COVID-19関連追加(20211115日)番外編(肺結核症の好発部位)

【肺結核症の好発部位】

空気感染するとされる結核菌は,空気感染するとされる他のウイルスとは感染様式がやや異なる.

菌を吸い込んで病変を形成する一次結核症と,晩期に発生する二次結核症を分けて考える.

※結核菌に曝露した場合,半数が感染し(ツ反陽性転化),うち5%が一次結核症に.95%は非発病であるが,最終的には5%が晩期発症すなわち二次結核症になる.

 

@“一次結核症”(小児に多い),すなわち結核菌の飛沫“核”を吸い込んで,肺胞に定着し,そのまま発症する.好発部位はどの肺葉でもありうるとされている.しかし以下の小児383人の長期観察の報告をみると,右上葉(63),右中葉(61),左上葉(43)の順に多く,右肺,そして上葉が多い印象である.

https://doi.org/10.1136/adc.48.2.90.

A感染したものの発病せず,約5-10%が晩期に発症,すなわち通常遭遇する“二次結核症”となる.初感染の結果,結核菌が所属リンパ節に到達,初期変化群リンパ節病変を介して静脈角リンパ節から,わずかな菌が血中へ移行する.血中移行の菌が多ければ粟粒結核を発症する.一方少なければ,“肺尖領域”に定着する.したがって,二次(肺)結核症は上葉や下葉S6に多い.

なぜ肺尖領域に定着するか.その理由として,肺尖部背側は,1)比較的高い酸素分圧を有する,2)換気血流比が高い,3)肺血流量が乏しいためリンパ流によるドレナージが不十分,などが挙げられる(結核 Vol. 93, N0. 11-12: 569-577, 2018).

また,体位と関連(血流に関連?)するという報告もあり,コウモリの肺結核症は下葉に病変が強いことが示されている.

https://doi.org/10.1159/000160136.