[63.6%]; 平均[SD]年齢42.5[5.7][range, 30-59])の計181人であった.その結果,45人(24.9%)が陽性であった内訳は,小児13人(20.6%; 95%CI, 10.6%-30.6%成人32人(27.1%; 95%CI, 19.1%-35.7%であった(P= 0.34小児は成人に比べて無症候性が多かった6[46.2%; 95%CI, 19.1%-73.3%] vs 31人中4[12.9%; 95%CI, 1.3%-24.5%]; P= 0.04症状の持続期間(中央値)は,成人よりも小児のほうが短かった0.00[IQR, 0.00-1.00] vs 15.00[IQR, 7.00-22.00].今回のアウトブレイクを再現してみると,ほとんどの感染イベントは学校内の教師間および小児間で発生していた観察された家庭内伝播のうち,ほとんどは学校で感染した小児や教師に由来するものと思われる

 

Characteristics of the Study Population:

本研究では合計181人が参加した.その内訳は,小児63人(34.8%),その親82人(45.3%),学校職員17人(9.4%),教師15人(8.3%),教師と小児の親を兼ねる参加者4人(2.2%)であった(Table 1).小児の年齢は5歳〜13歳(平均[SD]年齢8.6[1.9]歳),成人は30歳〜59歳(平均[SD]年齢42.5[5.7]歳)であった.我々は,小児と親のつながりを,世帯ごとに分類して特徴づけた.小児63人と親83人で47世帯を構成しており,その中には兄弟姉妹が16組含まれていた.対象となった小児と教師は,小学校と幼稚園の13のクラスグループに所属していた(eTable 1 in the Supplement).

研究期間中,合計2015個のサンプルが採取され,1週間あたりの解析サンプル数の中央値は155個(IQR, 126-163)であった.患者1人あたりのサンプル数の中央値は12IQR, 10-13)であり,試験プロトコルの遵守率は高いことを反映していた.

Table 1: Characteristics of the Study Population by Group.

Incidence of COVID-19 in the Study Population:

研究期間中,45人(24.9%)がSARS-CoV-2陽性と判定された.小児13人(20.6%; 95%CI, 10.6%-30.6%)と成人32人(27.1%; 95%CI, 19.1%-35.7%; P= 0.34)であった(Table 2).教室や家庭での個人のクラスタリングを考慮すると,小児と成人の間で感染率に有意な差はなかった(odds ratio, 0.58 [95%CI, 0.22-1.41]; P= 0.25).クラス内相関(intraclass correlation)は,家庭で0.39,教室で0.15であった.また,COVID-19の有病率については,特定の成人グループ間で差は認めなかった(親: 25.6%[82人中21], 教師: 40.0%[15人中6], 学校職員: 17.6%[17人中3], 教師と親: 50.0%[4人中2]; P= 0.56)(Table 2).

Figure 1Aは小児と成人の週ごとの有病率を,Figure 1Bは経時的な陽性率を示している.両グループともに,5週目頃に同時の感染ピークがあり,その後,2回目の小さな感染ピークがあった.eFigure 1 in the Supplementは,両グループの検査結果が陽性になるまでの時間を可視化したKaplan-Meier曲線と95%CIを示したものである.SARS-CoV-2陽性になるまでの時間が,成人と小児で異なるかどうかを,家庭や教室での個人のクラスタリングを考慮した混合効果Cox比例ハザード回帰モデルを用いて調べた.その結果,小児のハザード比は0.5995%CI, 0.30-1.18; P= 0.14)で,小児と成人の間でSARS-CoV-2陽性になるまでの時間に統計的に有意な差がないことがわかった.クラス内相関は,家庭で0.30,教室で0.03であった.

Table 2: Cumulative Incidence of COVID-19 in the Sample.

Figure 1: Prevalence of COVID-19 (A) and Positivity Rate (B) Among Children and Adults.

Symptoms Experienced by SARS-CoV-2–Positive Participants:

感染者が経験した症状に関するデータは,45人中44人で得られた.34人が症候性であり,一方10人は無症候性のままであった(eTable 2 in the Supplement).成人に比べて小児の方が無症候性であることが多かった(6 [46.2%; 95%CI, 19.1%-73.3%] vs 31人中4[12.9%; 95%CI, 1.3%-24.5%]; P= 0.04.症状の持続期間に関するデータは,eTable 3 in the Supplementに示されている.症候性および無症候性参加者いずれも含んだ場合,症状の持続期間の中央値は8.50日(IQR, 1-20日)であった.症状の持続期間の中央値は,小児は(0.00[IQR, 0.00-1.00])成人(15.00[IQR, 7.00-22.00])よりも短かった.連続した3週間で陽性となった成人は2人,連続した4週間で陽性となった成人は2人であった(eTable 4 in the Supplement).診断時のCt値は2グループ間で差がなかった(小児, 29.80 [95%CI, 28.31-31.10]; 成人, 29.00 [95%CI, 23.49-35.56]; P= 0.51; eTable 5 in the Supplement

Reconstruction of Outbreak:

eTable 7 in the Supplementには,いくつかのシナリオのもとで推定された世代および発症間隔(generation and serial interval)分布のパラメータが示されている.アウトブレイクの再現に使用した全データおよびSARS-CoV-2シーケンスへのリンクは,eTable 6 in the Supplementに掲載されている(includes codes to access to sequences on GISAID [Global Initiative on Sharing Avian Influenza Data] platform19)

 

世代時間(generation timeは,一次感染者の感染から二次感染者が感染するまでの期間を表し,感染症の拡がりを特徴づける重要な指標である.実際の感染イベントは通常観測することが難しく,一次感染者の発症時刻から二次感染者の発症時刻の時間間隔を意味する発症間隔(serial intervalで近似されることが多い(日内会誌 109227622802020).

 

我々のベースラインシナリオでは,観察の確率を60%と仮定した。このシナリオでは,平均世代時間は4.7日(95%CI, 3.1-6.5日)と推定された.Figure 2は,これらの推定値に対応する最も可能性の高いtransmission treeを示している.このシナリオでは,既知の感染者のうち11人が成人で,15人が小児であった.成人と成人の伝播ペアが8組,成人と小児のペアが1組,小児と成人のペアが5組,小児と小児のペアが7組観察された.観察された伝播イベントのうち,13件は学校内で発生した可能性が高く,8件は家庭内で発生した可能性が高かった観察されていない10件の伝播イベントについては,4件が学校内で発生したと仮定することができる(症例13→症例46→症例16の伝播連鎖,そして症例21→症例45→症例14の伝播連鎖).最も可能性の高いtransmission treeの不確実性を表現するために,Figure 3Aは,各症例について可能性のあるすべての感染させた人(infectors)の事後確率を示しており,1行目(first row)は指標症例である確率を示している.Figure 3Bは,各症例におけるκ - 1の事後確率を示している.ここでκ - 1は,観察されていない中間症例(intermediate cases)数を表している.例えば,症例9には可能性のある感染させる人は1人のみ(症例5; Figure 3A)しかいないが,観察されていない中間症例が存在する可能性が高いこともわかる(Figure 3B).

我々は,これらの結果の頑健性(robustness)を評価するために,いくつかの感度解析を行った.観察の確率は,シナリオ270%,シナリオ380%に固定した.平均世代および発症間隔のパラメータ推定値は,ベースラインシナリオとほぼ同じで,SDについてはわずかに高かった(eTable 7 in the Supplement).シナリオ2では,SD95%信頼区間の上限が高くなったが,これはMarkov chain Monte Carlo simulationの収束(convergence)が最適ではなかった可能性が高い(eFigure 4 in the Supplement).シナリオ2とシナリオ3で得られた最も可能性の高いtransmission treeは,中間症例の割り当てに若干の違いが見られたが(eFigure 2 in the Supplement),ベースラインシナリオのtransmission tree感染経路と同様であった.

さらに,感度解析として,小児が学校内の他のすべての小児ではなく,クラスメートとだけ接触していた可能性を想定した(シナリオ4).このシナリオでは,観察の確率を60%と仮定した場合にのみ,Markov chain Monte Carlo simulationの収束(eFigure 4 in the Supplement)が十分に得られ,結果の解釈には注意が必要である.平均世代時間は4.7日(95%CI, 3.1-6.6日)と推定され,ベースラインシナリオと同様の結果となった(eTable 7 in the Supplement).eFigure 3 in the Supplementは,このシナリオで最も可能性の高いtransmission treeを示している.観察された伝播ペアのうち,成人と成人のペアが10組,成人と小児のペアが3組,小児と成人のペアが2組,小児と小児のペアが3組存在した.観察された伝播イベントのうち11件は学校内で,7件は家庭内で発生した可能性が高いと推定された.観察されていないtransmission events10件あり,そのうち8件は学校外で発生したと推定された.

 

 

Figure 2: Most Likely Transmission Tree Under Baseline Scenario.

Arrows indicate likely transmission from case i to case j in school (gray arrow) or household (blue arrow). Transmission through an unobserved intermediate case is indicated by an orange arrow. The numbers indicate case identification numbers.

 

 

Figure 3: Posterior Probability for Possible Infectors of Each Case (A) and of Intermediate Cases (B).

A, The x- and y-axes indicate case and infector identification numbers. B, The x-axis indicates the number of intermediate cases, and the y-axis indicates case identification numbers.

Discussion

COVID-19パンデミックにより、教育システムは深刻な影響を受けている.SARS-CoV-2伝播において小児が果たしうる役割を理解することは,教育機関を維持しながらSARS-CoV-2の感染拡大を最小限に抑えるための有効な方法を開発する上で役立つだろう.

これまでの研究では,小児の役割については安心できる証拠がほとんどであった.対照的に,今回の研究では,小児におけるCOVID-19の発症率は想定よりも高い可能性が示唆されたまた、診断時のCt値の測定値は,小児と成人で同等であった

発症時期や接触者の追跡,SARS-CoV-2シーケンスなどのデータが揃っていたため,transmission treesを再構築することができた.我々は,伝播の多くは,学校内の教師/職員と小児の間で発生し,小児から親へ,教師から家庭内のパートナーへとスピルオーバーしていくことがわかった.異なるシナリオの元では,最も可能性の高いtransmission treeが異なる可能性があるが,観察された伝播パターンは類似していた.2症例を超えるクラスターにおいて観察された家庭内伝播イベントのうち,ほとんどが学校で感染した小児/教師からその親/家庭内のパートナーへの伝播であったこれは,観察された家庭内伝播は,学校内で感染した人から発生した可能性があったかもしれないことを示唆している.このような観察は,学校でいくつかの緩和策が実施されていたにもかかわらず得られたものである.しかし,マスクの着用や小児同士のフィジカルディスタンスは要求されず,課外活動も何の制限もなく行われていた.

今回の研究においては,SARS-CoV-2の伝播に小児が関与している可能性が高い.それは研究デザインにいくつかの特徴があることによる: @COVID-19の診断は,子供に適したnontraumatic, sensitive techniqueで行われたA検査は症状とは無関係に定期的に行われたBこの研究は,COVID-19パンデミックの第2波がベルギーで発生し,リエージュ地域に大きな影響を与えた時に行われた20201019日(研究開始から4週間後)に国家的制限(テレワークの義務化,夜間外出禁止令,レストランやバーの閉鎖)が実施された.学校は20201030日に,2週間閉鎖された.また,2020112日(調査開始から6週間後)には,非エッセンシャルの店舗,人と接触する仕事(contact professions),動物園,ホリデーパークが閉鎖された.

Limitations: この研究にはいくつかの限界がある.我々のアウトブレイク再構築の方法では,理想的には,潜伏期間と世代時間の両方を同じデータから推定する必要がある20). 今回の研究では,潜伏期間を推定するためのデータがなかったため,感染者の潜伏期間は世代時間とは無関係であるという単純化された仮定を置いた.さらに我々は,症例iと症例jの間の世代時間は,症例jと症例mの間の発世代時間とは独立していると仮定した.これは,完全に観察されたアウトブレイクでは仮定するのが妥当だが,本研究では,imの間の時間間隔は,我々が観察したもの(プラスまたはマイナス数日)に限定した(eMethods in the Supplement).特に世帯においては,我々は強い仮定である世代間隔の収縮の可能性(the possibility of contraction of the generation interval)を含めなかった.また前述のとおり,これらのデータはパンデミックの初期に作成されたものであり,現在流行している変異ウイルスや成人へのワクチン接種については考慮されていない.

このような限界があるにもかかわらず,いくつかの感度解析の結果,SARS-CoV-2の伝播において子供が果たす役割の可能性は,これまでの想定よりも高い可能性があるという同じ結論に達した.可能性のあるtransmission treesを作成する際に,ゲノムクラスターに関する情報が破棄されたかもしれないイベントにおいて,1人の小児(症例28)と他のすべての小児の間の追加されたリンクのみが存在した可能性がある.

Conclusions

今回の研究では,学校でのSARS-CoV-2の伝播を減らすために,さらなる対策を検討すべきであることが示唆された.学校が開かれ,子供や学校職員が安全に過ごせるように,検査,接触者追跡,隔離などの緩和策を強化すべきである.また,SARS-CoV-2の伝播において学校が果たす役割の可能性を,ワクチン接種戦略(特に,小児にワクチンを接種するかどうか)に関する議論に含めるべきである.

 

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19) Global Initiative on Sharing Avian Influenza Data. Accessed September 3, 2021.

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doi:10.2807/1560-7917.ES.2020.25.29.2001269

 

 

 

 

 

 

 

【ユタ州およびニューヨーク州ニューヨーク市の小児と成人におけるSARS-CoV-2感染の発生率,家庭内感染リスク,および臨床的特徴】

Dawood FS, et al. Incidence Rates, Household Infection Risk, and Clinical Characteristics of SARS-CoV-2 Infection Among Children and Adults in Utah and New York City, New York. JAMA Pediatr. Published online October 8, 2021. doi:10.1001/jamapediatrics.2021.4217

https://jamanetwork.com/journals/jamapediatrics/fullarticle/2785007?utm_source=twitter&utm_campaign=content-shareicons&utm_content=article_engagement&utm_medium=social&utm_term=100921#.YWCe0Vf-tmQ.twitter

Importance

小児に対するCOVID-19ワクチン接種方針を含め,COVID-19のリスクコミュニケーションや予防戦略を伝えるためには,成人と比較した小児のSARS-CoV-2感染リスクに関するデータが必要である.

Objective

成人と小児におけるSARS-CoV-2感染症の発生率と臨床的特徴,および家庭内感染リスクの推定値を,前向き家庭コホート内で比較する.

Design, Setting, and Participants

ユタ州の特定の郡とニューヨーク州のニューヨーク市で,0歳から17歳までの小児が1人以上いる世帯が登録対象となった.20209月〜20214月までの間,参加者は,SARS-CoV-2の逆転写ポリメラーゼ連鎖反応検査のために中鼻甲介の鼻腔スワブを自己採取し,毎週,症状に関するアンケートに回答した.また,COVID-19様疾患が発症した場合には,さらに呼吸器系の検体を自己採取した.自分で呼吸器検体を採取できない小児では,成人の介護者が検体を採取した.

Main Outcomes and Measures

主要アウトカムは,無症候性感染と症候性感染を含む,あらゆるSARS-CoV-2感染の発生件数であった.また,無症候性感染の発生率をあらゆる感染の発生率で割って算出した無症候性感染率,感染の臨床的特徴,家庭内感染リスクも評価した.主要アウトカムは,参加者の年齢層別に比較した.

Results

調査に参加したのは310世帯,1236人で,その内訳は04歳が176人(14%),511歳が313人(25%),1217歳が163人(13%),18歳以上が584人(47%)であった.SARS-CoV-2感染の全体的な発生率は,ユタ州とニューヨーク市のコホートにおいて,それぞれ1,000人週あたり3.895%CI, 2.4-5.9),7.795%CI, 4.1-14.5)であった1,000人週あたりの地域調整後(site-adjusted)の発生率は,年齢層別に見ても同様であった: 04歳では6.395%CI, 3.6-11.0),511歳では4.495%CI, 2.5-7.5),1217歳では6.095%CI, 3.0-11.7),18歳以上の成人では5.195%CI, 3.3-7.8)であった.年齢層別の感染者の無症候性感染率は,04歳で52%511歳で50%1217歳で45%18歳以上で12%であった1人以上のSARS-CoV-2感染が確認された40世帯のうち,登録されている世帯員全員がSARS-CoV-2に感染する平均リスクは52%range, 11%-100%)であり,ユタ州に比べてニューヨーク市でリスクが高かった(80% [95%CI, 64%-91%] vs 44% [95%CI, 36%-53%]; P< 0.001

Figure 1: Cohort Recruitment, Screening, Consent, and Surveillance Participation, Coronavirus Household Evaluation and Respiratory Testing Cohort in Utah and New York City, New York.

 

 

Figure 2: SARS-CoV-2 Infection Incidences per 1000 Person-Weeks by Site and Age in Utah and New York City, New York, From September 2020 Through April 2021 (N=1236).

Error bars denote 95% CIs. All incidence estimates are adjusted for household clustering using negative-binomial models with generalized estimating equations assuming independent correlation structure. Overall age-stratified incidence estimates are also adjusted for site.

 

 

Figure 3: SARS-CoV-2 Infection Symptom Status and Symptom Frequency Among Children vs Adults (N=84).

This figure includes 84 individuals with SARS-CoV-2 infection who had complete information about symptom status and/or specific symptoms. Questionnaires for children younger than 24 months excluded chills, muscle aches or body aches, change in taste or smell, sore throat, joint pain, nausea, abdominal pain, headache, or chest pain because these symptoms can be difficult for caregivers to identify in younger children who are nonverbal or less verbal; infections in children younger than 24 months are excluded from analyses of these symptoms in the age group 0 to 17 years. No child younger than 24 months had increased fussiness (data not shown). There were significant differences (P<.05) between children and adults in the frequency of being symptomatic, being asymptomatic, having muscle aches, having chills, having excessive fatigue, having headaches, having a cough, having a sore throat, having nasal congestion/runny nose, experiencing a change in taste or smell, having joint pain, and having eye redness.

 

Table 1: Baseline Characteristics of 310 Households Enrolled in the Coronavirus Household Evaluation and Respiratory Testing Study.

 

 

Table 2: Baseline Characteristics of 1236 Individuals Enrolled in the Coronavirus Household Evaluation and Respiratory Testing Studya.

 

Conclusions

今回の研究では,小児のSARS-CoV-2感染率は成人と同程度であったが,小児の感染者は無症候性感染率が高かった