診療科目・診療時間・アクセス
院長あいさつと診療理念
人間ドック
もの忘れ外来(認知症)
呼吸器科・アレルギー科
モストグラフ
禁煙外来について
舌下免疫療法
ボツリヌス(ボトックス)治療(眼瞼痙攣、顔面痙攣)
インフォームドコンセント・セカンドオピニオンについて
病気の説明のページ(患者さん用)
勉強会、学会活動など
学会・研究会メモ
スタッフ

第62回 日本アレルギー学会秋季学術集会
2012年11月

<1:ABPA>

1)ABPA-CB: central bronchiectasisを伴うtypicalなもの.

2)ABPA-S: selologicalなもの.

  • A.fumigatusが典型例の50%以上であり,A.fumigatusは30-45度すなわちヒトの体温で一番発育しやすい.
  • Aspergillusは比較的乾いた換気不良の場所にいる(押し入れ,畳の上,ベッドの下など).Alternariaなど好湿性のものと異なる.枕の表面からもA.fumigatusが検出される.
  • ゴキブリ,猫の飼育が室内Aspergillus増加の背景.
  • 皮膚テスト陽性率は,A.fumigatus 8%くらい(年齢によらない).
  • Aspergillus皮膚反応陽性176名において,IgE+IgG陽性は41名(23.3%)
  • Rosenbergの診断基準の問題点:総IgEが高くない例も20〜30%存在する①喘息,②即時型皮膚反応陽性,③沈降抗体陽性(現在はIgGで行う)の3つが重要
  • 誤診も多い(結核28%,肺炎24%).ドクターズディレイ.診断まで平均6-7年.
  • A.fumigatus特異的IgE値では難しい.
  • A.fumigatus IgGでも難しい(アスペルギローマでは高い).
  • Asp.f1,f3は喘息と差が出ない,f4,f6は喘息とABPAと差が出るといわれていたが・・・⇒実際はコンポーネントでは鑑別は困難.
  • 即時型皮膚反応陽性and/or特異的IgE抗体陽性
  • 1,000以上400以下↓
    CB否定的
    あり↓なし↓
    ABPA-CBIgG陽性ABPA-S(陰性なら現在では否定的)

・ABPAの喘息症状の特徴:

軽症間欠型6/19例,軽症持続型1/19,中等症持続型5/19,重症持続型6/19であり,息切れタイプの重症持続型が多い喘息症状に乏しいのがABPAの特徴である

ABPAはAspergillus喘息に比べ,気道過敏性が軽度.ABPA(ABPA-Sも)はAspergillus喘息に比べ,気道可逆性が不良である(気管支拡張薬で,FEV1が12%改善しないものも多い).喀痰からAsp.など真菌が検出されたものは,早期にリモデリングが起こりやすいかもしれない.

・ABPAのパターン:

アレルギー性真菌喘息からABPA発症

成人後のAsp高濃度暴露によるABPA発症

アスペルギローマにおけるABPA類似病態(アスペルギローマを観察していると,好酸球上昇や周囲の好酸球性肺炎を認めることがある).

難治性喘息患者が長期罹病期間後にABPA発症

※難治性喘息では,Asp感作検査が必要か?.また高用量ILSが発症に関与?.

・病理:

mucoid impaction⇒CBが生じる⇒その末梢気管支が閉塞

→散布された真菌による好酸球性肺炎.

→チェックバルブ機構によるのう胞性病変形成(“線維化期”はIPFと異なり,こののう胞性病変である).

①喘息症状は軽度,②浸潤影でも,無症状少なくない,③血清診断は鑑別には不向き.

・ABPA-SはABPA-CBの前段階か??:

①ABPA-Sでは,A.flavusが多い.ABPA-CBでは,A.fumigatusが多い

5年以上経過観察しても,ABPA-S→-CBになる例はなかった

③ABPA-Sは-CBに比し,肺機能低下が軽度,IgE低値,喘息が軽症.

④A.fumigatus以外はCBきたしにくい?.

・治療:

oral PSLが主体だが・・・

①ITCZ 16週投与が,ABPA悪化防ぐという報告(2つくらいしかevidence levelが高い報告ない).

②omalizumab(ゾレア)でoral PSL,発作増悪回数が有意に減少(肺機能は不変)との報告.

<2:膠原病に伴う間質性肺炎>

  • CVD-IPでは,病理学的にNSIP/Pが最も多く,次いでUIP,DAD.
  • CVD-UIPでは,fibroblastic fociが少なく,予後はIPF-UIPに比べると比較的良好
  • Lung-dominant CTDという概念(Chest 2010,Fisher.A):
    病理①胚中心リンパ球集族,②広範な胸膜炎,③著名な形質細胞浸潤,④血管周囲の膠原線維.
    →これを認めるか否か?.

1)RA-IP

  • IP合併は6.8-9.8%.RA自体による死亡減少だが,IPによる死亡上昇.
  • 予後:RA以外のCVD-IP>RA-UIP≑IPF-UIP
  • 年齢,DLCOは重要な因子.治療はケースレポートほとんど.
  • 自験では,steroid pulse3-4コース→PSL+FK506(タクロリムス)が有効か検討中.

2)Ssc-IP

  • NSIPが主組織であり,組織より初診時重症度,DLCOが大切.
  • NEJM2006にてcyclophosphamideが良いとなっているが・・・,AZ,MMFも含めて微妙である.

3)PM/DM-IP

BOOP>UIP.DADは予後悪い.PM/DM NSIP≫PM/DM DAD.Amyopathic DM予後悪い.

自験では,CTD-DADの内訳は,PM/DM 7例,RA 1例

4)CVDと肺高血圧(PH)

  • IPF+PH:どの時期からPH合併するかわからない.エコーでは正確にはわからない.PAP20-25mmHgでも予後悪い(当然エコーではわからない).安静時PaO2 60torr以上あってもPAP≧20が30%あるPAP 20以上は予後不良因子
  • 呼吸器疾患によるPHはcommon diseaseである.MCTDがPH合併が多いといわれているが,どのCVD-IPでもPAP高い症例は少なくないPHはCVD-IPでも予後不良因子である
  • 自験例では,CVD-IPとlung dominant CTDに伴うPHに対して,ステロイドパルスや少量PSL+免疫抑制剤でもある程度は効果があった.

<3:喘息死>

  • formeterolまたはsalmeterolとICS併用療法がLABA使用による小児喘息死のリスクを変えるか否かは不明である.
  • コクランでは,formeterolとsalmeterolの相対的安全性に関する優劣は不明である,とある.
  • LABA単独は喘息死や重症発作を増加させる可能性がある
  • 安全性は年齢によって異なる.
  • 喘息にはICS併用が必要だが,小児においてICS併用がリスクを減らせるかは結論がでていない
<<戻る>>